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STAP細胞 狂想曲

2014年1月末、小保方氏らは、体の細胞を弱酸性の液体で刺激すると万能細胞「STAP細胞(すたっぷさいぼう)」になるとする論文を英科学誌ネイチャーに発表したが、論文に複数の疑義が指摘されたため、理研は調査委を設置。

3月末、調査委は筆頭筆者の小保方氏に改ざんや捏造の「研究不正行為があった」とする最終報告書をまとめ、4/1公表した(STAP細胞からできたとされた組織の画像は3年前に書かれた博士論文中の別の実験で得られたものと酷似しており「捏造」と判断。遺伝子解析の画像の切り張りが「改ざん」にあたると指摘。)。

2014/04/07、小保方晴子氏(理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター・細胞リプログラミング研究ユニット・ユニットリーダー)の代理人の三木秀夫弁護士(大阪弁護士会)は、氏が「心身の状況が不安定」として、同日、大阪府内の病院に入院したことを明らかにした。氏は理研の調査委員会が新型万能細胞「STAP細胞」の論文を不正と認定したことに対して、4/8に不服申し立て、翌9日に記者会見を行う意向を表明しているが、三木弁護士によると、小保方氏は記者会見には出席するという。

三木弁護士が8日午前に電話で話したところ、小保方氏は「不安な気持ちでいっぱいです。頑張ります。支えてください。よろしくお願いします。」と心境を述べたという。

4月8日、STAP(スタップ)細胞論文に研究不正があったと認定した理化学研究所の調査委員会の最終報告に対し、小保方氏は理研に不服申し立てを提出。「不十分な調査により、結論を断ずることは許されない」などと主張し、再調査を求めた。

4/9、小保方晴子氏が記者会見。不注意で不備を招いたと謝罪する一方、「悪意をもって論文を仕上げたわけではない」「(STAP細胞の存在は)何度も確認されている真実」「200回以上、作製に成功している」などと強調。

4/10、国も研究倫理教育の強化に本格的に乗り出す構えを見せている。研究者側が応募する「競争的資金」の一部において「研究倫理に関する教育を履修しているかどうか」を配分の条件とする方針なのだという。STAP論文を執筆した理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーが画像の切り貼りについて「悪いことだと思わなかった」と述べたことで、関係者は危機感を募らせている。国の担当者いわく「問題が起きてから『知らなかった』と言うような人にお金が行かないような工夫をする」と、予防措置の必要性を示している。

4/11、下村博文文部科学相は閣議後の記者会見で、理化学研究所の特定国立研究開発法人(仮称)への指定は「今国会中を目指している」と述べ、あくまでも、関連する法案の成立に努力する考えを示した。一方で、STAP細胞問題に関連し、理研で外部有識者による改革委員会が設置されたことを踏まえ、「選定については、再発防止策に関する理研の検討結果を見極めた上で判断する」と慎重な姿勢も示した。政府は理研を新法人に指定し、優秀な研究者を確保するための法案を検討している。

4/25、小保方晴子氏の不正を認定した理化学研究所の調査委員長を務める石井俊輔上席研究員が、調査委員長を辞任した。自身の論文にも画像の切り貼りなどの疑念が指摘された(2007年、英科学誌ネイチャーの関連誌「オンコジーン」電子版に掲載された乳がんに関係するたんぱく質に関する論文で、遺伝子解析の画像の順番を入れ替えていた)。石井氏が委員長に就任し2月に発足した調査委は3月末の最終報告で、小保方氏が遺伝子解析の画像を切り張りしたとして「改ざん」と判断したが、今回、石井氏が訂正申請したのも同じ種類の解析だった。新委員長には委員の渡部惇弁護士が就任し、26日付での交代となる。理研は予備調査を始めたといい、不正の疑いがある場合は石井氏の件に関しても調査委を設置するという。

4/28、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)所長の山中伸弥教授が記者会見。筆頭著者を山中教授が務め、2000年10月に欧州の分子生物学機構の機関誌EMBO誌に発表された論文(山中教授が1990年代、米国留学中に発見したNAT1という遺伝子が「受精卵が胎児になっていく初期段階の細胞分化に極めて重要な働きをしている」という内容で、大阪市立大助手時代に行った研究成果をまとめたもの。掲載当時は、奈良先端科学技術大学院大学の助教授だった)に関する疑義に応じたもので、CiRAによると、昨年4月ごろ、インターネット上のサイトで、ES細胞の遺伝子解析に関する2ヵ所の画像が酷似しており切り貼りが疑われる、ES細胞に関する遺伝子の発現量を示す実験データの図表が不自然(グラフの形が不自然に整いすぎている)と指摘されていたことを受け、山中教授の実験ノートなど段ボール5箱分の資料を調べた結果、同じ実験をした複数の記録が残っており、論文の内容が正しいことは確認できたが、論文の図に直接用いられたデータは見つからなかったといい、山中教授は「画像の加工はなく、論文の内容は正しい、一点の曇りもない」と主張する反面、「元データが自分の資料から発見できないことは研究者として、心よりおわび申し上げる」と、データ管理が不完全だった点について謝罪した。

5/7、小保方氏の不服申し立てを受け、再調査の必要があるかを判断するため、調査委は資料を分析していたが、STAP細胞論文問題について、理化学研究所の調査委員会は「再調査をしない」と判断。不服申し立てをしていた小保方晴子ユニットリーダー(30)側から再調査に値する資料の提出がなかったとして、「再調査の必要はない」と理研理事会で説明した。理研は近く理事会を開き、正式に報告を受けて、理研としての判断を決める方針。理事会が正式に「再調査なし」と決めれば、小保方氏に研究不正があったとする最終報告書が確定する。これによって小保方晴子氏の研究不正が認定されたこととなる。これを受けて、理研は懲戒委員会で小保方氏ら関係者の処分を決める。理研の規定では、研究不正があった場合、懲戒解雇か論旨退職が原則となっており、小保方氏がこのまま理研に留まることはかなり難しい状況。

