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霊峰 富士山の世界遺産 見どころガイド
昔から「一富士 二鷹 三茄子(いちふじ にたか さんなすび)四扇 五煙草 六座頭」と言われるように、正月の初夢で見ると縁起が良い風物詩としても一番目に挙げられているほど、国民的なシンボルとして愛され、また、最も天に近い幸運のパワースポットとして崇められてきたのが、日本の最高峰、標高3776mの剣ヶ峰(けんがみね)を頂く富士山です。
富士山は漢字で「不二山」、「不尽山」 とも書くことから、日本人にとってはなくてはならない、まさにオンリーワンの存在です。
富士山(Fuji-san/Fujiyama)は日本人にとっての心のルーツであり、古来から日本文化の根底にも深く刻み込まれ共有されてきたアイデンティティであると同時に、特別な思いのこもった象徴とも言える存在であることは、間違いないでしょう。
冬の晴れ間の澄んだ寒空の彼方に、誇り高い富士山の雄姿がチラッと見えた時、ふと何とも言えない嬉しいような幸せな気持ちになった経験は、特に関東地方に住んでいる人なら誰しも一度は覚えのある、共感できる感覚なのではないでしょうか。
日本三名山、日本三霊山、日本百名山の頂点に位置し、1936年に富士箱根伊豆国立公園に指定、1952年に国の特別名勝に指定、2011年に国の史跡に指定されています。
≪富士講の聖地(神聖な場所)としての歴史≫
江戸時代から「一年に一度、富士山に登ると御利益がある」と言われ、庶民の間で流行った富士山詣ではいわゆる「富士講(ふじこう)」と呼ばれ、信仰の対象として富士山を崇める人々の集まりでした。
現在も周辺には名所旧跡が数多く残され、それらが世界文化遺産登録への大きな構成資産となりました。
1000年以上も昔から人々に崇められてきた富士山が、文化的な遺産として「世界基準」で認知されることになるのは、素晴らしいことであり、非常に感慨深いものがあります。
≪富士山を世界遺産にしよう!≫
声が上がったのは今からおよそ20年ほど前。
当初は自然遺産を目指しましたが、ゴミの影響で挫折。
その後、文化遺産としての登録に切り替えて再挑戦してきました。
川勝平太静岡県知事(2013年4月、静岡県庁での会合)「富士山の世界文化遺産登録が、山場を迎える。登録は、日本独自の文化観と自然観が世界に認められることで、大変意義深い。」
須山口登山道がある静岡県御殿場市の若林洋平市長「登録を機に富士の文化や信仰を守り伝えていけるよう、観光、環境分野などに力を注いでいきたい」
1990年代初め〜
静岡県、山梨県の市民団体が246万人の署名を集めて衆参両院議長に提出。
(富士急行は自然遺産登録の署名活動を全社的に進めた。)
2003年5月〜
環境省などがつくる検討会は国内候補地から富士山を除外。
登山道周辺、山麓へのゴミの不法投棄、また屎尿処理状況の不備(山小屋のトイレから流れ出るトイレットペーパーが白い川と揶揄されるほど酷かった)が指摘された。
文化遺産での登録を目指す合同会議が発足。
山小屋には微生物の力で屎尿を分解するバイオトイレが設置され始める。
清掃活動が年々活発化。
2013年5月、ユネスコ(UNESCO(国連教育科学文化機関))の諮問機関であるイコモス(ICOMOS(国際記念物遺跡会議))の勧告は、
(1)登録
(2)情報照会
(3)登録延期
(4)不登録
のいずれかとなり、イコモスの勧告を踏まえて、今後はカンボジアのプノンペンで開かれる第37回世界遺産委員会(2013年6月16日〜6月27日)において、ユネスコによる最終判断が行われることに。
ちなみに、ユネスコ世界遺産委員会における決議評価は(1)登録(2)情報照会(3)登録延期(4)不登録の4区分であり、これは上記のイコモスの勧告評価と照応する形となっています。
(2)情報照会の場合は「追加情報を求めて翌年以降の世界遺産委員会で再審議する」
(3)登録延期の場合は「修正したコンセプトを再推薦して早くて2年後の委員会で審議する」
(4)不登録の場合は「世界遺産に値せず再推薦は不可」
をそれぞれ意味します。
世界遺産には、静岡県富士宮市にある富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ)や白糸の滝、山梨県忍野村にある忍野八海(おしのはっかい)、山梨県河口湖町にある河口湖など25の構成資産が一括で申請されましたが、現地調査後のイコモスが2012年末に静岡市清水区にある三保松原(みほのまつばら)を構成資産のリストから除外するように日本側に要請しました。日本政府は地元と協議の上、芸術的な価値を示すために必要だとして拒否しました。
理由の説明はないものの、2011年に「平泉」(岩手県平泉町)が世界文化遺産に登録された際の、奥州藤原氏の政庁跡とされる「柳之御所遺跡(やなぎのごしょいせき)」が除外された経緯と重なるものがあり、状況としては「三保松原の除外が登録の条件」であるということになります。
約7kmの海岸線に5万本以上の松が生い茂る三保松原は、天女が富士山に沿って天に昇っていく羽衣伝説の舞台となった場所であり、平安時代から富士山を望む景勝地として知られています。新日本三景、日本三大松原の一つにも数えられていて、1922年に全国初の国の名勝として指定された絶景スポットでもありますが、2012年9月のイコモス調査団による視察時には、砂浜の景観を損ねる消波ブロックを盛んに気にしていたそうです。
≪悲願!遂にイコモスによる「登録」勧告≫
2013年5月1日未明
イコモス「富士山は信仰の対象と芸術の源泉としての価値が認められる」
共に登録を目指していた神奈川県の「武家の古都・鎌倉」は不登録の勧告となりましたが、富士山は条件付きではあるものの見事「登録」の勧告がされました。
近藤誠一文化庁長官「富士山が世界遺産として相応しい旨の評価を受けられたことは大変喜ばしい」
静岡県富士宮市の須藤秀忠市長「正式決定まで気を抜けないが、大きなハードルを越えたと考えている。資産や受入体制の整備に官民一体で取り組みたい。一緒に歩んできた仲間だけに、三保松原の除外勧告は大変残念だ。」
富士河口湖町観光連盟国際観光推進委員会の山下茂会長「長い間待った甲斐があった。富士山のネームバリューに世界遺産が加わればより多くの観光客が期待できる。(登録を見越してすでにバスツアー企画なども多くあり)東南アジアなど外国人観光客はこれから増え続け、観光に弾みがつくことを期待している。」
2012年末に続いて再び除外が登録の条件とされた三保松原についてのイコモスの判断は、富士山から45kmほど離れ、「山の一部としては考慮し得ない」。また、江戸時代の葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景」にも描かれた展望地ではあるが「審美的な観点から望ましくない」というものでした。
川勝平太静岡県知事「三保松原からの景観は最も日本人に愛されてきて、富士山と一体」と、地元は諦めきれない。
また、イコモスは名称についても「富士山」ではなく、「富士山及びその関連巡礼遺産群」などへ変更を要請し、政府はこれを受け入れるかたちで「富士山と信仰・芸術の関連遺産群」に名称変更を行うことになりました。
またイコモスからは「来訪者の増加が相当の問題を引き起こしている」などの指摘があり、2016年2月1日までに保全状況の報告書を提出するように求められました。
≪祝・世界遺産登録!おめでとう!富士山に念願の吉報が届く≫
各国が推薦した遺産を世界遺産一覧表に記載するか否かは、21ヵ国の委員国で構成される「世界遺産委員会」の場で審議・決定されることになります。
2013年6月16日からカンボジアのプノンペンで開催されたユネスコの第37回世界遺産委員会において、いよいよ21日から登録審議が始まりました。そして22日午後、ついに夢にまで見た富士山の世界文化遺産登録が全会一致で正式に決定されました。
山梨県の横内正明知事「全員が賛成してくれた、こんなすばらしいことはない。」
静岡県の川勝平太知事「ドイツなどたくさんの国が『削るべきではない』と言ってくれた。涙が出てきた。三保松原は富士見の場所として大事なのだということで入った。日本にとって最高の贈り物」
安倍晋三首相「富士山は日本の誇り。日本人の心のよりどころでもあるから、本当に嬉しい。ぜひ世界中からたくさんの皆さんに富士山を見に来て頂きたい。」
5月の諮問機関イコモスによる登録勧告時、三保松原(静岡県静岡市清水区)については富士山から45kmほど離れていることなどを理由として、三保松原を除外して申請するようにとの要請が行われましたが、その後も日本政府は三保松原が富士山を構成する重要な資産であるという姿勢を貫き、当初の方針通り三保松原も含めた世界遺産登録の働きかけを最後まで諦めずに続けたことが功を奏したかたちとなりました。
日本政府代表団の陣頭に立ち「三保松原と富士山は一体だ」と各国委員に粘り強くアピール、最後まで三保松原を含めた富士山の魅力を伝え続けた立役者の近藤誠一文化庁長官は、就任から3年が経つ2013年7月で退任となる予定です。「昨年、任期が1年延びて最初に富士登山を行った。任期を終える直前に登録が実現したことに感慨無量です。」
外務省によると、世界遺産一覧表へ「記載」されることが決定された瞬間は、現地時間6月22日の15:28(日本時間6月22日の17:28)でした。記載する名称は「富士山 – 信仰の対象と芸術の源泉」(Fujisan, sacred place and source of artistic inspiration)に決定されました。なお,世界遺産一覧表への正式な記載日は、第37回世界遺産委員会の審議最終日である6月26日となる見込みです。
【2013年6月22日放送「JNNフラッシュニュース」、「情報7days ニュースキャスター」(TBS)】
日本時間17時過ぎ、President du Comite du Patrimoine Mondial(世界遺産委員会の会長)による「採用!委員を代表しておめでとう!日本の皆さん」の声が会場に響きました。採択の宣言が行われると各国の代表団からは一斉に大きな祝福の拍手が湧きました。
嬉しい誤算は国指定名勝の三保松原も逆転登録されたことです。三保松原の逆転登録を導いたのは、20分にも及ぶ出席各国からの応援演説だったそうです。
除外登録を受けていた三保松原では、一転、逆転登録に喜びに沸きました。
土産物店「思いがけないねえ、びっくりしちゃって」と笑顔。
旅館「羽衣ホテル」の女将 NPO法人三保の松原・羽衣村事務局長 遠藤まゆみさん「えっ?(登録に)含まれたんですか?えっ本当?」と笑顔、そして涙「ありがとうございます」。“落選”を予想し、追加登録へ自分を奮い立たせるためと、この日は報道陣の前で自ら作詞作曲した「三保の松原再生音頭」を歌うはずだったのだそうです。「海原超えて結ばれた 二人の仲をだれがさく」吉報に涙をぬぐい、喜びを溢れさせながら歌いました。
静岡県の川勝平太知事のスピーチ「日本国民は誇りを持って富士山を守り、未来の世代へと受け継いでいきます。皆さん本当にありがとうございます。ご支持ありがとうございます。」
三保松原については、「三保松原はすばらしい景観。富士山と一体とみなすべきだ」と最初に口火を切ったドイツ代表団をはじめ、出席していた各国の委員たちから「(三保松原は)富士山を見る上で最も良い景勝地の一つであり、文化的な価値も高い場所だ」と三保松原の重要性を認める指摘が続き、除外に対して異議を唱える声が相次いで上がりました。
そして最終的にはイコモスの勧告を覆し、構成資産に三保松原を含めたかたちでの世界文化遺産への登録が正式に決まりました。
山梨県富士吉田市、特大の富士山の絵に「おもてな市 富士吉田」のパネルの前では盛大な万歳コールと歓喜の拍手が上がりました。
「とてもうれしいです。富士山が大好きなんで」
「日本人として嬉しいですし、誇りに思います」
喜びのニュースに沸く静岡県富士宮市でも、諸手を挙げて万歳コール。
「おめでとうございます」
「うれしかった」
四季折々に様々な表情を見せる富士山、浮世絵など多くの芸術作品にも描かれ、山岳信仰の対象としても日本人の根付いてきました。
登録の名称は「富士山 – 信仰の対象と芸術の源泉」
国内では17件目となる世界遺産です。
