ローマの歴史地区

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Trevi Fountain

2013年2月17日放送「THE 世界遺産」は、「海底・地下から甦る古代ローマ ~ 大ローマ帝国I(イタリア他)」でした。

 

 

ローマ建国祭が毎年4月21日行われ、地中海全域から集まった末裔たちが当時の衣装に身を包み、古都を練り歩きます。

古代ローマは紀元前8世紀から1000年以上にわたって繁栄した、地の涯てまで続く大帝国でした。

古代ローマ時代に作られた水道システムは今も現役で活躍していて、有名なトレヴィの泉の水は、2000年前から変わらずにこの場所に運ばれてきているのだといいます。

 

 

過去への扉は、スペイン広場の階段を登り切ったところに地下水道への入り口として存在します。

螺旋階段が地下に続き、20m下の螺旋階段の底には、2000年前の地下水道水が今も流れています。

古代ローマ時代から水の流れを点検するために使われてきたそうです。

初代皇帝によって紀元前19年に完成したヴィルゴ水道は全長20kmで、郊外の澄んだ湧き水が地下水道を通して運ばれてきています。

現在はヴィルゴ水道は飲料水には使われていませんが、街中の噴水に水を送っているそうです。

暗い水路の真上に空けられた縦穴は井戸です。

古代ローマでは当時11本も水道が引かれ、水道は時に枝分かれして街中に水を供給することができました。

地下水道の壁が白くなっているのは水に含まれた石灰質が固まったもので、奥には天井から鍾乳石ができている場所もあり、長い年月を経てまるで自然の洞窟のような景観になっています。

 

 

驚異のテクノロジー:古代ローマの水道橋

クラウディウス水道橋(1〜3世紀)をはじめ、最新のテクノロジーが地中海に広められました。

フランスのポン・デュ・ガール水道橋は100mにつき3センチの高低差を使って水を運びました。

スペインの世界遺産(セゴビア旧市街と水道橋)の水道橋は、2万個もの石を組み上げて造られていて、セメントなどの接合剤は一切使われていないそうです。

北アフリカ、チュニジアの植民都市ドゥッガには公衆トイレの遺跡があり、もちろん水洗で、下には水が流れ清潔さを保っていたそうです。

1世紀に起きたヴェスヴィオ火山の噴火で、火砕流に飲み込まれたイタリア・ポンペイには、鉛の水道管が残っています。

豊かな水を利用したクリーニング店が繁盛している様子が壁画にも残されています。

イギリス・パース市街の地下には、温泉浴場がそっくり眠っていて、源泉が注ぐ大浴場が2000年前の姿を留めています。

 

 

南イタリアのカプリ島は、貴族たちが競うように豪華な別荘を構えた場所でした。

ナポリ近郊にあるバイアの海では浅い海底に広がるバイア海底遺跡が40年前に発見されました。

バイア海底遺跡は海底の広い範囲に広がっていて、ローマ貴族の別荘跡といわれます。

4世紀になって街が丸ごと海に沈んだのだそうです。

海底に佇む彫像たちの姿。

1600年前、かつてそこは海を見渡す大広間だったのです。

4世紀の地盤沈下によって、水深7mの海の底に沈んだ遺跡は、上空から黒い影になって見えます。

海底には砂に埋もれた豪華な大理石の床、モザイクで彩られた床が残っています。

 

 

シチリア島でも古代ローマ時代の別荘、ヴィッラ・ロマーナ・デル・カサーレが発掘されました。

ヴィッラ・ロマーナ・デル・カサーレにはモザイク画の一大絵巻で埋め尽くした大回廊や、ビキニ姿の乙女たちが描かれた「10貴婦人の間」があります。

当時のローマではビキニは女性の運動着だったそうで、楽しそうに体を動かして遊ぶ女性たちの絵が描かれています。

 

 