5/7、小保方氏は代理人の三木秀夫弁護士を通じコメントを発表。「正式に聞いていませんが、驚いています。とても信じられませんが、事実としたら非常に悲しいです。」

5/7、調査委の報告に先立ち、代理人弁護士が、小保方晴子氏の実験ノートの一部を報道陣に公開した。公開した実験ノートの一部は、マウスの絵が描かれたものを含めて全部で4点あったものの、酸性の刺激で多能性を示す細胞が現れることを確認した際には「陽性かくにん! よかった」などの記述や、思い通りの結果にはハートマークも・・・。『医者ムラの真実』(ディスカヴァー携書)の著者で近畿大講師の医師、榎木英介氏「ノートについては絶句した。詳しい数値データや日付もなく、記録になっていない。私的な日記みたいなもので、ポエムだ。弁護士はよくこれを公表したなと思った」と話す。日付もなく、詳細な実験記録も書かれていなかった。研究倫理問題に詳しい東京大学医科学研究所の上昌広教授はこんな見解を示す。「もはや、実験ノートと呼べるような代物ではないです。“落書き帳”と呼ぶ研究者もいるこの実験ノートは、世界中の研究者の心証を、決定的に害しましたね。弁護士はなんでこんなものを公開したのか…。数々の不正に加えて、このノートでしょう。もはや、彼女を雇おうという研究施設はどこにもないと思います」

5/8、香港中文大の李嘉豪教授が英オンライン科学誌に、理化学研究所の小保方晴子氏らの手法では「STAP細胞は作製できなかった」とする論文を発表した。李氏は小保方氏らの英科学誌ネイチャー論文発表を受けてさまざまな手法で再現実験に取り組んだがいずれも失敗。4月には「個人的にはSTAP細胞は存在しないと考える」と明かしていた。李氏は論文で、生まれたばかりのマウスの脾臓の血液細胞と肺の線維芽細胞を弱酸性の溶液に浸す小保方氏らの手法を試したが、さまざまな組織に分化できる能力を示す遺伝子の働きは観察できなかったと結論付けた。

6/4、小保方晴子氏が一転、STAP細胞の作製を報告した主要な論文の取り下げに同意したことが分かった。4月9日の会見では「撤回してしまうと、『STAP細胞はなかった』と国際的に伝えることになる。正しい行為ではない」と語るなど、これまで撤回しない考えを表明していたが、理研によると、小保方氏は論文の撤回に同意する書面に署名し、3日に共著者に渡したという。また、関係者によると、主要著者の米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授も撤回に同意する意向を共著者に伝えているという。小保方氏は補完的なもう1本の論文に関しては既に撤回の同意をしており、英科学誌ネイチャーが2本の論文(※)を撤回すれば、STAP細胞の研究成果は白紙に戻る。(※1/30日付のネイチャーに掲載された2本の論文。主要な論文でSTAP細胞の作製法や万能性を初めて発表した。)理研の調査委員会は、主要な論文の画像に2箇所の不正を認定し、撤回を勧告していた。

7/2、英科学誌ネイチャーは、STAP細胞に関わる2本の論文(2014年1月30日号に掲載されたSTAP細胞の性質や作製方法などを示した主論文「アーティクル」と、STAP細胞から作った増殖能力を持つSTAP幹細胞の性質などを分析した論文「レター」の2本。撤回理由は2本とも同文。)を正式に取り下げたと発表した。「生物学の常識を覆す発見」とされたSTAP細胞の成果は、発表から5ヵ月で白紙に戻った。3日付の同誌では小保方氏を含む著者らが連名で、「重大な誤りが見つかったため」と撤回理由を説明。理化学研究所調査委員会が指摘した不正画像などの問題点に加え、細胞の遺伝子データやマウスの画像の取り違えなど5点の誤りを列挙。「複数の決定的な誤り」があり「研究全体の信頼性を損なった」ため撤回が妥当と判断したと述べて誤りを謝罪し「STAP細胞に関する現象が、疑いなく存在するとは言えなくなった」と釈明。ただし細胞の存在は否定していない。今後、理研では、検証実験が継続される。

8/5、理研によると、発生・再生科学総合研究センター(CDB)の笹井芳樹・副センター長が同日午前9時前、CDBに隣接する先端医療センターの5階で職員によって(笹井氏が首をつっているのが)発見された。通報を受けた警察が到着し、神戸市立医療センター中央市民病院に運ばれたが、同11時03分に死亡が確認された。笹井氏は前日4日に出勤したことは確認されているが、帰宅したかどうかは分からないという。自宅ではなく敢えて職場で自殺するという行為には、ものすごく深い意味があるのではないだろうか・・・。笹井氏は再生医学の分野で世界的な注目を浴び、2013年からCDBの副センター長を務めていた。7月にSTAP細胞の論文を撤回した際は「痛切に後悔し反省している。重い責任を感じ、進退については理研の判断に従う」と謝罪していた。ある理研関係者は数日前、「笹井さんは研究室のメンバーに『来年、研究室はないかもしれないから就職活動するように』と話をしたらしい」と明らかにしていたという。発見当時は両センター周辺にパトカーや救急車が集まり、慌ただしい雰囲気となっていた。男性研究者は「本人は周囲に『辞める』と何度も言っていたが、理研上層部が認めなかった。笹井氏を追い込んだ責任は大きい」と指摘した。

8/5、理研の野依良治理事長は「世界の科学界にとって、かけがえのない科学者を失ったことは痛惜の念に堪えません。長年にわたる先導的ご研究に敬意を表し、謹んで哀悼の念をこめ、ご冥福を心からお祈り申し上げます」とコメントを発表し、笹井氏の死を悼んだ。

8/5、京都大の山中伸弥教授は笹井芳樹副センター長の死去を受け、「突然のことで驚いており、大変残念でなりません。ご冥福を心よりお祈り申し上げます」とのコメントを発表した。