喜びの一方で、今後さらに観光客が増えることが予想され、この自然をどのように守っていくのか、多くの課題も突きつけられています。
≪登山料金の設定について≫
環境保護などを目的とした協力金は、先に世界自然遺産に登録された鹿児島の屋久島、青森県の白神山地の一部をはじめ、山形県の月山(1984m)などでも導入されています。滋賀・岐阜県境の伊吹山(1377m)でも、両県や環境省などでつくる伊吹山自然再生協議会が2014年5月から1人300円の入山料を徴収することを決定。国の天然記念物に指定されている山頂の花畑などの保全に使われる。「入山協力金」として麓の登山口と、伊吹山ドライブウェイ終点の駐車場の計3ヵ所で徴収、事務局の滋賀県と米原市が管理する体制だという。
富士山への入山料は、2013年夏の導入に向けて山梨県と静岡県の専門委員会で検討が行われ「1000円程度を任意で徴収するのが適当」とする提言がまとめられました。6月中には正式に決定される見通しとなっています。この提言では7月下旬から8月上旬の10日間程度、4つの登山道の5合目から6合目付近で「協力金」という形で登山者から任意で徴収するということです。協力金は環境保全、登山者の安全対策等に充てられる予定です。
→6月28日に富士河口湖町で開かれた山梨・静岡両県協議会の作業部会にて、「富士山保全協力金」という名称で金額1000円を任意で徴収することが正式に決まりました。
富士山保全協力金の呼び掛けは静岡県側は富士宮、御殿場、須走各ルートの登山口、山梨県側では吉田口登山道の6合目にある安全指導センター付近で、7月25日から8月3日まで各日9時から18時の時間帯で試行される予定です。強風や大雨など悪天候の場合には中止されます。登山者数の30パーセント弱の1万人程度が入山料に協力するだろうと見込まれています。協力金を支払った人には領収証と記念の缶バッチが渡されるということです。(協力者証(縦横7cm)、葛飾北斎の「富嶽三十六景 凱風快晴」をあしらった缶バッジ)協力者証の裏面が領収証となっている。ボールペンは下山時のアンケート調査に協力した人を対象にプレゼントされる予定。
→7月25日から試験徴収期間がスタートし、「あなたのお気持ちを富士山へ」等のメッセージが記載された看板の下で山梨県、静岡県の職員さんたちが待機しています。「富士山保全協力金」は2013年8月3日までの試験徴収期間中に寄せられた登山者の意見を今後の参考に、来年(2014年)夏の本格導入を目指しているそうです。
7月28日には、山梨県の横内正明知事が六合目の吉田口登山道で入山料(協力金)の徴収状況を視察。登山者に協力を呼び掛けている山梨県職員の近くに立ち、数人の登山者から金額や徴収方法について意見を聞くなどしました。「大勢の方が好意的に受け止め、8割以上の人が納めてくれた」本格実施する来夏の徴収時間については「公平を期すため、24時間体制が基本になる」との考えを示しました。
→入山料(富士山保全協力金)の試験徴収が8月3日で終了しました。10日間で徴収に応じた登山者は3万4327人、金額は計3412万9822円に上りました(9/6の発表では3万4324人が計3413万2422円)。吉田口登山道では約1万9千人で登山者数に占める協力者の割合は6割以上に達しました。静岡県側の三つの登山道(富士宮口、御殿場口、須走口)では計約1万5千人でした。入山料は使途が決まるまで一時保管されます。山梨・静岡両県は試験徴収の実績を基に、来夏の本格実施に向けて入山料の詳細な制度設計に入ることになっています。
→8月4日、静岡市内で開かれた「富士山世界遺産登録感謝の集い」後、静岡県の川勝平太知事は「支払いに協力した人は環境に関心がある。自然を汚すことがあってはならず、来訪者にも清潔で不便を掛けることがないようにする」と排泄による環境汚染を問題視し、使途対象に「トイレ整備は間違いなく入る」また「入山者に気持ち良く、安全であること。神域を整備していくのが合理的だ」と五合目以上を重視する考えを強調し、「トイレから、登山道や山小屋にも広げていくことになる」との認識を示し、入山料の使い途については環境保全の観点から登山者用のトイレ整備を最優先すべきであり、登山道の整備や山小屋の設備充実を含め五合目以上が使途対象にふさわしいとの考えを明らかにしました。
→9月6日、静岡県と山梨県は下山者約3千人への入山料に関するアンケート結果も発表し、協力金の導入に「賛成」と答えた人が78.7%と発表。アンケートは富士山の入山料(保全協力金)の試験導入期間中に実施され、4登山道のそれぞれ5合目から6合目で3261人(男性2100人、女性1127人、性別無回答34人)が回答。また来年度本格導入した場合に、協力できる金額は千円〜2千円未満が最も多く44.6%。3千〜5千円未満が14.3%、2千〜3千円未満が10.9%など。導入方法については、「すべての登山者から同じ金額を徴収したほうがよい」と答えた人が68.9%、「協力したい人が決められた額を払えばよい」の24.8%を大きく上回った。今夏の試験実施は千円の任意徴収だったのに加え、強制徴収には山梨県の横内正明知事が慎重な姿勢を示しているのに対し、登山者側では負担の公平性の確保を求める声が大勢を占めた形となった。こうしたなかで今後の制度設計では徴収の平等性などが課題となりそうで、静岡県富士山世界遺産課の小坂寿男課長「導入への賛成意見が多く心強い。どの程度義務的なルールにできるのかが課題」また、期待する入山料の使い道に関しての回答では「ごみ処理などの美化清掃活動の強化」が46.9%で最多、2番目に多かったのは「環境配慮型トイレの導入と整備」の30.8%、「登山者が利用する施設や情報の充実」(15.7%)、「登山者への安全対策」(14.8%)「登山道・下山道の保全」(11.6%)など。
また入山規制の導入についての回答では、「賛成」(45.9%)が「反対」(11.8%)を大きく上回った。入山規制の方法に対する回答で、具体的な規制手段として「事前予約制で1日の登山者数に定員を設ける」(65.5%)、「登山可能な時間帯を設定する」(27.5%)、「1日の登山者数の上限に達した段階で制限」(24.8%)など。規制導入反対の理由には「富士山はいつでも登れるべき」が9割近く。山小屋に泊まらず山頂を目指す「弾丸登山」の規制導入に対する賛否は「反対」(26.2%)が「賛成」(23.0%)。(9/25の富士山利用者負担専門委員会の席上で公表)
両県は学識者らによる専門委員会を設置して入山料の使い道や徴収方法を検討中。登山者アンケートの結果発表も踏まえ、来夏の本格徴収に向けた制度設計の議論がこれから本格化します。今後は全員から入山料を徴収する手法がポイントとなります。山梨県側の観光業者には入山料に反対論もあり、静岡、山梨両県の作業部会の最終方針決定を2013年12月に目指していますが、まだ波乱があるかもしれません。
→9月25日、富士山の入山料(協力金)の制度設計について議論する富士山利用者負担専門委員会(富士山の利用者負担の在り方を検討するため静岡、山梨両県が設置した有識者の専門委員会。委員長・安田喜憲静岡県知事補佐官)は、東京都内の都道府県会館で第2回会議を開き、2014年夏からの本格実施も、今夏同様登山者から任意で集める協力金方式とすることで一致。入山料は富士山の環境保全や安全対策の費用として活用するが、登山者数の抑制は目的に含めない方向。委員長の安田喜憲県富士山世界遺産推進担当参与は会合後、「協力金方式の方向は決まった。日本人の良心が富士山を守る。それが協力金の原点だ」会合では安田委員長はじめ出席した8人の委員全員が協力金方式を支持。「受け入れられやすい」「前向きに払ってもらえ、世界遺産の価値が意識付けられる」などと評価。一方、静岡、山梨両県民から徴収する地方税方式は「両県民の負担が増え、公平性で合致しない」などと問題点が指摘された。今後11月にも会合を開いて協力金の額や具体的な徴収方法、使途などを検討し、12月に最終報告を取りまとめる方針。
→10月18日、富士山の世界遺産登録後初めての静岡県富士山世界文化遺産協議会が三島市で開かれた。2013年度に試験徴収した入山料(保全協力金)について、山小屋の関係者から「24時間態勢で」「トイレ使用料とは別で徴収してほしい」など、来年度の制度に関する注文が相次いだ。試験徴収では日中のみの徴収だったため、「(夜登り始める)弾丸登山を助長する」などの指摘があった。静岡県富士山世界遺産課は「24時間という方向性で考えたいが、徴収コストも課題」と述べ、次回の有識者委員会で、徴収事務に要する経費を報告する方針を示した。協力金を任意にすることや、富士山の環境保全・安全対策に使うという基本方針にはおおむね合意した。周辺自治体の担当者からは、構成資産などに幅広く使える基金の創設を求める声も上がった。同日、山梨県側でも同様の協議会が富士吉田市上吉田で開かれ、事務局の山梨県が任意徴収とすることに了承を求めたが、登山者は強制に理解しているとして「強制で徴収するべきだ」「任意徴収とする合理的な理由を説明してほしい」との異論が続出。出席者からの了承は得られなかった。山梨県は今後、有識者でつくる専門委員会に地元の意見を報告し、制度の原案づくりが行われることになります。
→富士吉田市は11月5日までに「登山者から強制的に徴収する制度案」をまとめました。富士吉田市の案はツアー客は旅行業者が取りまとめて一括納付し、マイカーの登山者からは駐車料金と合わせて徴収することなどを柱とする内容となっていて、11月7日に東京都内で開かれる有識者委員会に提出予定。有識者委員会は9月の会合時点で任意徴収とする方針で一致していますが、地元自治体には異論が根強く、これは対案を示す格好となります。
→11月5日、静岡県側関係者の公表によると静岡県側の人件費や記念品代などの経費を精査したところ、総額約700万円に上ることが分かりました。これは徴収期間中延べ80人の県職員が料金の徴収や記念バッジの受け渡し、領収書の発行などの対応を行い、県職員の人件費と民間業者への委託料、記念品代などを経費として集計した結果で、静岡県側の試験徴収で集まった協力金は約1497万円でしたが、このうち約半分が経費として消えてしまう計算になります。公平性などから来年度の本格実施では24時間態勢での徴収を求める声も上がっていますが、今後の制度設計では、入山料の目的や使途に加えて徴収コストについても論点になりそうです。試験徴収にかかった費用は山梨県とともに11月7日の有識者による専門委員会で報告予定となっています。
→11月7日、来夏の富士山の入山料について協議する有識者らが集まる富士山利用者負担専門委員会(委員長・安田喜憲静岡県知事補佐官)は、都道府県会館(東京・千代田区)で第3回会合を開き、静岡、山梨両県が10月の作業部会で協議した内容を報告し、有識者らが入山料の支払い義務化や金額について検討を行いました。結論として2014年夏は「任意の協力金方式で登山者全員からの集金」を目指し、将来的に強制徴収へ移行することで意見集約されました。金額は1000円。2013年は社会実験として夏山シーズンの日中限定でしたが、来年は本格導入し、集金は24時間体制とし、夜間や冬山シーズンも含めて徴収する方針となりました。
会議では委員11人のうち6人が公平性の観点などから「強制徴収するべき」とした一方で、両県の事務局からは法定外目的税など税方式による強制徴収について、全登山者の捕捉が難しいことから実施は困難との説明。吉田正人委員(筑波大教授)は「全員からの徴収を目指さないと意味がない。富士山で成功すれば先例になる」と、踏み込んだ制度設計を求めた。安田委員長は「2016年のユネスコへの保全状況報告書提出に向け、条例をつくって将来的には強制徴収すべき」と述べた。今後、委員会の意見は山梨、静岡両県の富士山世界文化遺産協議会部会(関係者会議)に報告され、12月上旬の専門委員会で使途を含めた来年度の具体的な集め方や使い道の方向性などの方針案が固められる予定。また会議では、両県が今年の協力金の試験徴収に掛かった費用が報告され、静岡県は約704万円で徴収額の約5割、山梨県は約576万円で徴収額の約3割。24時間態勢で徴収するには専用の施設整備や人員配置など検討課題も多く、また今年同様に人件費などで収入の多くが消える状況が続くとなれば、協力金を環境保全に活用することができず徴収意義が薄らぎかねないだけに、コスト削減策は不可欠。両県は徴収事務の具体的運用案を次回の委員会に示すことになった。