路地をそぞろ歩きすると見かける版画は、写真のなかった時代の良いお土産でした。

ローマはテヴェレ川沿いの低地に位置していて、テヴェレ川が氾濫するたびに、土砂で埋まった建物の上に新しい街を造ってきたのだといいます。

そのため掘るほどに古い街が姿を現すのだそうです。

たとえば現在のフォロ・ロマーノの姿は大規模な発掘の成果によるもので、国立グラフィック研究所で保管されている18世紀の版画には、辺りの遺跡はほとんどが土に埋もれている様子が描写されていて、250年前それは広場というより牛が歩き回っているようなただの原っぱでした。

 

 

ローマで発掘中の地下遺跡

コロッセオの辺りは都の一等地でした。

ローマ帝国第5代皇帝ネロが建設した黄金宮殿があったとされる場所でもあります。

コロッセオの近くのトラヤヌス帝の大浴場の地下から新しく発見されたのは、1世紀のモザイク壁画で、これは宮殿の一部かもしれないそうです。

宮殿のような柱を持つ建物、上半身が人で下半身が馬のケンタウロス、音楽を司る神アポロン、4人の女性などが描かれています。

頑丈で水にも強い色大理石のピースがモザイク画を今に伝えています。

裸体の女性の姿が描かれた美しいモザイク壁画を、研究者たちは「古代のヴィーナス」と呼んでいるそうです。

地面の高さで、まだ顔だけを覗かせている女性の絵があり、これから発掘が続けられます。

まだまだ未知なる発見が待っています。

 

ローマには人間の歴史の全てがあるとされます。

 

 

アクセス:イタリア共和国

ローマの歴史地区
Historic Centre of Rome

 

 

1900年以上前(西暦79年)の火山の噴火で埋没したイタリア南部の古代都市ポンペイの市民が、キリンやフラミンゴの肉を食べていたとみられることが米シンシナティ大の研究チームの調査で分かった。この研究チームは10年以上にわたりポンペイ遺跡の2つの街区、飲食店や住居が集まる地区で発掘調査を実施しており、庶民が暮らした街区のごみ捨て場や排水管、下水槽に残されたものを手掛かりに、古代の食生活で穀物や果物、オリーブなどの木の実や豆、鶏卵、魚などが一般的に食べられていたことを確認。さらに、イタリア半島以外から持ち込まれたとみられるウニなどの海産物やキリンの肉、スペイン産の魚の塩漬けやインドネシア産の香辛料など珍しい食品も食べていたとみられることが分かったという。古代ローマ時代の庶民は、これまで質素なスープや粥を食べていたと想定されてきた以上に、豊かな食生活を送っていたと考えられます。(20140109)

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    • k-co
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    H.I.S. SNS ファン投票 | いいね!イタリア編 ~ 食欲の秋 第3弾 ~
    9月17日「イタリア料理の日」にちなんで、イタリア好きが決める!
    イタリア行くなら絶対食べたいイタリアグルメ10選発表!

    株式会社エイチ・アイ・エス(本社:東京都新宿区 代表取締役社長:平林 朗 以下 H.I.S.)は、H.I.S.イタリア・ローマ支店が中心となって運用するFacebookページ「いいね!イタリア」のファンを対象に、「イタリア好きが決める!イタリア行くなら絶対食べたいグルメ投票キャンペーン」と題し、イタリア王道のパスタやピザ、ジェラートなど、イタリアを訪れた際に必ず食べてしまう絶品グルメに投票して頂きました。本日9月17日は、イタリア語で「料理」を意味する「クチーナ(cucina)」を917と読む語呂合わせから、日本イタリア料理協会が 9月17日を「イタリア料理の日」と制定していることにちなんで、イタリア絶品グルメをランキングで発表します。