8/7、「静寂な環境」求める、と笹井氏自殺で理研が声明をサイトに公表
独立行政法人理化学研究所
STAP細胞問題にご関心を寄せられる方々へ
再生医学分野を世界的に先導してきた笹井芳樹 発生・再生科学総合研究センター副センター長の早すぎる死を防げなかったことは、痛恨の極みです。笹井副センター長に謹んで哀悼の意を表すとともに、ご家族に心からお悔やみ申し上げます。
今、大切なことは、この不幸がこれ以上周辺の関係者に影響を与えないことであると認識しております。波紋が社会的に大きく広がる中で、関係者の精神的負担に伴う不測の事態の惹起を防がねばなりません。
3月以降、STAP論文の著者たちが、多方面から様々な批判にさらされ、甚だしい心労が重なったことを懸念し、メンタルケアなどに留意していたところですが、今回の事態に至ってしまったことは残念でなりません。
現在、当該論文著者のみならず、現場の研究者、特に若い研究者たち、技術者、事務職員ならびにその家族、友人たちの動揺と不安は深刻であり、非常に大きな心労を抱えている者もおります。理研は、今後もあらゆる方策で、こうした心身の負担軽減を講じていく所存ですので、皆様にも、ぜひこの状況をご理解とご協力いただきたくお願い申し上げます。
理研はSTAP研究論文にかかる問題の解明と、研究不正再発防止のための提言書等を踏まえた改革のためのアクションプランの策定に真摯に取り組んでおります。理研自らが、社会の要請に応えるべく、一刻も早く研究に専念できる環境を再生することが何よりも重要であると考えております。そのためにも、いましばらくの時間と静寂な環境を与えていただくことを切にお願い申し上げます。

≪遺された遺書≫
笹井芳樹副センター長(享年52)は、家族や関係者にあてて複数の遺書を残していた。遺書では「もう限界を超え、精神が疲れはてました」「もう心身とも疲れ、一線を越えてしまいました」と疲弊した状態を吐露し、「こんな事態になってしまい、本当に残念です」と謝罪するような表現も目立ったという。また、「一人闘っている小保方さんを置いて」とする記述があり、「私が先立つのは、私の弱さと甘さのせいです。あなたのせいではありません」「自分をそのことで責めないでください」と小保方氏を気遣った。その上で「絶対、STAP細胞を再現してください」と励まし、「それが済んだら新しい人生を一歩ずつ歩みなおしてください」などと締めくくっていたという。笹井氏は、秘書の机の上に家族あての遺書を残していたほか、首を吊っているのが見つかったCDBに隣接する先端医療センターの現場近くにあったかばんにも、関係者らにあてた複数の遺書が入っていたという。現場に置かれていたかばんの中から見つかった3通の内、1通が小保方氏に宛てたものだった。A4用紙1枚に横書きで20行ほどで、パソコンで作成されたとみられている。

8/12、笹井芳樹副センター長の遺族の代理人が大阪市内で記者会見し、笹井氏の自宅で見つかった遺族宛ての遺書の概要を明らかにした。代理人の中村和洋弁護士によると、遺書は妻と兄宛ての2通あり、同じ趣旨だった。自殺の理由について「マスコミなどからの不当なバッシング、理研やラボ(研究室)への責任から疲れ切ってしまった」と記され、「芳樹」と手書きの署名が添えてあったという。遺族には「今までありがとう」「先立つことについて申し訳ない」などの言葉が残されていたという。遺族は笹井氏の様子について「今年3月から心労を感じていた。6月に理研改革委員会が出したセンター解体の提言に相当なショックを受け、精神的につらい状況に追い込まれていた」と話したという。

笹井氏が自宅に妻と実兄宛ての2通の遺書を残していた。A4用紙1〜2枚程度で名前は直筆。家族への感謝やわびの言葉が綴られており、自殺の理由として「マスコミなどからの不当なバッシング、理研やラボ(研究室)への責任から疲れ切ってしまった」との内容が記されていた。遺族の話では、笹井氏は6月半ばの理研改革委員会による「CDBを解体すべきだ」とする提言に大きなショックを受け、その頃から精神的に追い込まれていたという。心療内科から処方された精神薬も服用していた。中村弁護士は8日に遺族から依頼を受けた。妻や実兄は「大変傷つき、自分を責め悲しんでいる」といい、理研に対する損害賠償請求や労働災害申請などについては、「相談されておらず、そんな話ができる状況でもない。現段階では考えていない」と述べた。

冷静に考えてみると、年間800億円規模の税金が投入される公的研究機関の不正や捏造について、社会が高い関心を持ち追及しようとするのは、当然のことではないだろうか。笹井氏はそのキーマンであり、情実がからんでいるとすれば、男女関係も含めて検証の必要も出てくる。自殺という結末は悲劇ではあるが、情緒的になってパパラッチをしたマスコミだけを非難するのは、的外れでもあります。「あなたのせいではない」と遺書に書いたのは逆説的な暗示かもしれない。笹井氏を死に追いやったのは、紛れもなく小保方晴子氏かもしれない。人間本当になんにも気にもしていない(どうでもよい)ことを人生最後の遺書にわざわざ書いたりはしない。NHKのせいでも文春のせいでもない。笹井さんの訃報を聞いた時、なぜか県立病院の受付で番号で呼ばれてオレはお客様だぞと怒り、2013年6月5日に書いた「俺は刑務所に来たんじゃないぞ。中央病院の責任者!」で自分の公式ブログが大炎上、最終的に自殺した岩手県議の小泉光男氏の記憶がオーバーラップした。(6/25日午前5時頃、一戸町平糠の大志田橋の上流約50mの川岸で、小泉氏が倒れているのを通行人が発見。二戸署により死亡が確認された。かばんのようなものを枕にあおむけに倒れていおり、着衣に乱れはなかったという。)もちろん次元はまるで違うけれど、どちらも引くに引けないプライドが死への引き金になったのだと思う。一番恐ろしいのは、笹井さんが死を持って小保方さんを守ろうとした可能性かもしれない。笹井さんにとって小保方氏はシンデレラだったのかもしれないが、彼女にとっては、バカンティ教授も若山教授も笹井さんも、研究者として生き残りのし上がるための足掛かり、悪く言えばオヤジ転がしの道具でしかなかった。笹井さんは、この期に及んでそれをはっきりと冷静に悟った故での自殺だったのではないだろうか・・・。