→11/12、山梨県の横内正明知事「人件費などの徴収コストを削減するために、夜間の徴収は日中よりも簡易な方法で実施する必要がある」(定例会見)
→11/28、山梨側の関係者協議会が富士吉田市内で開かれ、入山料の使途については「5合目以上の事業」とする山梨県の提案が了承された。具体的には環境配慮型トイレの新設や救護設備の増強などを想定しているという。同日静岡県富士宮市で開かれた静岡側の協議会では現地徴収を9時間態勢で実施し、コンビニやインターネット上で24時間受け付ける併用案で意見が集約された。山梨側では24時間態勢の徴収案にまとまったが、人員配置などは検討課題となった。今後、両県は12/2に都内で開かれる有識者専門委員会に提示し、来夏に向けた方針案を固める。入山料の目的は富士山の環境保全と登山者の安全対策とし、金額は2013年夏季試験期間と同額の1口千円を任意徴収することなどで両県案は一致していますが、徴収コストを度外視した入山料導入は本末転倒になる恐れもあります。静岡側では2013年夏に県内3つの登山口で試験徴収した入山料約1500万円のうち、人件費を中心とする経費が約5割を占めたことから、24時間態勢の現地徴収はコストがかかると判断したという。静岡県の試算によると、県内3つの登山口で2014年の夏山シーズンの2ヵ月間、午前9時から午後6時まで、入山料千円を事務委託で徴収した場合、収入に占める経費割合は3割程度に抑えられる見込みだが、もしそれを24時間態勢で実施した場合には経費が6割近くに膨らみ、環境保全などに使用する資金が大幅に減ることになるという。
→12/2、有識者による富士山利用者負担専門委員会の最終会合が都内で開かれ、2014年夏に本格導入する入山料について、環境保全や登山者の安全対策を目的とし、集めたお金は2013年度集まった協力金を原資に基金を創設の上、5合目以上のトイレ新設や改修、意識啓発、救護所の開設期間拡充、安全指導員の配置などへの使用が想定され、地元自治体や山小屋関係者らによる事業選定委員会(仮称)を設置して毎年度話し合う方針。徴収対象者は5合目以上を目指す登山者とし、現地やインターネットの活用により24時間対応で1口千円を徴収するなど、制度の大枠を決めた。ネットやコンビニでの支払いは通年で実施し、現地徴収と同じ缶バッジなどの記念品を渡す方針。
合意が行われた点
・制度:法的に強制力のない協力金(寄付金)で5合目から山頂を目指す登山者を対象とし、両県がそれぞれ徴収する。
・金額:千円を基本とする(子どもや障害者への配慮を検討)。
・実施期間:登山道開通期間に24時間
・実施方法:山梨県は現地で24時間体制。静岡県は午前9時から午後6時の現地徴収とインターネット、コンビニ払いを併用。
・使徒:基金を設立し、事業選定委員会(仮称)が毎年度決定。
現地徴収の時間帯については山梨県が原則24時間、静岡県が日中9時間とする事務局案が示され、両県で対応が異なることに委員は「分かりにくい」との意見が大勢で、現地徴収時間帯についての集約には至らなかった。山梨県側の吉田口登山道では、6合目の安全指導センターに24時間態勢で人員を配置する見通し。専門委員会は12月中に最終報告を作成。両県の対応決定を経て、2014年1月下旬に正式な実施内容が決まる見通し。
→有識者委員会から公平性の観点から出ている入山料の年間徴収に関して登山関係者からは冬山事故防止には繋がらないとする意見もある。「徴収すれば冬山登山を黙認する形になる」と懸念の声も。富士山は7月から9月上旬の夏山期間以外は登山道が閉鎖されるが、閉鎖期間中の登山者も数多く、遭難事故も後を絶たない。静岡県警によると2013年1~11月の遭難は134件、遭難者147人、死者8人で、このうち閉鎖期間の遭難は55件、遭難者66人、死者7人。須走口5合目東富士山荘の米山千晴オーナー「登山道閉鎖時期の富士登山は完全登録制にするべき。入山料も数万円単位の高額に設定しないと抑止効果はない」と冬山登山の抑制には条例制定などの対策を講じる必要性を指摘。小山秀峰山岳会(小山町)の岩田忠次会長「冬にも軽装の登山者を見掛ける機会が多い。入山料に関係なく、登る人は登る。むしろ閉鎖時期に登山を禁止するルールを明文化すべき」閉鎖時期に登山道をパトロールする御殿場山岳会の堀内修会長「山頂を目指すルートは数多い、冬山の入山料徴収と登山規制は現実的に難しいのでは」とも。1千回以上の富士登山経験を持つ神奈川県秦野市の佐々木茂良さん「基本は自己責任ではあるものの、年間を通じた入山料徴収は冬山登山を暗に認めることになる」と疑問を呈する。
→12/16、山梨県側の協議会が富士吉田市内で開かれ、出席した地元観光団体や麓の市町村関係者は入山料を原則千円とし夏山シーズン中に24時間徴収とした制度案を了承。山梨県は夜間に効率的に徴収するため、吉田口登山道(5合目付近)への自動発券機設置を検討中であると明らかにした。徴収コスト削減が狙いで、これまで5合目から6合目の間に係員を原則24時間配置して直接徴収するとしていたが、経費を考慮の上、インターネットなどで払える方法も検討してきた。今後12/25に山梨、静岡両県の関係者が意見調整し、2014年1/22の富士山世界文化遺産協議会で実施内容が正式に決まる見通し。
→12/17、富士山の山小屋関係者らでつくる世界文化遺産協議会の静岡県関係者会議が開かれ、有識者による富士山利用者負担専門委員会が決めた「任意で千円」など制度の大枠に関して合意。山小屋経営者からは、静岡県側の登山期間の開始を従来の7/1から7/10に遅らせ、終了を9/10までとするのが適切との説明があった。山梨県側では7/1開山の方針を変える予定はないため、このまま行くと協力金の徴収期間にずれが発生する可能性もある。吉田口のルートと途中で合流する須走ルートの山小屋経営者は「できる限り足並みをそろえたい」と、両県の話し合いを充実させるよう静岡県の担当者に訴求。また静岡県は協力金受領の効率化のため、今後観光事業者に働き掛けて制度を周知し、一括支払いへの協力などを求めていく方針も説明。
→12/25、富士山世界文化遺産協議会の作業部会が山梨県富士吉田市で開かれ、5合目から山頂を目指す登山者を対象に、任意で千円を集めるとする制度の概要を決定。山梨・静岡両県の案では、入山料の名称は「富士山保全協力金」。まずは法的に強制力のない協力金(寄付金)とし、通年でインターネットやコンビニでの支払いも可能にする。将来的には強制徴収や条例制定も視野に入れる。今後12月下旬から1月上旬まで一般からの意見を集め、2014年1月22日に両県知事が出席して開かれる富士山世界文化遺産協議会で正式決定されることになります。入山料については過去、2010年に山梨県側の6市町村が吉田口登山道での導入が検討されましたが、東日本大震災後の2011年6月に登山者減少を受けて見送りされた経緯があります。
→2014/1/22、国と静岡県、山梨県、富士山周辺市町村で組織する富士山世界文化遺産協議会が世界遺産登録後初の会合を富士宮市で開かれ、2014年夏からの入山料導入が正式に決定された。入山料の名称は「富士山保全協力金」。金額は千円で任意徴収とし、徴収コスト削減や利便性を考えインターネットやコンビニでの支払いも目指す。登山道開通時期は両県がそれぞれ決定することから実施期間については統一されていない。徴収期間は夏の登山シーズンは山梨側が7/1~9/14、静岡側が7/10~9/10で、5合目から山頂を目指す登山者を対象に24時間徴収する。また、子どもは協力できる範囲の金額とし、千円を超える支払いも受け付ける。両県は各登山道の5〜6合目での対面徴収に加え、インターネットも活用して24時間支払いの受け皿を設ける方針。両県それぞれが協力金を運用するための基金を設置する。今後、より公平な制度を目指すことを念頭に「将来的には強制徴収も視野に、条例制定を含めた検討をする」とし、必要に応じて徴収制度を見直していく方針も盛り込まれた。また国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会が決議で示した、登山者数の抑制(来訪者の管理(ビジターコントロール))や景観保全(登山道の保全)などの指摘事項に関しては、2014年12月末までに対応策を取りまとめる日程で了承された。
同協議会で、山梨県の横内正明知事は登山道の開通期間について「両県で期間を一致させるのが理想的ではあるが、大正時代から続く伝統的な開山行事の変更には地元に抵抗感がある」と、7/1の開山日を変えない方針を示した。
静岡県側の3登山道については開山日を7/10と決めたことを込山正秀小山町長が報告。残雪で登山道の通行が許可されないことや、山頂のトイレなど登山者の受け入れ態勢が整わない事情を説明した。
須走口と吉田口の登山道は途中で合流していて山頂の山小屋は静岡県側に位置しているため、このままだと7月初旬はトイレ整備が整わない状況下で多くの登山者が訪れる事態になる。
静岡県が入山料収入を管理する基金の名称を「富士山後世継承基金」とする方針を決定。関連の条例案が2/21開会の県議会2月定例会に提出される予定となった。富士山の環境保全にかかわる既存の寄付金も組み込み、環境保全や世界遺産としての富士山の価値継承を目的とした基金にするという。ちなみに入山料の他に組み込むのは、ふるさと納税の中で富士山の環境保全などを使途に選んだ寄付と県地球環境保全等に関する基金の富士山関連分などだという。条例案は、基金の目的を富士山の環境保全や情報提供、登山者の安全対策、世界遺産としての価値の継承などの事業に活用すると定める。登山者1人千円の支払いを呼び掛ける入山料の使途は決まっていない。富士山後世継承基金のうち、入山料については従来の寄付金とは分けて運用する方針だという。また山梨県側でも基金を創設することになっており、新たに両県が立ち上げる事業選定委員会が使途を決定する。
≪富士山の構成資産は下記の25ヵ所となります≫
より大きな地図で 富士山構成資産25 を表示
1-1 山頂の信仰遺跡群【さんちょうのしんこういせきぐん】
1-2 大宮・村山口登山道(現富士宮口登山道)【おおみや・むらやまぐちとざんどう(げんふじのみやぐちとざんどう)】
静岡県富士宮市からのルート(県道152号線・県道180号線よりアクセス)
1-3 須山口登山道(現御殿場口登山道)【すやまぐちとざんどう(げんごてんばぐちとざんどう)】
静岡県御殿場市からのルート(県道152号線よりアクセス)
1-4 須走口登山道【すばしりぐちとざんどう】
静岡県小山町からのルート(本八合目で吉田口登山道と合流する)(県道150号線よりアクセス)
1-5 吉田口登山道【よしだぐちとざんどう】
山梨県富士吉田市(本八合目で須走口登山道と合流する)(富士スバルラインよりアクセス)
1-6 北口本宮冨士浅間神社【きたぐちほんぐうふじせんげんじんじゃ】
山梨県富士吉田市上吉田5558(電話0555-22-0221)
1-7 西湖【さいこ】
山梨県南都留郡富士河口湖町
1-8 精進湖【しょうじこ】
山梨県南都留郡富士河口湖町
非常に大量の雨が降った後などに、精進湖の南東側に長円形の小さな池が姿を現すことがあります。この幻の池は「赤池(あかいけ)」 と呼ばれますが、普段は枯渇した状態となっています。精進湖が増水して水かさが上がった際にだけ現れる、この珍しい赤池の現象を称して「富士六湖」、「富士五湖の6番目」 などと言うことがあります。つまり富士五湖は大雨の時、精進湖の近くに赤池が出現して富士六湖となる場合があるのです。
1-9 本栖湖【もとすこ】
山梨県南都留郡富士河口湖町及び南巨摩郡身延町
千円札に描かれた富士山が撮影された展望地です
2. 富士山本宮浅間大社【ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ】
静岡県富士宮市宮町1-1(国指定重要文化財)(電話0544-27-2002)
3. 山宮浅間神社【やまみやせんげんじんじゃ】
静岡県富士宮市山宮字宮内740(電話→富士山本宮浅間大社へ)
4. 村山浅間神社【むらやませんげんじんじゃ】
富士宮市村山1151(電話0544-22-1489 富士宮市役所)
5. 須山浅間神社【すやませんげんじんじゃ】
静岡県裾野市須山722(電話055-998-0617)