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    上位3位は僅差の接戦となり、その中で堂々の1位に輝いたのは、フィレンツェからローカル列車で1時間半の距離にある、イタリア西海岸の港町リボルノにあるTrattoria L’Antica Venezia(トラットリア ランティカ ヴェネツィア)の「カチュッコ(魚介のトマト煮)」です。新鮮な海の幸を使ったリボルノ名物料理に「食べたい!」という票が集まりました。次いで2位にイタリアの首都ローマにあるレストラン、La Gallina Bianca(ラ ガッリーナ ビアンカ)の「ピザ」、3位にはフィレンツェにあるLa Spada(ラ スパーダ)の「ビステッカアラフィオレンティーナと付け合せのローストポテト」がランクインしました。
    本キャンペーンの結果を受け、もっと気軽にイタリア絶品グルメを楽しんで頂こうと、お好きな都市のお好きなレストランの予約代行をH.I.S.が無料で承る特典が付いた特別商品「ミラノ&フィレンツェ&ローマ8日間」ツアーを9/17(木)より販売致します。人気のレストランは混み合いますので、ぜひこの機会に本場イタリアで存分にグルメを楽しんで頂ければと考えております。
    今後も H.I.S.はキャンペーンを通じて様々な観点からお客様の声に耳を傾け、お客様のご旅行がより快適で充実したものになるよう、情報のご提供に努めてまいります。

    ≪投票キャンペーンランキング結果≫
    1位 Trattoria L’Antica Venezia (トラットリア ランティカ ヴェネツィア) の「カチュッコ」
    リボルノ
    このレストランがあるリボルノは、トスカーナ地方の西端にある港町で新鮮な魚介が楽しめます。中でもオススメなのがリボルノ名物の「カチュッコ(Cacciucco)」、魚介のトマト煮です。イカやタコ、エビなどがごった煮されており、魚介の旨みが凝縮されています。今までに食べたことのないタコの柔らかさを味わう事ができる一品です。ワイルドな魚介料理に「一度食べてみたい!」といった声が寄せられました。
    住所:Piazza dei Domenicani, 15, 57123 Livorno

    2位 La Gallina Bianca (ラ ガッリーナ ビアンカ) の「ピザ」
    ローマ
    前菜からデザートまでメニュー数が多く、友達同士でワイワイ、カジュアルに楽しめる雰囲気のレストランです。ローマの裏路地に一歩入ったところにあり「白い鶏」のマークが目印。店内にピザ釜があり、ピザの注文が入ると焼いてくれます。
    「定番だけにお店によって全然味が違うマルゲリータピザですが、ここのはトマトの味がしっかりしていて美味しいです。テルミニ駅から近いのも良いです。」「いつも行きます!」といったファンの声が集まりました。
    住所:Via Antonio Rosmini, 5-12, 00184 Roma

    3位 La Spada (ラ スパーダ) の「ビステッカアラフィオレンティーナと付け合せのローストポテト」
    フィレンツェ
    フィレンツェ中央駅から徒歩3分ほどの距離にある庶民的レストラン。指3本くらいある分厚いビーフステーキが楽しめます。炭火焼きで外はカリカリと香ばしく、中は柔らかくジューシー。キロ単位からの注文という事で、大人数での利用がお勧めとの事です。「シンプルに塩と胡椒だけの味付けでとても美味しかったです。」「すごいボリューム!」といった声が寄せられました。付け合せのローストポテトも絶品と評判でした。
    住所:Via della Spada, 62R, 50123 Firenze

    4位 Da Francesco (ダ フランチェスコ) の「マルゲリータピザ」
    ローマ
    ナヴォーナ広場から徒歩5分程度の距離にあるレストラン。現地の方も多く訪れる人気のお店で、オススメはピザ!酸味が強めのトマトソースが、素材の良さを引き立てる一品です。
    「生地が薄いローマ風ピザを食べるならここ。一見大きいですが、ペロリと食べられます。」「やはり、シンプルなマルゲリータが最高!」というファンの声が集まりました。
    住所:Piazza del Fico 29, 00186 Roma

    5位 La Carbonara (ラ・カルボナーラ) の「カルボナーラ」
    ローマ
    テルミニ駅から徒歩10分程度の距離にある、その名の通りカルボナーラの有名店。チーズがたっぷり使われたカルボナーラは病み付きになる味です。1906年にオープンしたという店内は歴史が感じられます。「旅行でこれを食べるのをずっと楽しみにしていました!美味しくて忘れられない味です」というファンの声が集まりました。
    住所:Via Panisperna, 214, 00184 Roma