8/7、理研は「STAP細胞問題にご関心を寄せられる方々へ」というメッセージをホームページにて公開(前述参照)しましたが、そもそも税金が投入されている研究だから世間が騒いでいるわけで、これが一般の民間企業だったら、別にここまで大きく騒いだりはしないだろう。副センター長を辞めたいという笹井さんを生殺しにしたのは、理研なんだし、静かにしてろとか訳が分からない状況である。黙ってろ、静かにしてろ、って、このまま記憶が薄れ忘れ去られてしまったとしたなら、一番浮かばれないのは、理不尽を1人で背負い込まされ、苦悩の中で寂しく首を吊った笹井さん以外の何者でもないだろう。そもそも自宅ではなくて敢えて職場で自殺するってことの意味は、ものすごく深いと思う。しかしながら、こうして訳の分からない自己保身のためのメッセージを公表することでお茶を濁し、彼の死の意味を一番軽々しく扱って見せたのは、皮肉にも彼の所属組織だったわけで、空恐ろしいものを感じざるを得ない。こんな虚構の組織のために死ぬことなかった。笹井さんの無念を思うと涙が出てきます。

8/12、米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院は、STAP細胞論文の共著者であるチャールズ・バカンティ米ハーバード大教授が同病院の麻酔科長を9/1日付で退任し、1年間休職することを決めたと正式に発表した。STAP細胞論文の不正問題と退任との関係については触れていない。バカンティ氏が同僚に送ったとされるメールの内容を、米カリフォルニア大デービス校のポール・ナウフラー准教授が11日にブログに掲載していた。

8/27、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの丹羽仁史プロジェクトリーダーらは東京都内で記者会見し、4月から行っている検証実験の中間報告を発表した。小保方晴子研究ユニットリーダーらが論文で発表した3通りの作製法のうち、生後1週間前後のマウスの脾臓から採取したリンパ球を弱酸性液に浸す代表的な方法では、万能細胞に変わったことを示す現象は検出できなかったという。英科学誌ネイチャーに1月末に発表された論文は、理研調査委員会が実験画像の不正を認定し、7月に撤回され白紙に戻りましたが、理研はSTAP細胞の真偽ははっきりしないとして、来年3月末を期限として検証実験を進めている最中です。丹羽氏は「多能性を示す遺伝子の発現上昇を検出できなかった。弱酸性液に浸す方法は、遺伝系統が違うマウスや肝臓、心臓の細胞でも実験している。細胞を細いガラス管に通して刺激を加えたり、薬品で細胞膜に穴を開けたりする方法も試している」と述べた。総括責任者の相沢慎一特別顧問は「STAP細胞があるか、期限までに一定の判断を得られるよう進めたい」と述べた。理研は6月末、小保方氏が微妙な作製技術を持っている可能性を考慮し、丹羽氏らとは別に11月末まで監視付きで検証実験を行うことを認めている。相沢氏は「笹井芳樹副センター長の自殺などがあったが、(小保方氏が)実験に入る準備はできていると判断している」と述べた。小保方氏の参加だけでなく、論文を撤回したにもかかわらず理研が公費で実験を続けることには批判も強いが、相沢顧問は「疑義は重々承知しているが、小保方氏を参加させて決着をつける。(検証期限の)2015年3月までに、一定の目途を付けられると確信している」と強調した。

10/7、小保方氏の代理人を務める三木秀夫弁護士は、大阪市内で取材に応じ、早稲田大が理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(31)に授与した博士号を取り消すと発表したことを受け、「大学関係者に迷惑をかけて大変申し訳ない。早稲田大の判断に従い、博士論文を再提出した上で指導を受け、再度審査を受ける」との小保方氏のコメントを発表した。三木弁護士によると、STAP細胞の再現実験が一段落してから、1年間の猶予期間内に論文を完成させて再提出する意向を示しているという。10/6夕方に決定内容が早大から三木弁護士に伝えられ、三木弁護士が小保方氏に説明したという。早大は1年程度の猶予期間を設け、論文が博士論文としてふさわしいものに訂正されれば学位を維持するとしている。

11/14、理研の発表によると、小保方晴子研究ユニットリーダーが所属する発生・再生科学総合研究センター(CDB、神戸市)について、21日付にて竹市雅俊センター長が退任し、「多細胞システム形成研究センター」に改称した上で、組織再編を行うと発表しました。小保方氏の研究室は廃止。2015年3月を目途に候補を絞るという新センター長のポストは選考中のため、理研生命システム研究センターの柳田敏雄センター長が職務を代行する。竹市氏は新センターの特別顧問に就任となる。8月に発表した再発防止策の一環であり、40あった研究室を20に減らし、所属する研究者ら439人のうち新センターに残るのは329人。今後、小保方氏の身分は研究不正再発防止改革推進本部(埼玉県和光市)のSTAP細胞検証実験チーム研究員となり、引き続き神戸市の施設で11月末まで検証実験を行う。結果は12月に発表される見込み。これとは別に論文不正の追加調査が続いており、報告書を受けて懲戒委員会により処分が決まります。

11/28、理研はSTAP細胞の有無を調べる検証実験のうち、小保方晴子氏による実験を当初の予定通り30日で終えると発表。当該実験の結果はデータがまとまり次第公表する方針。しかし実験データの解釈に時間を要する可能性があり、公表時期は未定という。小保方氏は神戸市の多細胞システム形成研究センター(旧発生・再生科学総合研究センター)に設置された実験室で、監視カメラや第三者の立ち会いの下、実験を進めてきたが、実験の終了後は、検証チームを率いる特任顧問の相沢慎一氏らの指導を受けながら、得られたデータの整理や解析を担うという。8月、検証チームは小保方氏らが発表した論文に記載された手法ではSTAP細胞は再現できていないとする中間報告を発表している。本実験開始当初より、進捗状況に関わらず、11月末で小保方氏の実験を打ち切る方針としていた。

小保方晴子氏の4/9会見での「STAP細胞はあります」は、2014年の流行語大賞にもノミネートされたが・・・かつての豪語が、今となっては虚しく響く。ついに土壇場まで追い詰められた。小保方氏によるSTAP細胞の検証実験は11月末に終了したものの「実験結果の公表は未定」(広報室報道担当)とされ、その内容は明らかにされていない。重要なのは「STAP細胞は存在するのか、しないのか」その1点に尽きる。理研は「データのとりまとめが終わり次第、公表する」(同前)と先延ばしにしているが、もし1回でも再現に成功したなら、すぐに発表しているはずだ。
「8月の中間報告で小保方氏の論文にある手法ではSTAP細胞は再現できないと発表されているように、結論はすでに出ている。理研としてもこのタイミングで大々的に発表して批判されることを避けたいのでしょう。来年3月には、小保方さんと別に検証実験を行なっているチームの結果が出る。そこではじめて、研究結果と小保方さんの処遇に触れるのではないか」
3月というタイミングは理研にとって都合がいい。
「現段階で小保方さんの処分を決定すれば懲戒解雇は避けられない。そうすると処分を不服として訴訟を起こされたり、理研内部の問題を外部に漏らされる可能性がある。理研としては、笹井氏が亡くなって当事者もいませんし、訴訟は避けたい。その点、3月まで雇用を引き延ばせば、懲戒解雇ではなく来期の契約を更新しない形で穏便に小保方さんを切れる」
処分の引き延ばしは、小保方氏への温情ではなく理研側の都合も絡んでいる。