6. 富士浅間神社(須走浅間神社/東口本宮冨士浅間神社)【ふじせんげんじんじゃ(すばしりせんげんじんじゃ/ひがしぐちほんぐうふじせんげんじんじゃ】
静岡県駿東郡小山町須走126(電話0550-75-2038)
7. 河口浅間神社【かわぐちあさまじんじゃ】
山梨県南都留郡富士河口湖町河口1(電話0555-76-7186)
8. 富士御室浅間神社【ふじおむろせんげんじんじゃ】
山梨県南都留郡富士河口湖町勝山3951(電話0555-83-2399)
9. 御師住宅(旧外川家住宅)【おしじゅうたく(きゅうとがわけじゅうたく)】
山梨県富士吉田市上吉田3-14-8(電話0555-22-1101)
10. 御師住宅(小佐野家住宅)【おしじゅうたく(おさのけじゅうたく)】
非公開(富士吉田市歴史民俗博物館において構造復元住宅を見ることができます)
11. 山中湖【やまなかこ】
山梨県南都留郡山中湖村
12. 河口湖【かわぐちこ】
山梨県南都留郡富士河口湖町
13. 忍野八海(出口池)【おしのはっかい(でぐちいけ)】
山梨県南都留郡忍野村忍草3483-2(電話0555-84-7794 忍野村役場 地域振興課)
14. 忍野八海(お釜池)【おしのはっかい(おかまいけ)】
山梨県南都留郡忍野村忍草111-2(電話→同上)
15. 忍野八海(底抜池)【おしのはっかい(そこなしいけ)】
山梨県南都留郡忍野村忍草272-2(電話→同上)
16. 忍野八海(銚子池)【おしのはっかい(ちょうしいけ)】
山梨県南都留郡忍野村忍草266-3(電話→同上)
17. 忍野八海(湧池)【おしのはっかい(わくいけ)】
山梨県南都留郡忍野村忍草361-2(電話→同上)
18. 忍野八海(濁池)【おしのはっかい(にごりいけ)】
山梨県南都留郡忍野村忍草269-2(電話→同上)
19. 忍野八海(鏡池)【おしのはっかい(かがみいけ)】
山梨県南都留郡忍野村忍草339-2(電話→同上)
20. 忍野八海(菖蒲池)【おしのはっかい(しょうぶいけ)】
山梨県南都留郡忍野村忍草444-2(電話→同上)
21. 船津胎内樹型【ふなつたいないじゅけい】
山梨県南都留郡富士河口湖町船津6603(電話0555-72-4331 河口湖フィールドセンター敷地内 船津胎内神社 拝観料大人(高校生以上)200円、小中学生100円)
22. 吉田胎内樹型【よしだたいないじゅけい】
非公開
23. 人穴富士講遺跡【ひとあなふじこういせき】
富士講の開祖である長谷川角行が修行ののち入定(にゅうじょう)したとされる聖地です
富士宮市人穴206(人穴浅間神社の境内)(電話0544-22-1489 富士宮市役所)
24. 白糸の滝【しらいとのたき】(白糸ノ滝)
富士宮市上井出(電話0544-27-5240 富士宮市観光協会)
幅150m、高さ20mの湾曲した絶壁から、富士山の湧水が白い糸を垂らしたように流れ落ちる。源頼朝が和歌を詠み、富士講の開祖長谷川角行氏が修行したとされる聖地。1936年には隣接の音止の滝を含めて国の名勝・天然記念物に指定されています。
25. 三保松原【みほのまつばら】
静岡県静岡市清水区三保
≪ビューポイントの拡充と日帰り向け散策コースの整備など≫
環境省によると富士山頂への登山者は年間30万人、クルマで行ける5合目までの観光客は250万人に及ぶそうです。そんな中、富士山の魅力を高めつつ環境保護に繋げる施策として、周辺に新たな展望台や散策路を設け、環境配慮型の公衆トイレの整備も進めると発表がありました。展望台については、精進パノラマ台、千円札、根草草原、五湖台など富士山の眺望が良いビューポイントを選んで展望施設を整える方針で、静岡県の田貫湖と山梨県の三湖台ではすでに整備に着手されています。散策路については、吉田口から中腹の5、6合目を水平に歩く御中道(おちゅうどう:富士講の修行として利用された道)の往復およそ1時間半ほどのルートや、須走口5合目から近くの側火山である小富士山頂へのルート(片道およそ20分)が整備予定とのこと。また山頂など3ヵ所に設置している環境省の公衆トイレの改修、山小屋トイレへの補助金拡充、自然保護を呼び掛けるスタッフの増員、海外からの観光客向けガイドブックの整備などが挙げられています。
→2013/12/26、外国人観光客らの利便性向上のため、無料で利用できる公衆無線LANサービスの整備を推進すると発表し、プロジェクトを発足させた。山梨・静岡両県の観光関係団体やNTT東・西日本、自動販売機設置業者などで推進組織をつくり、啓発活動を展開する。現状は山梨側のみの約430ヵ所ある無料WiFiスポットを、2014年6月までに両県合わせて計1000ヵ所の確保を目指すという。新たに開設した専用サイトで両県の観光情報を発信し、富士山周辺に長期滞在する外国人観光客の誘致を図っていく。2014年1月から富士山周辺地域と静岡市でWiFiスポット増設を目指した周知活動を展開し、外国人旅行者がタブレット端末やスマートフォンなどを使って無料で観光情報を入手できる通信環境を整え、海外からの誘客につなげる狙いだ。静岡県側の対象範囲は富士山周辺7市町(富士宮、富士、御殿場、裾野、小山、長泉、清水)と静岡市。スポットの設置費用は設置者の全額負担となるが、観光案内所やホテル・旅館などに利点を説明し、使用可能エリアを拡大したい考え。設置場所には外国人旅行者に分かりやすいシンボルロゴを掲げる。インターネットの窓口になる共通サイトも開設し、複数の外国語による構成資産の説明、WiFiスポットのある施設紹介文へのリンクなどを掲載する予定。
≪パール富士とは?≫
太宰治は「富士には月見草がよく似合ふ」(富嶽百景)と有名な一節を書きましたが、富士山と月という組み合わせも風流です。
2013年7月23日午前4時頃、山梨県山中湖村平野の長池親水公園から満月が富士山頂に重なる「パール富士」が観測されました。山中湖面に映った逆さ富士の山頂も光り輝き、日中では見られない幻想的な光景となりました。
パール富士は満月が富士山頂と重なる瞬間であり、その一瞬を撮影しようと、山中湖畔の北岸では未明から写真愛好家ら約80人が横一列に三脚を並べて、そのときを待ちました。わずか数分の神秘的な風景を収めようと盛んにシャッターが切られました。
太陽が富士山頂に重なる瞬間の様子のことはダイヤモンド富士として知られています。満月が富士山頂に重なる瞬間の様子のことは満月が真珠のようにも見えることからパール富士と呼ばれます。強い朝日の光が放射状に広がるダイヤモンド富士に対して、富士山頂に沈む満月の静かな月光に派手さはありませんが、山頂にぽつんと置かれた真珠のように見えるのです。
パール富士は満月の時に限られる上、月の軌道は太陽に比べて複雑なため、見られるのは年に1度ほどでシャッターチャンスが少ないといわれます。ちなみに山中湖で次回パール富士を見ることができるのは2014年5月中旬頃になるということです。
≪ダイヤモンド富士を見に行こう≫
富士山麓では、一定範囲内で年2回、好天の日にダイヤモンド冨士を観賞することができます。
朝晩涼しく、釣りやキャンプも楽しめる田貫湖(たぬきこ)も有名な観賞スポットの一つで、富士山の山頂から朝日が昇り光り輝くダイヤモンド富士を見ることができるそうです。田貫湖の湖面に映し出される逆さ富士の姿と合わさったダブルダイヤモンド富士は大変美しいことで有名です。見頃は、4月20日の前後一週間、および8月20日の前後一週間で、時間はだいたい午前6時前後となっています。
富士山の頂から太陽が昇る「ダイヤモンド富士」が8月18日朝、田貫湖に出現。湖面にも神秘的な光のダイヤが映し出され、霊峰と太陽が織り成す一瞬の美、山頂のダイヤモンドと湖面の逆さ富士のダイヤモンドとの共演”ダブルダイヤモンド”が湖畔に輝きを放ちました。ダイヤモンド富士は富士山東麓と西麓の一定範囲内で年2回、好天の日に観賞できるといいます。
2014/04/24、午前6時5分頃、太陽が昇り、ダイヤのような目映い光を放ちました。差し込む光で反射した湖面も輝き、神秘的な光景が広がりました。西麓に位置する田貫湖では、4月20日と8月20日前後に見頃を迎えます。
8月には田貫湖にダブルダイヤモンド富士の夏シーズンがいよいよ到来です。富士山の山頂から朝日が昇る現象「ダイヤモンド富士」、これが湖の湖面に映りこむと「ダブルダイヤモンド富士」となります。
田貫湖のすぐ北側にある小田貫湿原は、広さの割に生物や植物の種類が豊富であることが特色です。9月頃には美しい赤紫のアサマフウロや、可愛らしい小さな釣鐘状の花を咲かせるクサボタンが見頃を迎えます。富士山と花々を愛でながら、のんびりと散策を楽しんでみたいですね。
【山中湖 DIAMOND FUJI WEEKS】
富士五湖の中で一番広いのが山中湖です。水面に映る逆さ富士も有名ですが、山中湖畔では、秋と冬に富士山頂に太陽が沈むダイアモンド富士が見られます。ダイヤモンド富士とは、日の出または日の入りの時の太陽が、ちょうど富士山の山頂を通るタイミングで、ダイヤモンドのように輝く姿のことです。毎年2月のこの季節は、山中湖畔では天候が安定していることからダイヤモンド富士を見られる可能性が高くなります。
日時:2015年1月31日(土)~2月22日(日)日没時随時
場所:山中簗尻(やまなかやなじり)~筑波大学 山中寮前浜まで(ダイヤモンド富士が見られる場所)
◎アイスキャンドルフェスティバル(山中湖観光協会主催)
たくさんのボランティアスタッフが使用済みのペットボトルや牛乳パックに水を入れ凍らせたアイスキャンドル。その中にろうそくを1本1本置いていきます。湖畔を飾るキャンドルは、スタッフのきれいな気持ちが映されているんだとか。優しい気持ちになれそうですね。
■アイスキャンドル点火と花火
1月31日(土)
場所:長池親水公園
点灯式:17:00~ 式典終了後に花火打上予定
2月11日(水・祝)
場所:平野ちびっこ広場
点灯式:17:00~ 式典終了後に花火打上予定
2月14日(土)
場所:山中湖交流プラザ「きらら」
点灯式:17:00~ 式典終了後に花火打上予定
なお、雨天や荒天時、山中湖増水の場合には中止または延期となる場合があります。
【備忘録】———-
比較的天候が安定している2月初旬から中旬にかけての時期は、山中湖畔で沈む太陽と富士山頂が重なるダイヤモンド富士が見られる期間であり、ダイアモンド富士ウィークとして、この大自然のすばらしいショーを盛り上げるイベントも開催されます。アイスキャンドル約千個が湖畔を中心に配置され、夕闇に浮かぶ富士山とロウソクの淡い光が作り出す幻想的な風景が広がります。日没後には、約300発の花火が打ち上げられます。
日時:2014年2月1日(土)~2月22日(土)日没時随時
場所:山中簗尻(やまなかやなじり)~筑波大学 山中寮前浜まで(ダイヤモンド富士が見られる場所)
◎アイスキャンドルフェスティバル(山中湖観光協会主催)
冬の山中湖が優しいろうそくの明かりで彩られます。NPO法人富士山自然学校(山中湖村平野)では湖畔に設置するアイスキャンドルを製作。牛乳パックと飲み口部分を切り取ったペットボトルを組み合わせ、水を入れて凍らせます。住民の協力も得ながら約6千個を準備するといい、牛乳パックは前年9月頃から地元の保育所や小中学校の協力を得て収集。まさに地域に根ざしたフェスティバルですね。
■アイスキャンドル点火と花火
2月1日(土)
場所:長池親水公園
点灯式:17:00~ 式典終了後に花火打上予定
2月11日(火)
場所:平野ちびっこ広場
点灯式:17:00~ 式典終了後に花火打上予定
2月15日(土)
場所:山中湖交流プラザ「きらら」
点灯式:17:00~ 式典終了後に花火打上予定
なお、雨天や荒天時、山中湖増水の場合には中止または延期となる場合があります。
≪紅富士とは?≫
白く冠雪した冬の富士山に朝日が差してほんのりとピンク色に染まるのが紅富士です。山中湖村平野の山中湖交流プラザ「きらら」周辺では早朝から三脚が横一列に並び、シャッターを切るカメラマンの姿が多いという。
紅富士は富士山が冠雪する冬場の好天の日に観賞できる。西方の田貫湖畔では夕日で朱色に染まる「紅富士」が見られる。日没が近づくにつれて、夕日に照らされた山肌がほんのりと赤みを帯びてくる。湖面にも「逆さ紅富士」が映し出される。
≪藤枝からの富士山ビューポイント≫