    6位 Trattoria del Pescatore (トラットリア・デル・ペスカトーレ) の「アスティチェ・エ・アラゴスタ・アッラ・カタラーナ」
    ミラノ
    ドゥオモから24番のトラムに乗ると、お店の近くまで行くことができます。新鮮な魚介が楽しめますが、特に伊勢海老が有名で、エビとトマト、玉ねぎがたっぷり入ったアッラ・カタラーナが一押しです。「採れたての新鮮な伊勢海老を堪能できます!」という声が寄せられました。
    住所:Via Atto Vannucci, 5, 20135 Milano

    7位 Cantinetta dei Verrazzano (カンティネッタ デイ ヴェラッツァーノ) の「フォカッチャの盛合せ」
    フィレンツェ
    ドゥオモとシニョーリア広場を結ぶ道の真ん中にあり、自慢のワインが揃います。オススメは店内にある窯で焼くフォカッチャで具材がサンドされています。「サクサクしていて美味しい!フォカッチャの概念が変わりました。」「大好きなお店です。フィレンツェに行く(帰る)度に出掛けます!」というファンの声が集まりました。
    住所:Via dei Tavolini 18/20r , Firenze

    8位 POMPI (ポンピ) の「ティラミス」
    ローマ
    日本でも人気のティラミスは、もともとイタリア発祥のデザートです。そんなティラミスで有名なお店がここPOMPIで創業から50年以上たつ老舗店です。ティラミスの他にパニーニやサンドイッチ、ジェラートも売っています。
    「ティラミスの名店!お得なお値段が魅力です!」「ここのティラミスは絶品!」という声が集まりました。
    住所:Via Albalonga, 7B/9/11, 00183 Roma

    9位 Carapina (カラピーナ) の「スイカのジェラート」
    フィレンツェ
    天然食材のみを扱うお店の為、ジェラートに使われる果物も旬なものだけ。秋には栗や柿味が楽しめます。
    「夏休みのとても暑い時にフィレンツェを訪問。スイカのジェラート、本当に美味しかったです。」という声の他、「マロングラッセが最強でした!」といった声が寄せられました。
    住所:Via Lambertesca 18/R, 50122 Firenze(ポンテ ヴェッキオ店)

    10位 Ristorante Replay (リストランテ リプライ) の「コトレッタ・アラ・ミラネーゼ(ミラノ風カツレツ)」
    ミラノ
    ドゥオモ広場の近くにありますが、価格は良心的。オススメはミラノ名物、コトレッタ・アラ・ミラネーゼ。「滞在中は何回か行くお馴染みの店。ルッコラとトマトをのせることで大きなサイズも食べてしまいます!」「おいしかった!」というファンの声が寄せられました。
    住所:Piazzetta Pattari, 2, 20122 Milano

    【H.I.S.SNS旅トレンド調査|いいね!イタリア編】
    イタリア好きが決める!イタリア行くなら絶対食べたいイタリアグルメランキング: http://bit.ly/1Lvk41S
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    ※ご出発3週間前までにご予約ください。それ以降の変更・キャンセルは所定の手数料がかかります。
    ※お食事代金は現地にて直接お支払いください。

    • k-co
    • 投稿日 (Posted on):

    ポンペイのケンタウロスとアポロンの壁画を見たい

    • k-co
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    栗も熟成がトレンド?! これからが美味しい“貯蔵栗”の魅力
    美味しいと話題の「熟成肉」。
    “熟成”すると美味しくなるのは、お肉だけではないんです。
    今が旬の「栗」も、適した環境で熟成することで、糖度が3倍にもなるのだそう。
    そのほか、渋皮まで一気にむける栗など、栗の最新情報や魅力、手が痛くならない、むき方のコツも。

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