12/18、翌19日の記者会見に先立ち、理研が「小保方氏によるSTAP細胞の検証実験」では、STAP細胞の存在を確認できなかったことを認めた。監視カメラを設置した部屋で、第三者立ち会いの元で進められた、小保方氏による検証実験。しかし、期限の11月末までにSTAP細胞を作製することはできなかったという。19日の記者会見には小保方氏は出席しない見通し(理研曰く「疲労が激しく心身の状態が悪い」ため)。同時並行で進められていた丹羽チームリーダーによる検証実験(2015年3月末を期限に続けていた)でも、さまざまな細胞になれる万能性を確認する以前に細胞自体を作ることができず、2015年3月末までの予定を繰り上げ、打ち切られることになったという。この結果を踏まえ、理研の懲戒委員会が小保方氏らの処分を決める。理研が丹羽氏の系統も含めて、両方の検証実験を打ち切ることにしたというのは、世間を騒がせたSTAP細胞に完全にピリオドが打たれたことを意味します。遂に真偽の結論は出ました。

2014年_大嘘つき番付が確定(横綱はもちろん、この人)
 小保方 晴子(STAP細胞は…ありません)
 佐村河内 守(ゴーストライター事件)
 片山 祐輔(PC遠隔操作事件 真犯人メール自作自演)
 ASKA(覚醒剤ではなくアンナカだと思った)
 野々村竜太郎 元兵庫県議(政務活動費不正流用疑惑で号泣会見 「195回の日帰り出張による約300万円の交通費」)
 鈴木章浩 都議(都議会セクハラ野次「全否定すっとぼけ」からの謝罪会見)
 JTB中部 多治見支店の城谷慧(遠足バスの手配を忘れて高校に中止脅迫文を自ら持参)

12/18、代理人を務める三木秀夫弁護士「小保方さんはいまでもSTAP細胞細があると信じていると思う」(大阪市内で報道陣に対し)

12/19、理研の記者会見が開かれた(東京都港区)。相沢慎一特任顧問、丹羽仁史チームリーダー、坪井裕理事
 ・小保方晴子研究員が11月末まで取り組んできた検証実験で、「存在の確認に至らなかった」。
 ・来年3月末が期限の理研の別チームの実験でも確認できなかった。
 ・理研として検証実験を打ち切ることを決めた。
 ・12/15に小保方氏は退職願を提出しており、理研は21日付で退職を認めることにした。
小保方氏は監視カメラ付きの部屋で、7月から第三者の立ち会いのもと検証実験を実施し、マウスの体の細胞を弱酸性の液体などで刺激したが、万能細胞特有の遺伝子の働きが論文に記載されたように十分に検出されなかった。論文では成功したことになっていた細胞を胚に注射して万能性があるかを調べる実験も、1615個の細胞の塊で試したが、成功しなかった。期限を前倒しして実験を終えた理由について、実験の統括責任者の相沢慎一特任顧問は「これ以上実験することは検証実験の範疇を超える」と説明。検証実験の費用は、小保方氏の実験室改装に550万円かかったため当初の予定を上回り、計1500万円になった。

小保方氏が検証チームで行った実験は、500万円かけて構築した専用の実験室で、研究所が指名した立会人のもとで実施。25平方メートル、出入り口は1つのみで、入退室はIDカードで管理され、天井に監視カメラが2台設置されていた。理研の坪井裕理事によると「理研は、検証実験はこの条件のもとでのみ行うと決め、小保方氏も同意した」という。小保方氏は9月16日~11月22日にかけ、実験を行い、12月15日までに結果をとりまとめた。

小保方氏専用の実験室の見取り図
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相澤氏は19日の記者会見終了後、部屋から退出しかかった後、「言いたいことがある」と戻り、マイクを取った。「小保方さんの検証事件を、このように立ち会い人を置いてやるのは科学のやり方ではない。科学のことは科学のやり方で処理をしないといけない。このような実験をしてしまったことに、検証実験の責任者としてすごく責任を感じる」「このように犯罪人扱いしたような形で科学の行為を検証することは、あってはならないことだと思う。そのことに関して、検証実験の責任者として深くおわびを申し上げるとともに、責任を感じています」

一般企業ならいざ知らず、国費が投入されたプロジェクトであり、「嘘つきは泥棒の始まり」でもあるので、ある意味では、罪人扱いされても致し方ないのではないかとも思われますし、むしろ統括的な責任者の口からこういった主観的・感情的なコメントがポロッと出てきてしまうことのほうが、客観的な視点を何よりも大事にすべきであるサイエンティストとしての立ち位置からして見れば「問題あり」なのではないかと・・・。まさか相澤氏までも転がされちゃったとか・・・じゃないですよね? まさか・・・ね?