藤枝市は富士山の世界遺産登録を記念して、市内から望む富士山ビューポイントとして18ヵ所を決定。選ばれたビュースポットは、高草山ハイキングコース(富士見峠:駿河湾を眼下に志太平野も一望)、つたの細道・明治の道コース(頂上)、青羽根パノラマコース(青羽根ハイキングコース・長塚峠付近)、清水山ハイキングコース(農業用タンク付近)、びく石コース(びく石山頂)、東海自然歩道高根山コース(高根山、鼻崎の大杉上(高根白山神社手前、公衆トイレ付近:ハイキングコース最初の休憩場所))、蓮華寺池公園ジャンボすべり台頂上付近、金比羅山緑地(桜の季節に人気)、烏帽子山、富士見平(蓮華寺池公園内)、青島北小学校付近、大東町ふれあい広場付近、林道滝沢線付近(瀬戸ノ谷滝沢地内)、谷稲葉峠の地蔵尊付近(谷稲葉地区から寺島地区を結ぶ道路)、藤枝市立総合病院(1階コーヒーショップ横休憩スペース)、農道谷稲葉東光寺線(谷稲葉地内:島田市と繋がった新しい道路)、東光寺谷川記念広場(末広4丁目地内:東海道線沿い、電車の車窓から見える)、南駿河台富士見公園(南駿河台6丁目地内)。2013年6月から7月末まで市内外からビューポイントを募集し、27人から63ヵ所の応募があった。アクセスなど地理的な条件を含め審査した結果、18ヵ所を認定。富士山のビューポイントは随時、募集しているそうです。
≪紅葉狩りを楽しもう≫
五合目ではイタドリ・カラマツが例年10月4日から10月20日頃に見頃を迎えます。
富士山スカイライン登山区間(登山ルート分岐点)ではカラマツ・うるし・かえでが例年10月20日から10月25日頃に見頃を迎えます。
二合目ではうるし・かえでが例年10月26日から11月3日頃に見頃を迎えます。
白糸の滝ではうるし・かえでが例年11月10日から11月20日頃に見頃を迎えます。
田貫湖周辺ではかえで他が例年11月5日から11月15日頃に見頃を迎えます。
天子ケ岳ではうるし・かえでが例年11月5日から11月15日頃に見頃を迎えます。
毛無山ではうるし・かえでが例年10月25日から11月5日頃に見頃を迎えます。
≪富士山の溶岩 お土産に持ち出しはダメ!≫
富士山でこの夏、観光客や登山者が「溶岩」を持ち出そうとするケースが相次いでいることが分かりました。
山梨県によると観光客や登山者が溶岩を持ち出そうとしていたところを7月中に5件確認したということです。多くは五合目の登山道の入り口付近でパトロール中の県の職員などが、登山者や観光客が手に持っているのを確認したといい、5件のうち、日本人が3件、外国人が2件でいずれのケースも溶岩を持ち帰らないよう指導したうえで、回収したということです。
溶岩の持ち出しは、国立公園内で岩石などの採取を禁じた自然公園法違反に当たるとして、登山道の入り口に注意文を掲示して、持ち帰らないよう呼びかけが行われています。
富士山でパトロールに当たっている中本宏幸さん「世界文化遺産で注目されていますが、お土産感覚で持ち出してしまう人がいるようです。溶岩は写真に撮って楽しんで欲しい。」とのこと。
富士山は富士箱根伊豆国立公園です。法律※で禁止されている行為は、動植物の採取、溶岩や岩石の採取、テントの設営、焚き火などです(その他は下記参照)。※自然公園法(昭和三十二年六月一日法律第百六十一号)
特別地域(自然公園法 第二十条)
特別地域(特別保護地区を除く。以下この条において同じ。)内においては、次の各号に掲げる行為は、国立公園にあつては環境大臣の、国定公園にあつては都道府県知事の許可を受けなければ、してはならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として行う行為又は第三号に掲げる行為で森林の整備及び保全を図るために行うものは、この限りでない。
一 工作物を新築し、改築し、又は増築すること。
二 木竹を伐採すること。
三 環境大臣が指定する区域内において木竹を損傷すること。
四 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
五 河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。
六 環境大臣が指定する湖沼又は湿原及びこれらの周辺一キロメートルの区域内において当該湖沼若しくは湿原又はこれらに流水が流入する水域若しくは水路に汚水又は廃水を排水設備を設けて排出すること。
七 広告物その他これに類する物を掲出し、若しくは設置し、又は広告その他これに類するものを工作物等に表示すること。
八 屋外において土石その他の環境大臣が指定する物を集積し、又は貯蔵すること。
九 水面を埋め立て、又は干拓すること。
十 土地を開墾しその他土地の形状を変更すること。
十一 高山植物その他の植物で環境大臣が指定するものを採取し、又は損傷すること。
十二 環境大臣が指定する区域内において当該区域が本来の生育地でない植物で、当該区域における風致の維持に影響を及ぼすおそれがあるものとして環境大臣が指定するものを植栽し、又は当該植物の種子をまくこと。
十三 山岳に生息する動物その他の動物で環境大臣が指定するものを捕獲し、若しくは殺傷し、又は当該動物の卵を採取し、若しくは損傷すること。
十四 環境大臣が指定する区域内において当該区域が本来の生息地でない動物で、当該区域における風致の維持に影響を及ぼすおそれがあるものとして環境大臣が指定するものを放つこと(当該指定する動物が家畜である場合における当該家畜である動物の放牧を含む。)。
十五 屋根、壁面、塀、橋、鉄塔、送水管その他これらに類するものの色彩を変更すること。
十六 湿原その他これに類する地域のうち環境大臣が指定する区域内へ当該区域ごとに指定する期間内に立ち入ること。
十七 道路、広場、田、畑、牧場及び宅地以外の地域のうち環境大臣が指定する区域内において車馬若しくは動力船を使用し、又は航空機を着陸させること。
十八 前各号に掲げるもののほか、特別地域における風致の維持に影響を及ぼすおそれがある行為で政令で定めるもの
特別保護地区(自然公園法 第二十一条)
特別保護地区内においては、次の各号に掲げる行為は、国立公園にあつては環境大臣の、国定公園にあつては都道府県知事の許可を受けなければ、してはならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として行う行為は、この限りでない。
一 前条第三項第一号、第二号、第四号から第七号まで、第九号、第十号、第十五号及び第十六号に掲げる行為
二 木竹を損傷すること。
三 木竹を植栽すること。
四 動物を放つこと(家畜の放牧を含む。)。
五 屋外において物を集積し、又は貯蔵すること。
六 火入れ又はたき火をすること。
七 木竹以外の植物を採取し、若しくは損傷し、又は落葉若しくは落枝を採取すること。
八 木竹以外の植物を植栽し、又は植物の種子をまくこと。
九 動物を捕獲し、若しくは殺傷し、又は動物の卵を採取し、若しくは損傷すること。
十 道路及び広場以外の地域内において車馬若しくは動力船を使用し、又は航空機を着陸させること。
十一 前各号に掲げるもののほか、特別保護地区における景観の維持に影響を及ぼすおそれがある行為で政令で定めるもの
≪友好山≫
2013年10月31日、駐日ケニア大使のベンソン・ヘンリー・オウマ・オグトゥ氏が山梨県庁を訪れ、横内正明知事と面会。オグトゥ大使は世界文化遺産の富士山とケニアの世界自然遺産ケニア山の間で「友好山」の提携を持ち掛けると、横内知事は「大変魅力的な提案だ」と応じました。ケニア山はケニアの中央部、赤道直下に位置し、標高は約5200m。面会でオグトゥ大使は「富士山は日本のシンボルであるように、ケニア山も『神聖な山』としてケニア人の精神的な支柱。ぜひ友好山提携を結び、交流を深めたい」と提案した。横内知事は「静岡県との相談もあるが、大変魅力ある提案だ」と述べ、山梨、静岡両県などでつくる日本富士山協会に提案の内容を打診する考えを伝えた。日本富士山協会は中国・泰山と友好山の提携を結び、両国を訪問し合うなど交流を深めている団体です。
2014年1月28日、静岡県庁で台北駐日経済文化代表処横浜分処の粘信士処長(2013年12月就任)との会談が行われ、富士山と台湾最高峰の玉山が2/7に友好山提携を締結することが決定したという。両山の友好山提携に向けては、民間の日本富士山協会と中華民国山岳協会が2013年4月に覚書を交わして協議を進めてきた。静岡県によると、調印式は両協会の関係者が出席し、山梨県内で行う予定という。川勝平太知事「静岡県と台湾との関係が急速に深まっている。多くの県民に台湾を訪れてもらうようにしていきたい」また粘処長は、静岡―台北間の定期路線の可能性について「人と貨物の行き来を増やしていきたい」とコメント。
2/7、山梨、静岡両県や富士山周辺市町村などでつくる日本富士山協会(会長・岡野光喜スルガ銀行社長)と、台湾の中華民国山岳協会(何中達理事長)が、富士吉田市内ハイランドリゾートホテル&スパで調印式を実施。協定書への署名が行われ、台湾の玉山と「友好山」提携が結ばれた。庄司清和副会長と何中達理事長が握手を交わし、相互の観光客増加などに向け、両山の周辺地域間での交流を活発に行っていくことを確認した。
≪三保松原の保全へ向けて新たな取り組みが続々とスタート≫
静岡市では三保松原(清水区)の保存管理計画策定に向けて有識者による「三保松原保全活用委員会(仮称)」を2013年10月にも設置予定。ユネスコ世界遺産委員会に指摘された景観上の問題を含め、静岡市が進める管理計画改定についても助言してもらうという。ユネスコ諮問機関のイコモスから「防波堤のために審美的な観点から望ましくない」とされた砂浜の景観問題は、静岡県の有識者会合「三保松原白砂青松保全技術会議」が別に設置されるため、静岡市では松の保全に詳しい専門家などを中心に委員の人選を進めているという。世界遺産委員会からは2016年2月までの保全状況報告、個々の構成資産の来訪者施設(ビジターセンター)の整備、富士山との繋がりを観光客などに周知する情報提供戦略案の策定など、各種課題を提出するように求められています。今後は文化庁の助言も受けながら管理計画改定が進められることになります。静岡市文化財課では「まずは保全を第一に考え、観光客の受け入れ態勢の充実や危機管理にも取り組んでいく」
静岡市は三保松原に観光客向けの案内ブース(ガイダンスブース)を新設する。構成資産としての情報発信を強化するため、2013年内の稼働を目指すという。案内ブースは2013年度から避難地兼駐車場として整備する「羽衣公園」の敷地内に、3ヵ所設置予定。芸術や信仰に関する歴史の紹介や富士山の映像に加えて、周辺の観光案内の拠点としても機能させる。また、天候によって富士山が見えない日にも、「松原と富士景色」の美しい映像を紹介し、来訪者に魅力をPRするものとなるそうだ。
松の保全対策では、松くい虫の予防剤を2000本余りの松の木に注入。御穂神社から松原へと続く「神の道」の松並木のシロアリ被害の調査と防除も実施。市有林は管理を徹底するため、防除履歴などが分かるように個体管理台帳を新たに作成。
三保松原の観光客は2013年4月末のユネスコ諮問機関イコモスによる勧告以降急増し、静岡市は渋滞対策など対応に追われてきたという。7月末に設置した臨時の観光案内所を9月以降も継続する方針。地域活性化事業推進本部では「必要な対策をできる限り盛り込んだ。今後は三保半島全体の在り方を含めた計画が必要になる」
景観改善について協議する「三保松原白砂青松保全技術会議」が2013年9月10日、静岡県庁で初会合。砂浜の防護水準を保ちつつ景観を回復していく方針で一致。景観を阻害するとされる消波ブロックの代替工法については意見が分かれ、絞り込みには至りませんでした。県は(1)岩に似せたブロックを使用する、(2)消波堤を低くする、(3)新たに突堤をつくる、など8つの工法を示しましたが、コストや技術面の課題も多く、大学教授ら専門家からは「疑岩は良くない」「(水中に設置する)人口リーフは現実的でない」などさまざまな意見が出たそうです。県はこれらの意見をもとに複数の工法を組み合わせることも検討し、模擬実験によって10から20年後の海浜の変形を予測するという。2014年1月の第2回会合で予測結果を示し、対策工法の決定を目指すことになっています。現在「羽衣の松」周辺では海底勾配が急であることなどを理由に消波ブロックが設置されていますが、ユネスコ世界遺産委員会から「美しさの観点から(展望地点として)望ましくない」との指摘を受けました。座長に就任した近藤誠一前文化庁長官「2016年までにユネスコに抜本的な対策を示すのは難しいが、中長期的な対策と技術面の問題を正しく伝えていくことも必要。日本の技術力を結集していい案を作りたい」としているそうです。