21日付で退職することになった小保方晴子氏は、4月に研究不正が認定されて懲戒処分の対象になっているが、理化学研究所の広報室によると、退職した職員に直接処分をすることはできないが、処分内容を検討している懲戒委員会の結論を公表するという。「公表によって処分に相当する効果を持つと考えている」と説明。

また、小保方氏は任期制・年俸制の職員のため、退職金はないという。

野依良治理事長は、小保方氏の退職を認めたことについて、「これ以上心の負担が増すことを懸念し、本人の意志を尊重することとした。前途ある若者なので、前向きに新しい人生を歩まれることを期待している」とする談話を出した。

12/19、小保方氏は退職願提出にあたってのコメントを理研を通じて出した。全文は以下の通り。

 どのような状況下であっても必ず十分な結果をと思い必死に過ごした3カ月でした。予想をはるかに超えた制約の中での作業となり、細かな条件を検討できなかったことなどが悔やまれますが、与えられた環境の中では魂の限界まで取り組み、今はただ疲れ切り、このような結果にとどまってしまったことに大変困惑しております。
 私の未熟さゆえに論文発表・撤回に際し、理化学研究所をはじめ多くの皆様にご迷惑をおかけしてしまったことの責任を痛感しておりおわびの言葉もありません。検証終了をもって退職願を提出させていただきました。最後になりますが本検証実験にあたり検証チームの皆様はじめ、ご支援・応援してくださった方々に心より御礼申し上げます。 2014年12月19日 小保方晴子

12/25、STAP細胞の論文に捏造と改ざんの2つの不正があると認定した後、新たな疑義が指摘されたため設置され、小保方元研究員が保管していた細胞や実験のオリジナルデータなどを詳しく調べてきた理化学研究所の調査委員会(理研は当初、新たな調査はしない方針を示していたが、外部有識者による理研改革委員会(委員長=岸輝雄・東京大名誉教授)の要請などを受け、6/30に予備調査を開始。9/3に2回目の調査委(外部有識者のみで構成)が設置された)は、小保方晴子元研究員らが発表したSTAP細胞が出来たとする論文の主な結論は否定され、その証拠となった緑に光るマウスなどはいずれも、別の万能細胞のES胞が混入したか、混入することによって説明できることが科学的な証拠で明らかになったとする報告書をまとめました。そのうえで、これだけ多くのES細胞の混入があると過失ではなく故意である疑いが拭えないが、誰が混入したのか特定できないと判断した、という。
さらに、すでに不正認定された画像以外に、新たに2件の図表類に小保方元理研研究員による不正があったと認定(論文に示された図や表のうち細胞が増える力を示したものなど2つについて)。新たにねつ造に当たる不正があったと認定された一つは、細胞の増殖率を比較するグラフで、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の開発を発表した山中伸弥・京都大教授の論文(2006年)中のグラフと酷似していると指摘されていたもの。
また、多くの図や表のオリジナルデータについて特に小保方元研究員のものが一部を除きほとんど存在せず、本当に行われたのか証拠がない実験もいくつか存在する、という。
加えて、小保方元研究員が当時所属していた研究室の長の若山照彦氏や、論文を最終的にまとめるのに主な役割を果たし、8月に亡くなった笹井芳樹氏については、STAP細胞が出来た証拠とされた緑に光るマウスなどについて明らかに怪しいデータがあるのに、それを確認する実験を怠った責任は大きいとしました。
理化学研究所では12/26午前10時から都内で会見し、詳しい調査結果について明らかにするという。

12/26、理研の調査委員会は、STAP細胞はES細胞が混入したものだとほぼ断定した。ES細胞は1981年、英ケンブリッジ大の研究チームが発表した万能細胞で、再生医療などの研究分野で世界的に使われている。STAP細胞は不正発覚の当初から、ES細胞の混入が疑われていたが、ES細胞混入の根拠となったのは、小保方晴子氏らの研究室に残っていた細胞の詳細な遺伝子解析結果だった。論文でSTAP細胞は、マウスの脾臓(ひぞう)から採取したリンパ球を弱酸性の溶液に浸して刺激する方法で作製。さらに培養すると、増殖性を持つ幹細胞になるとされたが、STAP細胞は増殖しないため試料は残っていない。このため調査委は、小保方氏や若山照彦山梨大教授の研究室に残っていたSTAP細胞由来の幹細胞のゲノムを解析し、研究室に保管されていたES細胞との比較を行った。遺伝子の塩基配列のうち、塩基が1つだけ置き換わる個体差に関わる部分を解析した結果、STAP幹細胞の99%以上が小保方氏の研究室に残されていたES細胞と一致した。また、このES細胞は、若山氏の研究室のメンバーが過去に作製したES細胞に酷似していたという。さらに、論文で万能性の証拠とされた2つの重要なデータに関して解析。1つは小保方氏がSTAP細胞をマウスに移植して作り、さまざまな細胞に分化したことを示した腫瘍細胞は、特定の染色体上で遺伝子が部分的に欠けている変異があり、そのパターンがES細胞と一致。もう1つは万能性の最終的な証明のため、STAP細胞や幹細胞をマウスの受精卵に移植して作った胎児のデータで、こちらも遺伝子が欠失する変異がES細胞と一致。これらの腫瘍や胎児は、作製の元になった細胞の遺伝情報を引き継いでいるため、STAP細胞の正体がES細胞である可能性が非常に高いことを示しているという。

2015/1/6、STAP細胞は既存の万能細胞である胚性幹細胞(ES細胞)の混入に由来する可能性が高いとした理研の調査委員会による報告書が確定(小保方晴子氏(31)が、期限の5日までに不服を申し立てなかった)。今後、理研の懲戒委員会は、調査のため中断していた論文の不正に対する懲戒処分の審査を再開し、処分は3月末までに決定する見込み。但し、理研の規定では、研究不正に対する処分は諭旨退職か懲戒解雇とされているものの、小保方氏は12月21日付で退職しており、処分に効力はない。

1/15、理研がSTAP関連細胞株ゲノム配列データを国立遺伝学研究所 日本DNAデータバンク(DDBJ)センターの DDBJ Sequence Read Archive(DRA)【http://trace.ddbj.nig.ac.jp/DRASearch/submission?acc=DRA002862】に公開しました。
公開されたゲノム配列データは以下の15種類です。

[STAP関連細胞株]
* FLS3
* GLS1
* AC129-1
* 129/GFP ES
* 129B6F1-6 ES
* CTS1
* 129B6F1G1 (ntES1)
* 129B6GFP1 FES♂ (FES1)
* GOF ES
* 129B6F1G2 (ntES2)
* 129B6GFP2 FES♂ (FES2)
[関連マウス由来]
* GOF mouse
* 129 CAG-GFP mouse
* B6 CAG-GFP mouse
[ChIP-Seq input 用サンプル由来]
* STAP cell lysate