2013年9月13日、静岡市職員と三保半島地区まちづくり協議会の桜田芳宏会長らは、羽衣の松入り口、御穂神社、同神社の参道であり御穂神社と三保松原を結ぶ「神の道」、富士山のビューポイントである鎌ケ崎の4ヵ所に携帯電話やスマートフォンで専用コード(2次元コード)を読み込んで富士山の景観写真や松原の解説を取得できる「『見えなくても観(み)える』解説看板」4枚を設置し、見どころや歴史を紹介。看板には各所の簡単な紹介と、市のウェブサイトの特設ページにアクセスできる専用コードが表記されています。専用コードを携帯電話で読み取ると、三保半島地区まちづくり協議会が編集した「三保の松原散策マップ」の内容を、インターネット上で見ることができる。特設ページは看板ごとに内容が違い、それぞれ設置場所に関連した情報を提供しています。三保松原には羽衣伝説や散策路などを紹介した看板がすでに複数設置されていますが、富士山世界遺産の「芸術の源泉」としての価値を伝える看板は初めてだという。世界遺産登録後、富士山が見えずにがっかりして帰る観光客が多いとの指摘を受けた社会実験で、美しい写真や芸術作品の解説をウェブサイトに盛り込み、天候によって富士山が見えない日も三保松原の魅力を発信する狙い。「三保の松原散策マップ」は世界遺産登録決定後に再編集し、信仰・芸術面での価値などが盛り込まれバージョンアップした。三保松原には今後、案内ブースが設置される予定ですが、完成までの間、観光客の満足度を上げようと企画された試みで、看板は2013年度末まで設置予定。
しずてつジャストラインが、JR清水駅と三保松原を結ぶ路線を土日、祝日限定で新設。2013年10月5日から運行を開始する。羽衣の松駐車場に設置するバス停名は「世界遺産三保松原」となる。運行は休日の午前8時台から夕方まで36分間隔で11往復。片道390円。環境に配慮してハイブリッド車両を使用。現行の三保松原周辺を通る路線バスルートは、最寄りのバス停から三保松原まで徒歩で約15分ほど離れているため、三保松原に近いバス停が設置され利便性が高まります。また、JR静岡駅を発着点に三保松原と日本平ホテルを巡る定期観光バス「富士山世界遺産展望コース」が新たに企画され、2013年10月5日から土日、祝日の午前限定便(予約制、大人2700円)で、日本平ホテルの屋上で喫茶サービスを楽しみながら富士山の眺望を満喫することができるコースとなっています。
12/20、歴史的価値や松原から見る富士山の美しい映像を発信するガイダンス施設「みほナビ」が静岡市により設置された。施設はユニットハウス3棟で、富士山との信仰面での繋がりや芸術性など、世界遺産の登録理由となった価値を解説。「羽衣伝説」がテーマのブースでは、映像や音で富士山や松原の美しい景観を楽しむことができ、周辺の観光情報も提供。田辺信宏市長「世界遺産委員会の調査ではなかなか伝わらなかった、三保松原への日本的な価値観を伝える場所になる」三保松原の魅力を映像や写真で紹介する施設「はごろも情報ひろば『みほナビ』」では当地から望む富士山の美しい映像を楽しむことができるほか、「なぜ構成資産に含まれたのか」をパネルで解説。入場は無料。富士山から40km以上離れているため天候によっては富士山が見えないことも多く、静岡市が「雨の日も観光客が楽しめる施設を」と施設の整備を進めてきた。
2014年春の大型連休を目途に観光バスの乗り入れを規制する方針が明らかになった(静岡市の田辺信宏市長の12/12定例会見)。三保松原と御穂神社を結ぶ参道「神の道」横を通る市道(約500m)はアクセス道となっており、大型観光バス通行量増加による周辺への騒音や参道沿いの松林(210本)への悪影響を防ぐための対策となる。当面法的な規制は行わず、樹勢の弱まりが指摘される松を保護し、生活道路でもある市道の渋滞も緩和する目的とし、個人客の乗用車は規制しない。観光業者や日本バス協会などへの働き掛けを強め、同神社付近に整備した臨時駐車場(22台分)に誘導する方針という。現状平日でも1日90台前後の観光バスが来訪するのに対し、現地に近い観光バス用の駐車場には8台分しかスペースがなく、混雑時には「神の道」脇の市道で渋滞状態になっている。今後松林への影響や渋滞対策などを、地元意見を考えながら進めていくという。
三保松原では松枯れ被害が続いている。松枯れの主な原因はマツノマダラカミキリを介してマツノザイセンチュウが幹に入り増殖するためとされ、静岡市などは枯れた木の伐採や薬剤散布、幹への薬剤注入などを実施している。推定5万本とされる三保松原の松のうち、2012年度は800本超が伐採された。また、松葉の堆積や人の往来が松の根などに影響して樹勢を弱めているとの指摘もある。静岡県と市が連携して土壌改良に向けた実証実験や保全策の検討が行われることになった。実験には市が市有林を提供。県と市で実験結果を共有し、松原の総合的な保全計画策定に生かすという。県森林整備課によると、実証実験は松と共生する「菌根菌」に着目した炭による土壌改良、松の生育を妨げるとされる腐葉土の撤去、土壌改良材の注入などを検討している。似たような条件の松を複数選定し、それぞれ対策を施して2014年度以降、樹勢回復に繋がっているかどうかを検証する。松枯れ対策はこれまで、薬剤散布など松くい虫被害の防除策を中心に進められ、土壌など生育環境の研究は不十分との指摘があった。県や市の担当者「松くい虫対策と並行し、さまざまな松の樹勢回復策を試しながら効果を見極めたい」と、県外の研究機関や樹木の専門家にも助言を求めていく方針だという。
2/23の富士山の日、地元住民による大規模な松の木の本数調査が行われる。三保松原では1990年前後の調査以降、数えられていないという。当時の調査では約5万4千本とされていますが、本数の公式記録は存在しないのが実状といい、今回のカウント活動による本数の把握は非常に意義深いものとなりそうです。主催するのは2014年で結成60年を迎えるボーイスカウト清水地区で、スカウトのメンバーに加え、さらに地元の子ども会、清水海洋少年団、ガールスカウトなど総勢500人が取り組む予定。254ヘクタールを11ブロックに分け、印をつけていくという。市は民有林を含めた松原全体の松の本数については「幹の太さなど基準にもよるが、昔より減少している可能性はある」という。
1/30、海岸の景観と保全について議論する静岡県の有識者会議(座長・近藤誠一前文化庁長官)は、消波ブロックの代わりに砂の流出を防ぐ「L字型突堤」を設置する工法案に合意。2015年度中の工事着手を目指すという。三保松原付近の消波ブロックはユネスコ世界遺産委員会の諮問機関イコモスから「景観を阻害する」との指摘を受け、県では代替工法として水面下に設置する人工リーフ、有脚式の離岸堤を含めた3工法を比較してきました。現在の消波ブロックは段階的に撤去する方針。今回採用が決まったL字型突堤とは沿岸付近の海流で運ばれる海底の漂砂を受け止め、波の勢いを抑える堤防であり、景観上、消波堤が海面から4.5m出るのに対し、突堤は1.5m程度に抑えられるといいます。県は短期的な対策として、4つの消波堤のうち羽衣の松に近い2つをL字型突堤に置き換えるという。同会議では突堤の設置と土砂供給を並行した場合の20年後の海岸線予測図が示され、このシミュレーションによれば設置直後は堤防を見た目で確認できるものの、年月を経て砂が堤防を隠し眺望が改善されていくとの説明がなされました。また海岸防護の観点で三保飛行場付近からの土砂移動(サンドリサイクル)を現在の年間3万立方mから5万立方mに増量、浜幅の維持に努める意向も示されました。2014年度は堤防の形状や深さ、土砂量など工法の詳細を決めるため調査が開始される予定。同席した委員からは「まず1ヵ所の工事に入り、施工後の状況を慎重に監視してほしい」「デザイン性にも配慮すべき」などの意見も出たという。
静岡市が2013年12月に環境保全の一環として実施する方針を示していた大型観光バスの通行規制(「神の道」両脇の市道)の開始時期が、当初予定としていた2014年ゴールデンウィークには間に合わず、秋頃になる見通しだという。通行規制は法的な規制ではなく旅行業者やバス業者に通行の自粛を促すものであり、また、規制を考慮したツアーを徹底してもらうには、旅行業者の企画時期から逆算して6ヵ月前の周知を要するといい、市は今春の連休には間に合わないと判断したという。今後、市では「神の道」の御穂神社側にある臨時駐車場に6月にトイレを設置し、大型バスが発着できる態勢を整え、誘導員を配置するなど利用を促す方針で、様子を見て、夏からの規制も検討するという。もし臨時駐車場に大型バスを停めた場合、そこから羽衣の松までの距離(往復1km以上)を観光客は徒歩で移動することになるが、そうした「滞在時間の増加」を嫌った旅行業者が観光コースから三保松原を外す可能性もあり、来訪者数の減少が懸念されなくもない。
2/13、静岡市が富士山との繋がりや文化的価値を発信するための拠点施設として「羽衣資料館(仮称)」を整備する方針が明らかになりました。信仰・芸術に関する歴史に加え、観光案内や松原の保全管理機能も備えた施設を目指すという。三保松原に関する歴史資料や景観美の魅力を伝え、ユネスコ世界遺産委員会が決議した「来訪者管理や情報提供の充実等の勧告」に対応する施策の一つになります。現在策定中の三保松原保全活用計画に盛り込む方針で、2014年度当初予算案に基本構想策定費300万円が計上されました。当初はこの資料館、三保地区の生涯学習交流館、児童館と合わせたの3館を複合施設として建設する予定があったそうですが、世界遺産登録を受けて資料館を独立整備する方針に切り替えることにしたのだという(ちなみに他の生涯学習交流館と児童館は大型バスの臨時駐車場となっている御穂神社付近の土地に整備する予定)。この資料館を設置する場所は、「羽衣公園」として整備中となっており、市が世界遺産登録後に取得した駐車場用地や観光バス待機場所、民有地を含む松原の入り口付近の約1.6ヘクタールで、今後公園の基本設計と並行して資料館の位置や規模を検討していくという。
2/19、静岡県が土壌改良の講習会を現地で開催。松の生態に詳しい大阪工大客員教授の小川真さん(白砂青松再生の会会長)が木炭を使った土壌改良の手法を紹介。この手法は、まず松の根を掘り出し、傷んだ細い根を取り除いた上で周囲に粉砕した木炭を詰め、キノコ類の胞子液を散布するというもので、炭は地中に水分と空気を保ち、キノコは松と共生して根の成長を促すという。小川さんは三保松原の現状について「全体に衰弱が進んでいるが、太平洋岸ではよくもっている方」木炭を使った土壌改良は1~3月が施工に適した時期という。静岡県は静岡市と協力して2013年度中に三保松原で試験施工し、今回の方法の効果を比較検討するという。
2/23、地元のボーイスカウトなどおよそ400人が参加して松の本数調査が実施され、これまでの静岡市の推計よりおよそ2万3000本余り少ない3万699本と確認されました。これまでおよそ7kmの海岸沿いに立ち並ぶ松の本数について、市は25年前の航空写真を基に、およそ5万4000本と推計してきました。参加者はグループごとに担当する範囲を決め、重複して数えないよう1本1本幹にチョークで印を付けながら、本数を記録。静岡市では今回の調査結果を公式の記録として認定し、今後は松の分布を植樹の参考にしたり、観光案内などに反映させていくという。今回、日本ボーイスカウト静岡県連盟清水地区は結成60周年記念事業として本調査を実施。ボーイスカウトのメンバーのほか、ガールスカウト、子ども会、清水海洋少年団、東海大翔洋高の児童生徒、地元自治会の会員らが参加した。住宅地や学校を含む三保松原一帯の約254ヘクタールを11ブロックに分け、ブロックごとに本数を調べた。枯れた松を除き、小さな苗木も全て計数対象にしたという。
2/25、大型観光バスの流入が急増したことで、市道下に伸びる松の根への負担や排ガスの悪影響を考慮し、樹齢200~300年の松の木約200本が植生している参道「神の道」横の市道の観光バス通行抑制を検討してきた静岡市は、段階的な抑制方針を示した。まず4月末、観光バス駐車場を松原付近から約750m離れた新駐車場(御穂神社付近で世界遺産の対象地域の外。現在は臨時駐車場として使用されている。)に移す。誘導員を配置して駐車を促し、6月にトイレを整備する。利用者への記念品配布も検討しているという。10月には現行の観光バス駐車場を閉鎖する。閉鎖後、自転車駐輪場やタクシーの待機場所などとして整備する。ちなみに普通乗用車については「神の道」横を通って入り口付近に駐車できる。市は駐車場変更を日本旅行業協会などに通知するほか、三保松原をツアーに組み込む旅行会社や観光事業者に説明し理解を求め、できるだけ新しい駐車場を利用して欲しい考えで、まず旅行会社に自粛を求めた上、今後、法的規制が必要か検討していく方針だという。(田辺信宏市長の定例記者会見)
2/27、川勝平太知事は静岡県議会代表質問の場でふじのくに県議団の高田泰久氏の質問に対する答弁の中で、マツの本数がこれまで静岡市が観光PRなどで使ってきた本数を大きく下回る結果だった件に触れ「市の調査はずさん。原因が松枯れにあるなら、従来の(市の)対策がまったく功を奏していないということを意味する。取り組みについて抜本的に見直す時期に来ている。県の有識者会議でもこれまではどちらかと言うと白砂(の保全)に焦点が置かれてきたが、今後は松枯れについて県独自で会議を持つ。富士山の眺望を阻害している三保半島の電柱については(無電柱化が)一向に進む気配がない。2016年2月のユネスコへの保全状況報告書提出までにはやり方を決めなければならない。」
4/29から観光バス乗り入れ抑制対策が実施され、協力してくれた観光客らに、記念品のプレゼントがあるという。御穂神社と松原を結ぶ「神の道」に進入せず、手前の専用駐車場を利用した大型観光バスの乗客に感謝の印として配布するもので、松葉を挟み込んだ「しおり」と、松葉や茶葉が入った「足湯用の粉末」を用意するという。しおりは29日から4万個程度、足湯用粉末は5月中旬から1万個の配布を予定。(2014/04/18 静岡市の田辺信宏市長 定例会見)※専用駐車場 = 前述の臨時駐車場の意
2月頃には、GW期間にはバス規制は間に合わないという話もありましたが、6月を予定していたトイレの設置も含めて前倒しで対応することになったようです。
10/1午前、羽衣の松の直近駐車場は前夜からの柵の設置や駐車区画表示の削除、案内看板の修正作業が終わり閉鎖されました。4月に神の道の手前(羽衣の松から750mほど離れた地点)に新駐車場を整備した後、9月末までを周知期間と位置付けて、バス会社や旅行会社に理解を求めてきましたが、今後、観光バスの駐車場は新駐車場のみの利用となり、バス利用の団体客は、羽衣の松などを散策する場合、約500mある神の道を徒歩で往復することになります。
10/1、静岡市議会生活文化環境委員会
三保松原に整備予定の「(仮称)三保松原ビジターセンター」について、延べ床面積が約1千平方m、総工費6億円規模になるとの見通しが提示されました。名称は当初「(仮称)羽衣資料館」とされていましたが、幅広い機能を持った「おもてなしの場」という意味を込めてビジターセンターに変更したという。展示内容などをまとめた基本構想が近く公表されるという。2014年度末をめどに設計業務委託契約を締結のうえ、2017年度中の開館を目指すという。建設予定地は「羽衣公園」として整備している松原入り口付近(約1.6ヘクタール)の敷地内となります。建物は2階建てで、三保松原の歴史・伝説・信仰など本質的な価値の紹介、映像展示や観光情報の提供に加え、松原の保全をサポートする活動拠点としての機能も設けるという。
世界遺産関連であるため建築費の半額は国の補助が受けられる見込み。基本設計・実施設計の費用は5千万円。プロポーザル方式で設計者を公募し、建築・景観の専門家や地元住民らでつくる選定委員会が審査する予定。市文化財課では「松原保全に取り組むNPOやボランティアの活動場所となる場所づくりや、体験学習なども検討している」という。
12/3、静岡市議会
三保松原の価値継承や保全を目的とした、全議員発議による「市世界遺産三保松原保全活用条例」が全会一致で可決されました。条例は2015年2月23日(富士山の日)から施行されます。条例では、三保松原の文化・歴史的価値について理解を深めるとともに、マツの保全(マツ材線虫病対策)や海岸保全の取り組みに協力することなどを市民の責務として定めており、来訪者は松原の保護など環境保全に努める、となっています。民有地が多いなどの事情を踏まえ、条例では、市長が必要と認めた場合、松原の所有者や管理者に必要な措置を取るよう勧告できることも盛り込まれました。条例検討会を代表して提案理由を説明した鈴木和彦市議「三保松原を人類共通の遺産として保全し、価値を失うことなく活用することが私たちの使命。議会としても率先して行動していく」
2015/2/2、静岡市は、三保松原ビジターセンター(仮称)の基本構想案を公表しました。映像を使って三保松原の魅力を伝える展示室を設けるほか、松原の保全管理活動拠点、観光案内などの窓口としても機能させる方針。施設は2階建てで延べ床面積約1200平方メートルを予定。三保松原の成り立ちや羽衣伝説などの日本文化を紹介するほか、50人程度を収容する映像室では三保松原の景観の美しさなどを高精度の映像で表現する。「松原保全サポートセンター」とした拠点は保全活動の受付や相談窓口などを設ける。世界遺産登録後、暫定的に設置しているガイダンス施設「みほナビ」をひと月におよそ8000人が利用していることなどを踏まえ、ビジターセンターの利用者数は年間20万人程度と見込んでいます。建設予定地は松原に隣接する整備中の羽衣公園(1.6ヘクタール)内。2015年度から建築、展示の具体的な設計に入り、2017年度をめどに完成を目指すという。静岡市では3月4日までの期間、基本構想案への市民意見を募集している(問い合わせ先:市文化財課 Tel.054-221-1066)。
2/3、景観改善策を議論してきた有識者会議「三保松原白砂青松保全技術会議」は、静岡市葵区で開いた会合で、付近の砂浜の浸食を防ぐ消波ブロック2箇所をL型突堤2基に置き換える短期対策案を了承しました。静岡県は2015年度、1基の詳細設計と工事に着手し、2018年度に完成させる方針。L型突堤は南側の1基を先行して設置した後、消波ブロックを撤去する。設置後の砂浜の状況を踏まえて2基目の位置を検討するほか、結果次第で増設しないこともあり得るという。全ての対策について、今後のモニタリング結果を受けて柔軟に見直しを行っていくことも確認された。静岡県によると、L型突堤は平均海面から約1.5mの高さとなり、現在の消波ブロック(高さ約5m)よりも景観への影響が小さい。設置費用は1基当たり10億円程度。併せて、L型突堤の付近での養浜も続ける。三保飛行場周辺で採取する土砂を年間5万立方m使用する方針で、防護上、砂浜の幅を80mに維持することを目指す。静岡県などは世界遺産富士山の保全状況報告書を2016年2月までにまとめ、ユネスコ世界遺産委員会に提出することになっていますが、三保松原の景観改善策についてもこの中に盛り込まれることになっています。
≪富士市役所≫
静岡県富士市役所では、富士山全景を真正面に一望して眺めることができる屋上を市民に開放することを決定。視界を遮らないような形で転落防止のフェンスを改修するほか、案内板とベンチを整備。雪化粧した富士山が味わえるよう2013年12月を目途に始める予定。開放オープニングイベントも行われる予定。
世界遺産登録の機運を盛り上げようと、5月に3日間だけの期間限定で特別開放を実施した際には、周囲に富士山を遮る建物がなく、真正面から堪能できる絶景スポットとあって、親子連れやお年寄り、小学生がクラス単位で見学に来るなど幅広い世代が訪れ、来訪者数は予想を超える1152人に上ったという。このため富士市では、日頃から富士山を身近に感じてもらおうと、屋上の開放と改修に踏み切ることに。2013年度一般会計9月補正予算案に改修費5千万円を計上した。
屋上は眺望ポイントとして整備するため、2014年2月23日(富士山の日)のオープンを目指して1600平方mの手すりや床の改修などの工事が進行中ですが、富士山と初日の出を楽しんでもらおうという富士市の企画により、プレイベントとして2014年1月1日限定で、元日午前6〜8時の間、北東部の約650平方mが開放されることになります。募集期間は12/5から12/20で来場者枠は100人。応募者多数の場合は抽選。申し込み、問い合わせは富士市企画課(電話:0545-55-2718)まで。
2014/02/23、富士市では「富士山の日」に合わせて、市役所庁舎屋上を一般開放するという。富士山が真っ正面にそびえ、素晴らしい眺望が楽しめる絶景スポットを多くの人が満喫できるようにと昨年から改修工事を進めてきた。転落防止の柵を低くし、視界を良くしたほか、柵と柵の間に透明のアクリル板をはめ込み、身長の低い子どもでも富士山を楽しめるようにした。展望台も設置され、地元産木材「富士ヒノキ」を使ったベンチも置かれた。当日は午前8時半から午後4時まで開放され、午前8時45分からは和太鼓演奏やチアダンス披露などのオープニングセレモニーが行われる予定だという。先着223人には粗品も贈られる。
3/24からいよいよ常時開放が始まります。時間帯は午前9時~午後4時まで、月曜から金曜と休日の開庁日(1月を除く毎月第1日曜と、3月の最終日曜)のほか、4月末~5月上旬の大型連休中(4月29日、5月3、5、6各日)。大型連休後の土日祝日にも追加で開放される日が設けられる予定だという。
周囲に高い建物がなく、富士山から駿河湾まで360度のパノラマが一望できる富士市役所屋上は「ふじさんてらす Mierula(ミエルラ)」という愛称が付けられて、一般開放されていますが、市役所本庁舎のエレベーターで屋上に上がると、そこは富士市内一帯を見渡すことのできる絶好の展望台となっています。晴れた日には、富士山はもちろん、遠く、伊豆半島まできれいに見えます。さらに、東側の螺旋階段を上がれば、もっと上方からの眺望を楽しむことができます。2015年元旦、初日の出特別開放イベントでは、北側フェンスに男女の名前やハートマークが書かれた2つの南京錠が掛けられているのが見つかったそうです。市富士山・シティープロモーション推進室では「ふたりの愛をほどくことになってしまう」と鍵の撤去はせず、むしろ「愛を育む男女を応援したい」と見守る方針で、今後は展望デッキに鍵を付けられるチェーンを設置するなどの安全策を検討し、カップル達を応援していくという。
富士市内12ヵ所で絶景ポイントを整備
「富士山の眺望が美しいまち」と位置付けている富士市では、2016年度までに、富士山の絶景が満喫できる「富士山ビューポイント」の整備を実施するという。年間を通じて眺望が楽しめる公園を中心に市内12ヵ所にオブジェを設置し、観光客の誘致に繋げたい狙い。2014年度から4ヵ所ずつ整備を進めていく予定。地図上に示すようなピンの形をしたオブジェ(高さ3m)を建てるほか、写真撮影のポイントを説明する案内板を設け、PR。ビューポイントの一つである市役所屋上には、オブジェの設置場所を紹介した地図を掲げる。富士山の全景が眼前に迫る市役所屋上や、夜の工場群が発する明かりと闇夜に浮かぶ富士山を撮影できる田子の浦港など、市外から眺望を楽しみに訪れる人が近年増加しているという。
2014年度の整備予定場所:岩本山公園(静岡県富士市岩本1605)、中央公園(富士市永田町2丁目)、市役所屋上(静岡県富士市永田町1丁目100番地)、道の駅「富士川楽座」立体駐車場3階(富士市岩淵1488-1)
2015年度 〃:ふじのくに田子の浦みなと公園(富士市前田)、富士西公園(富士市入山瀬772-1)、富士総合運動場(富士市大渕254-1)、茶畑の名所「大淵笹場」(富士市大渕)
2016年度 〃:かりがね堤(雁堤)(富士川の左岸)、浮島ヶ原自然公園(富士市中里2553-8)、今宮(富士市今宮、静岡県道24号線・同76号線の交差点付近)、新富士駅2階(富士市川成島640)
≪ルート3776とは?≫