2/10、理研は、小保方晴子元研究員について「懲戒解雇」に相当するという見解を発表しました(但し、小保方氏は、2014年12月に退職しているため実質的な処分はできない)。
また、発生・再生科学総合研究センター(CDB、現 多細胞システム形成研究センター)に勤務当時、小保方氏を指導する立場であり、調査委から責任重大と指摘された論文の共同著者の若山照彦山梨大学教授(47)については、管理責任があったとして、「出勤停止」に相当するとし、客員研究員の委嘱を解除したという。調査委から同様に責任重大と指摘されたCDB副センター長だった笹井芳樹氏は2014年8月に自殺したため、見解の公表を控えるという。CDBセンター長だった竹市雅俊特別顧問(71)は、STAP細胞研究の機密扱いを容認したため、「けん責」処分となり、竹市氏は給与の10分の1を3ヵ月間自主返納するという。調査委に不正を認定されなかったが、論文の共同著者としての責任があったとして、丹羽仁史チームリーダーは文書による「厳重注意」処分となりました。
また、小保方氏について刑事告発と研究費の返還請求を検討中であることも明らかにされました。理研の加賀屋悟広報室長曰く、刑事告訴については、何を対象とするか、そもそも告訴に該当する案件か、も含めて検討していると語った。小保方氏が対象になる場合、小保方氏以外も含める場合、被疑者不詳で告訴する場合などが考えられ、罪としては、例えばES細胞の窃盗罪や偽計業務妨害罪などを含めて検討しているという。研究費の返還については、研究不正の検証にかかった費用、及び不正が認められた研究費、の2点について検討しているとし、具体的には「(小保方氏が)主として若山研究室にいた時の費用」とした。「(検討に)数か月もかけるつもりはない。1ヵ月から2ヵ月、話がまとまればもっと早く結論が出ると思う」という。(文部科学省で行われた研究不正の懲戒処分に関するブリーフィングの場にて)
STAP細胞関連の特許申請も論文共著者が所属する米ハーバード大と取り下げを協議しているという。

3/20、理研は規定に基づく対応として、小保方晴子氏に対し、英科学誌ネイチャーに支払った論文2本の投稿料 約60万円の返還を求める(返還されれば、国庫に返納)と発表。2月の時点では、刑事告発と研究費の返還請求を検討中であるとされていましたが、ES細胞(胚性幹細胞)の混入が故意なのかどうかが分からないことなどから、小保方氏に対する刑事告訴は見送るとともに、今後改めて、理研独自に混入経緯などの調査を実施することもないという。また「(STAP細胞の)実験は行われており、研究そのものが無価値だったとはいえない」(有信睦弘理事)として、研究費全体の請求は難しいと判断し、実験の費用返還は求めないという。また、米国のハーバード大学などと出願した国際特許は、理研の権利を放棄するという。
国税が絡んだ研究のわりに、落としどころが甘いというか、ぐだぐだな気配がしますが、これが理研なりの大岡裁きという結末でしょうか。

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    • k-co
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    2015/5/16、兵庫県警が明らかにしたところによると、神戸市の理化学研究所で、小保方晴子氏が在籍していた研究室から胚性幹細胞(ES細胞)を何者かが盗んだとして、理研の元研究者が提出した窃盗容疑での告発状(1月下旬に提出されていた)を受理したという。
    理研の調査委員会は、2014年、STAP細胞はES細胞が混入したもの と「ほぼ断定できる」との見解を示している。同県警によると、理研側から被害届は出ておらず、関係者に事情を聴くなどして慎重に調べるという。

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    北欧女子オーサ氏 渋谷でトークイベント
    『おしゃべりセプテンバー』feat.『さよならセプテンバー』

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    北欧女子から見た日本の不思議を4コマ漫画で綴ったブログ『北欧女子が見つけた日本の不思議』が、アメブロ総合ランキングで1位を獲得!その後、各種メディアに取り上げられ現在話題沸騰中のオーサ・イェークストロム氏がマンガサロン『トリガー』に降臨!北欧女子ならではの視点から、日本、そして世界のマンガカルチャーを語るディープな1時間!トークイベントの後は、オーサ先生とツーショット記念撮影も!是非、この機会にご参加ください!

    当日の参加が難しい場合は生放送がこちらのチャンネルで行われます!
    マンガサロン『トリガー』チャンネル(ニコニコ動画) http://ch.nicovideo.jp/mangasalon-trigger

    『おしゃべりセプテンバー』feat.『さよならセプテンバー』
    出演者
    オーサ・イェークストロム氏
    1983年生まれ、スウェーデン出身の漫画家。13歳の頃、アニメ『美少女戦士セーラームーン』を見て衝撃を受け、これをきっかけに『らんま1/2』、『犬夜叉』、『ONE PIECE』などの漫画を読むようになる。2011年に7度目の来日で日本へ移り住み、日本での漫画制作が活発化する。2015年に『北欧女子オーサが見つけた日本の不思議』(KADOKAWA/メディアファクトリー)で日本デビュー。

    『さよならセプテンバー』
    Amazon Kindle: http://www.amazon.co.jp/dp/4903679241
    楽天Kobo: http://books.rakuten.co.jp/rb/13280130/

    オフィシャルブログ: http://ameblo.jp/hokuoujoshi/

    南部公平(なんぶこうへい)氏
    1990年ハワイ州米国生まれ。早稲田大学国際教養学部卒。学生時代にバックパッカーでヨーロッパ・東南アジア・南米を中心に45ヵ国を旅する。2013年にヴェニス国際大学での交換留学から帰国後、鎌倉で暮らす。現在は株式会社クリーク・アンド・リバー社のライツ・マネジメント・グループで漫画家のエージェントを務めている。

    小林琢磨(こばやしたくま)氏
    マンガサロン『トリガー』発起人 1984年東京都生まれ。2007年に立教大学卒業後、株式会社USENに入社。新卒1年目からブロックMVPなどの営業成績を樹立し、2008年7月退社。同年同月、23歳でイラストや漫画に特化した制作代理店として 株式会社サーチフィールドを設立し代表取締役社長に就任、現在に至る。大切な事は全て漫画から教わりました。

    イベント開催日時
    2015年9月16日(水)
    19:00 開場
    19:30 スタート
    20:40 懇親会
    21:30 終了

    開催場所
    マンガサロン『トリガー』
    〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3丁目15 コンパルビル
    地図: http://goo.gl/wPmh0K