ルート3776は海抜0メートルから山頂まで続く富士山信仰の道です。富士山信仰の修験者が歩んだとされる軌跡で、平安末期から明治時代に富士宮市村山地区を拠点に栄えていたそうです。全国の山伏が峰入り修行に訪れたり、「まちの駅ネットワーク」などが観光客を対象に軌跡をたどる巡礼ツアーを開いたりと、近年注目されています。水垢離(みずごり)場の富士市の鈴川海岸、富士塚から富士宮市の富士山興法寺をはじめとした信仰の証しが残されています。富士市の富士塚は室町後期から江戸初期につくられたとされ、かつて修験者が浜で水垢離をした後、富士登山の安全を祈って玉石を積み上げたのだそうです。
≪富士の御山に雪が降る≫
2013年10月19日、甲府地方気象台が富士山が初冠雪したと発表。19日午前8時20分ごろから約15分間、雲のすき間から山頂付近が白く覆われているのを職員が目視で確認。7合目付近まで雪化粧しました。上空の気圧の谷と冷たくて湿った空気が入り込んだ影響で、18日の夜から雪が降り始めたとみられる。気象庁の観測によると、山頂の19日午前7時の気温は氷点下6・1度平年より19日、昨年より37日遅い初冠雪。1894年の観測開始以降では8番目の遅さだという。9月下旬から10月上旬にかけて、太平洋高気圧の勢力が強く、平年より気温が高く推移した影響だという。
≪富士登山鉄道の実現に向けて≫
2013/12/19、富士五湖観光連盟(堀内光一郎会長)は富士山の麓から5合目までの鉄道敷設など、環境保全と観光振興の具体案を協議する検討会を設立した。有識者や地元市町村長らでつくる検討会と、同時に立ち上がった実務担当者によるワーキングの会議を交互に開き、2014年7月までに富士山の環境、景観、公共交通アクセスなど6つのテーマについて調査し、2015年3月に具体的な提言をまとめる予定という。富士吉田市内で開かれた会合には、検討会、ワーキングの両メンバーら約50人が出席し、検討会の会長には元国土交通事務次官の岩村敬氏が選任された。富士山登山鉄道は、富士山有料道路(富士スバルライン)を閉鎖し、道路上に線路を敷設するという構想。非公開で行われた意見交換では、出席者から「車の排ガスを抑え、冬季に5合目まで行けるようになる」と前向きなメリットを念頭にした意見が出る一方で、「世界文化遺産になった富士山に鉄道を敷設できるのか」という疑問の声もあったという。岩村会長は会合後「富士山の登山鉄道は、環境改善策の一つとして十分検討に値する有力な案だ」
≪成田エクスプレスが富士急行線と直通運転を開始≫
2014/7/26、JR東日本と富士急行は、成田空港を発着する特急「成田エクスプレス」の富士急行線河口湖駅(山梨県富士河口湖町)への直通運転を始めました。9月28日までの土日と祝日限定便で、1日1往復します。初運行を記念して河口湖駅ではイベントが開催されます。富士山周辺にアクセスしやすくして外国人観光客らの利便性を高めるのが狙いで、成田空港―河口湖を約3時間半で結びます。両駅間は、8月までは繁忙期のため特急料金込みで片道7040円、9月中は同6840円。26日午前、JR成田空港駅では、早速、富士急行線河口湖駅への直通運転を始めた成田エクスプレスに乗り込む外国人観光客の姿がありました。
≪片道約15時間 長距離バスの旅が始まる≫
富士急山梨バスは2014/08/02より、富士山・富士五湖地域と福岡県の北九州地域を結ぶ高速夜行バス「福岡・北九州 – 静岡・富士山・富士急ハイランド線」の運行を開始するという。富士急グループの高速バス路線で、九州への乗り入れは初めてとなり、同路線が山梨から九州へ向かう唯一の高速バスということになります。北九州地域から富士山地域へのアクセス向上を図るとともに、静岡・山梨から九州への直行手段として利用を促す。西日本鉄道と共同で、1日1往復・毎日運行するという。所要時間は約15時間。3列シートの車内にはトイレを完備し、全座席にコンセントや膝掛け用毛布、スリッパなどが用意されます。
九州行きルートは、山梨県の富士急行線富士山駅を午後6時に出発後、河口湖駅、静岡県内の御殿場駅、沼津駅北口、東名富士、東静岡駅を経由し、JR博多駅に隣接する博多バスターミナルに翌朝の午前8時50分に到着する。また、富士山行きルートは、博多バスターミナルを午後5時55分に出発し、富士山駅に翌朝午前8時51分に到着する。夜間に寝ている間に移動できてしまうというのは、なかなか便利なのではないでしょうか。九州から富士山へのアクセス手段が一つ増えますね。運賃は大人片道1万1千円~1万4千円。乗車日の1ヵ月前から予約可能。問い合わせ先は、富士急山梨バス(電話 0555-72-6877)。
ルート3776の情報は、富士宮口登山道に移動しました。(2014/09/18)
≪落書き、汚物放置問題について≫
2014年、富士宮口では8月上旬、登山道の複数の岩にアルファベットの落書きが見つかり、須走口も9月上旬、十数ヵ所でティッシュペーパーや排せつ物が放置されているのが確認された。
→2014/9/19、川勝平太静岡県知事が、富士山保全の基本理念を定めるよう県庁に川勝知事を訪ねた公明党県議団の議員らに対し、自身の考えを伝えた。須走口の登山道脇で汚物が放置されたり、富士宮口登山道の石にアルファベットの落書きがされていたりしたことが明らかになったこともあり、「美しい景観は汚してはいけない。汚物の放置や落書きは社会的に許されないということを明確に示す必要がある」と強調。「条例化も視野」に検討が必要とした。
→9/24の定例記者会見、川勝知事「マナーを徹底するためにはそれなりの規律を明示しないといけない」と、富士山を保全する基本条例を来夏までに制定する意向を明らかにした。同様の基本条例を検討中の山梨県とも歩調を合わせるという。川勝知事は「条例制定は議会の理解を得なければいけない」とした上で「最悪のマナーを見た以上は、それなりの制度を公にしなければいけない。富士山を愛する人の気持ちをくみ取るものを来年夏までに作りたい」と理念的な内容を盛り込む可能性を示唆した。
コメント
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2013年 7月 07日
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2013年 7月 26日
富士山の山頂から朝日が昇る現象「ダイヤモンド富士」
これが湖の湖面に映りこむと「ダブルダイヤモンド富士」となります。
田貫湖のダブルダイヤモンド富士の夏シーズンがいよいよ到来。
見頃は、8月20日前後一週間、時間は午前6時前後です。
2016年より、8月11日は、国民の祝日「山の日」になります。
「山の日」制定の目的とは?
山の日の制定の目的は、国土の約70%が山地であることから、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」というものです。
今回、山の日が制定されるに至った背景には、山岳5団体(日本山岳協会、日本勤労者山岳連盟、日本山岳会、日本山岳ガイド協会、日本ヒマラヤン・アドベンチャートラスト)による“「山の日」制定協議会”の積極的な活動がありました。2014年、超党派の国会議員でつくる“「山の日」制定議員連盟”が国会に法案を提出して、可決されました。
日付を巡っては、当初、多くの地域で山開きが行われる6月が検討されていましたがj、最終的には、多くの人が休暇を取りやすく、山歩きなどに出掛けやすい時期であり、お盆休みに近い8月11日に決定しました。
山での捜索・救助費用を 最大330万円まで お支払い
jRO (ジロー)の新しい遭難対策制度は、山で遭難した際に自己負担として後日請求される捜索・救助費用を最大330万円までお支払いします。
天災、病気にも対応。詳しくは、日本山岳救助機構合同会社(略称 jRO) ホームページ(http://www.sangakujro.com)または、jRO (ジロー)事務センター Tel.042-669-5330(平日 10:00〜17:00)までお電話ください。
山中湖 DIAMOND FUJI WEEKS & アイスキャンドルフェスティバル
毎年2月のこの季節、山中湖畔では天候が安定しダイヤモンド富士を見られる可能性が高くなります。アイスキャンドル祭りも催されます。
富士五湖の中で一番広い山中湖。水面に映る逆さ富士も有名ですが、ダイヤモンド富士を見たいと全国からカメラマンが集まります。
ダイヤモンド富士とは、日の出・日の入りの時の太陽が富士山の山頂を通り、ダイヤモンドのように輝く姿のこと。
たくさんのボランティアスタッフが使用済みのペットボトルや牛乳パックに水を入れ凍らせたアイスキャンドル。その中にろうそくを1本1本置いていきます。湖畔を飾るキャンドルは、スタッフのきれいな気持ちが映されているんです。
開催日時
2016年2月1日(月)~ 22日(月)
日没時随時
開催場所
山中簗尻~筑波大学寮前浜まで、ダイヤモンド富士が見られる期間
アイスキャンドル点火と花火
2月13日(土)
場所: 平野ちびっこ広場
点灯式: 17:00~ 式典終了後花火打上予定
2月20日(土)
場所: 山中湖交流プラザ「きらら」
点灯式: 17:00~ 式典終了後花火打上予定
※なお、雨天や荒天時、山中湖増水の場合には中止または延期 となる場合がございますのでご了承ください。
(http://www.yamanashi-kankou.jp/yamanakako/topics/2016_diamond-fuji_weeks.html)
キーンとした空気の中で太陽が沈みます
1時間前には、もう撮影ポイントは大混雑
手づくりの氷の容器たちを凍える寒さの中、一つ一つ手で置いていきます
2016年2月13日午後3時、新東名高速道路の豊田東ジャンクション(JCT、愛知県豊田市)―浜松いなさJCT(浜松市)間の55kmが開通した。西の起点から御殿場JCT(静岡県御殿場市)まで200キロの「ダブルネットワーク」が完成し、並行する東名高速の渋滞が大幅に減ると見込まれる。
開通に先立って午前9時半から、岡崎サービスエリア(愛知県岡崎市)で式典が開かれた。中日本高速道路(名古屋市)の宮池克人社長は「沿線の観光や工場立地の促進が期待できる。災害復旧活動の迅速性も高まる」と挨拶した。
新東名は、東名より内陸部を通り、勾配が緩やかなのが特徴。静岡県区間が東日本大震災の翌年に先行開通した。今回の区間は道路脇の土砂崩れなどで、開通が予定より約1年遅れた。事業費は約6200億円。東の起点、海老名南JCT(神奈川県海老名市)までの全線開通は2020年度の見通し。
東名の東京インターチェンジ(IC)―名古屋IC間の料金は普通車が20円安い7090円になる。
富士観光興業株式会社(山梨県南都留郡富士河口湖町)が運営する国の天然記念物 富岳風穴(ふがくふうけつ)では、この度、洞窟内の照明設備を一新、「春節」に合わせて2016年2月6日(土)よりリニューアルオープンし、連日多くの中国人観光客にお越しいただいています。
富岳風穴は富士山の側火山の噴火によってできた溶岩洞窟で、巨大な天然氷柱(つらら)や地質学上貴重な溶岩など富士山の大自然を間近に見ることのできる施設として親しまれてきました。この度、この氷柱や溶岩をライトアップするとともに、その昔天然氷をブロック状に切り積み上げて天然冷蔵庫として使用していた「氷の池」の改修を行うことで、文化財洞窟の価値を高め、幻想的な神秘の世界を体感できるエンターテイメント施設へとリニューアル致しました。
また、今回のリニューアルに合わせて、中国人観光客をはじめ、富士山の世界文化遺産登録以降増え続ける海外からのお客様に対応するため、新たに英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語の案内看板も設置いたしました。
洞窟内では、氷柱や「氷の池」の他、かつて繭や樹木の種子を貯蔵していた「貯蔵庫」、光り苔と呼ばれる「珪酸華の群生地」、溶岩が固まる際にできた珍しい「溶岩棚」や「縄状溶岩」など、様々な表情が楽しめます。
新しくなった富岳風穴にぜひお越しください。
富岳風穴 概要
富士山の側火山の噴火によってできた溶岩洞窟。1,000mという標高と、天井からしみ出る富士の地下水により、真夏でも洞窟内は0℃~3℃という涼しさで、鳴沢氷穴とともに国の天然記念物に指定されています。
営業期間:年中無休
営業時間:9時00分~16時30分(季節により異なります)
住所:山梨県南都留郡富士河口湖町西湖青木ヶ原2068-1
入洞料:大人290円、小人(小学生)140円
※4月1日~ 大人350円、小人200円