    参加費
    2,500円(ワンドリンク付き)
    ※先着10名に限り、参加費1,500円! ※当日参加&現金払いOK!(席に限りがございますのでご注意下さい)

    来場特典
    イベント終了後、オーサ先生とツーショット撮影可能!
    オリジナルポストカード付き

    お問い合わせ先
    株式会社クリーク・アンド・リバー社
    経営企画部 TEL:03-4550-0008

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    早稲田大学は 2015年10月30日までに、STAP細胞を発見したと主張した理化学研究所の元研究者 小保方晴子氏の博士号を取り消す方針を固めた。2014年10月、早大は 1年間の猶予期間中に不正な博士論文を修正しなければ取り消すと発表していた。
    方針は学内の委員会でまとめた。小保方氏側に伝え、近く公表する。小保方氏側は猶予期間の延長を求めたが、認められなかったという。
    小保方氏は早大での幹細胞研究を米ハーバード大や理化学研究所で発展させ、理研のユニットリーダーだった 2014年1月、STAP細胞の作製を英科学誌“ネイチャー”に論文発表した。しかし捏造や改ざんが見つかり、論文は撤回された。

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      博士論文に不正行為が見つかった後、書き直すための猶予期間を設けたが、きちんと訂正できなかったためという。
      小保方氏は昨年、早大の調査委員会に対し、「誤って下書き段階の草稿を提出した」と説明。早大の教員が2015年6月から指導を始めたが、訂正作業が猶予期間内に終わらなかったという。早大の鎌田薫総長はこの日の会見で、「不適切な学位論文(博士論文)を放置しないという観点から、取り消し処分が確定するという結果になった」と述べた。
      小保方氏の博士論文をめぐっては、小保方氏が2014年1月にSTAP細胞論文を発表した後、文書や画像に不正の疑いがあるという指摘が相次いだ。早大の調査委は文書の盗用など11カ所を不正行為と認定した。早大は昨年10月、大学側にも論文の指導や審査過程で重大な不備があったとして、訂正するための約1年間の猶予期間を設けていた。
      一方、早大が小保方晴子氏の博士号の取り消しを決定したことについて、小保方氏は11月2日、代理人の三木秀夫弁護士を通じて、「当初から不合格を前提とした手続きで、とても不公正なもの」とするコメントを発表した。今回の早大の判断について、小保方氏はコメントで「指導過程、審査過程の正当性・公平性について大きな疑問がある」と主張。修正論文を提出した後、指導教員とは1回のやり取りで不合格の判定をされたと訴えている

      • k-co
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      11月4日、理化学研究所の小保方晴子・元研究員が博士号を取り消す早稲田大の決定に不服を表明したことを受けて、早大は「事実と異なる点と、誤解と思われる指摘がある」との見解を示した。1年間の猶予期間を設けて博士論文の書き直しを求めたが、期間内に訂正作業が終わらなかったことによる決定だったと改めて説明した。
      小保方氏の代理人の三木秀夫弁護士が11月2日に報道陣に配った文書では、「修正した論文の提出後、指導教員と1回だけのやり取りで不合格と判定された」と主張。その上で、指導教員からは「博士として認めることのできないのは一連の業界の反応を見ても自明なのではないか」などと指摘されたと訴えていた。
      早大は11月4日に公表した文書で、小保方氏から最初の草稿以降に、3回改訂稿が提出されたと反論。小保方氏側の指摘については「不明瞭な疑惑がひとつでもある場合、信頼できる博士として認めるのが難しいことは、昨年の一連の業界の反応を見ても自明なのではないか」という内容で、前後の文脈を無視した引用だと主張している。
      早大の見解に対し、三木弁護士は11月4日午後、「小保方氏の認識と違うので残念です」とのコメントを出した。
      早大は2011年に小保方氏へ与えた博士号の取り消しを11月2日に発表。小保方氏側は同日、「当初から不合格を前提とした手続きで、とても不公正なもの」などと反論していた。

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    会計検査院は、2014年度の税金の無駄遣いなどをまとめた報告書を公表した。
    会計検査院の調べによると、STAP細胞の研究や不正調査にかかった費用は計約1億4000万円で、そのうち、物品や人件費など研究に使ったのは約5300万円、不正調査には約1.7倍の約9200万円を費やしたという。クリーンルームをムーミンを散りばめた小保方仕様に改装するのにも1100万円使ったという。

    スタップ細胞研究の主な経費
    2011 〜 2013年度
    研究費 約2410万円
    小保方氏の客員研究員時代の給与などの人件費 約1630万円
    研究室内装工事費 約1140万円
    小保方氏の旅費 約130万円

    不正論文調査の主な経費
    2013 ~ 2014年度
    法律の専門家への相談や職員のメンタルケアなど 約3820万円
    調査委員会の費用や保存試料の分析 約2350万円
    検証実験や立会人旅費など 約1730万円
    研究不正再発防止のための改革委員会や広報経費など 約1250万円

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    2015/12/31
    原子番号113番の新元素は理研が発見と、国際機関が認定。命名権を獲得。

    • k-co
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    2016年1月26日、小保方晴子氏(32)が手記を出版することが公になった。本のタイトルは「あの日」全253ページ。講談社から出版され、早ければ28日にも書店に並ぶという。手記の冒頭では「世間を大きくお騒がせしたことを心よりおわび申し上げます」とした上で、幼少期から米ハーバード大留学などを経て、理研の研究員となって論文を発表するまでの経緯を説明。理研による論文の不正認定や、別の万能細胞のES細胞が混入していたことについて、「こちらの正当性を証明する手段がない」と訴え、「混入犯に仕立て上げられた」と主張している。
    14年1月に論文を発表後、不正の疑惑が浮上して論文の撤回に至る詳細などを当事者の視点で綴った本の出版を決めた講談社は「当事者の見解を公表することは、STAP細胞をめぐる混乱の原因究明の上で意義があると考えています」と説明している。

      • k-co
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      なぜか、神戸児童殺傷事件の元少年Aの手記「絶歌」を思い出す。

    • k-co
    • 投稿日 (Posted on):

    2月11日は建国記念の日。日本神話の登場人物であり初代天皇とされる神武天皇が即位した日(=旧暦1月1日)が、現在の2月11日になります。

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