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ガラパゴス諸島
<治安が悪いのは相変わらず 観光客狙いのタクシー強盗が都市部でも横行 ぼったくりならまだマシ?>
2013年12月28日、南米エクアドル最大の都市グアヤキル(Guayaquil, Guayas, Ekuador)で、新婚旅行中の日本人夫婦が銃撃され、夫が死亡、妻も重傷を負ったと地元メディアが報道。襲われたのは、夫のヒトミ・テツオさん(28)と妻サトミ・マリコさん(27)。テツオさんが27歳(30歳)、マリコさんが25歳との情報もある。夫婦がグアヤキル市内のホテルからタクシーに乗車したところ、犯行グループがそのタクシーをつけて襲撃したとみられる。(28日夜、市内北部にある宿泊先のホテルから別のホテル内にあるレストランへ食事に行った。午後10時過ぎにレストランを出た後、帰る際に路上で流しのタクシーを拾って乗車した。出発後に犯行グループに後をつけられて襲撃され、車の中で腹や脚などを撃たれ所持品を奪われた。乗車約1時間後に同市南部の路上で撃たれて倒れているのが見つかった。(市内の高級ホテルで年越しイベントを予約し、夕食後、宿泊先に戻る際に事件に巻き込まれた。との報道も))夫婦は襲われた後、路上に放置されていた。目撃証言では黄色いタクシー2台が到着し発砲音の後走り去り、路上に横たわる2人に気付き通報したという。地元テレビ局ではタクシーの後を付けて来た車から2人組みの犯人が下車、至近距離から銃撃したと報道。2台以上のクルマが関与した模様。警察当局の調べでは、犯行グループは8人以上の複数犯とみられ、夫婦は一時的に拉致された可能性もある。関係者の話では犯行グループに現金など全所持品を奪われていたという(20140104)。エクアドルでは、タクシーを使った強盗や誘拐が頻発しており、警察当局は夫婦を乗せたタクシー運転手が何らかの事情を知っている可能性もあるとみて、行方を探しているという。タクシーを利用した際に強盗にあったり、金品を要求されたりする犯罪は南米各地で発生していて「特急(短時間)誘拐」と呼ばれているそうです。エクアドル内務省ホセ・セラノ内相は記者会見で、今回の事件で少なくとも8人が関与したとみられると述べ、犯人に結びつく有力な情報提供に対して最大10万ドル(約1050万円)の懸賞金を用意し、目撃情報の提供を呼びかけている。グアヤキルはガラパゴス諸島への直行便が発着する同諸島の玄関口として知られ、訪れる観光客、外国人旅行者も多い。一方で殺人や誘拐、強盗などが多発しており、日本人旅行者が犯罪に巻き込まれるケースも度々、外務省に報告されている。日本の外務省は危険情報を出して、渡航にあたっては十分注意するよう呼びかけている(2012年上半期だけで811件の誘拐事件が発生し、うち3割がグアヤキルを含む都市部でのタクシーを使った特急誘拐だった。)。
重傷を負いながらもなんとか一命を取り留め、入院して治療中の妻は意識があり、幸い命に別条はない状態。(在エクアドル日本大使館 20140103公表)
但し、大使館側は「家族の承諾が得られていない」として夫妻の氏名や年齢、出身地を公表していない。
→後に埼玉県出身の人見哲生さん(30)、真梨子さん(27)夫妻と判明。
地元警察の発表によると、夫は拳銃で3発撃たれ死亡。妻は腹と右脚を撃たれた。
これは間違いなくタクシー・ドライバーと強盗集団(犯罪組織)がグルになっているということでしょうね。というか、犯罪組織自体がタクシーのふりをしてクルマを流しているということだって十分に考えられ得る。
だいたい地元民でもお金が無かったらタクシーになんか乗車できないわけだし、道(地理)だって分かっているだろうし。ましてや行き先にホテルを指定したりはしないでしょう。
それに地元民でお金を持っているならふつう自家用車に乗るだろうし。
確かにカモ(追い剥ぎするターゲット)を疑わさせずに誘引して選別するにはタクシーというのはもってこい、理にかなった絶好の犯罪道具と化すんですよね。まさにカモネギ状態。
しかもクルマだからもともと外部と遮断された密室状態だし、機動性も抜群。自由かつ迅速に移動(逃走)もできる。
2012年上半期を 365日 ÷ 2 = 182.5日間
811件の3割を 811 × 0.3 = 243.3件
として計算してみると、
243.3 ÷ 182.5 = 約1.33件/日
すると恐ろしいことに、発生率が1日あたり1.33件!
これって逆に言うと「毎日街角のどこかで必ず1件は発生している」ことになるわけですから、タクシー強盗っていっても日常のありふれた光景というか、既に地域的な一つの文化になっているとでもいうか、おそらく残念ながらこれを生業にして生計を立てている人だってかなりいるのだと思う。なんかもう現地では「あ、またあったの・・・そりゃ運が悪かった、お気の毒さま」みたいな日常茶飯事(というか朝飯前?)の出来事なのかもしれません。
地元警察の広報担当者によると事件直前に夫妻を乗せたタクシーの運転手が犯行に関与した可能性が高いとみて行方を追っており、現場一帯の監視カメラ映像の分析を急いでいるという。(20140104)
捜査当局の事情聴取に対し、生き残った妻は「(乗っていた)流しのタクシーが突然途中で止まり、複数の男が乗り込んできて襲われた」と説明。(20140105)
持っていた現金500ドル(約5万2千円)程度と携帯電話などが奪われた。セラノ内相は「少なくとも2人がタクシーに乗り込んできた。タクシーが停車した後、哲生さんが車内で撃たれて死亡し、真梨子さんは車外に放り出された後で撃たれた。」と説明。
1/6午後8時前、死亡した夫の遺族4人(両親と姉、いとこの男性)が現地からエールフランス機で成田空港に到着。遺体は現地で火葬され、パリ経由で家族と共に無言の帰国を果たした。夫の父親は報道陣の代表取材に「一言だけ言えるのは、エクアドル政府はよくやってくれた。感謝している」と鎮痛な面持ちで語り、遺骨を収めた黒いバッグを右肩に掛け、手でたたきながら「(息子は)これです。こんなになって」無念さを露わに答えた。家族らは、警察の犯罪被害者支援室の職員に守られるようにして空港を後にした。
夫妻が乗車したタクシーの後部座席に男が後から乗り込んできて車内で1発発砲し、人見さんの胸に当たって即死。また、右胸を至近距離から撃ち、左腰に貫通していたことなど、事件の詳細が判明してきた。捜査当局は男らに明確な殺意があったとみて強盗殺人容疑で行方を追っている。
捜査当局はこれまでの調べで、銃で脅し現金自動預払機(ATM)から金を引き出させる「特急誘拐」を目論んだ犯行グループが、人見さんに抵抗されて激高し、銃撃したとの見方を強めている。
1/9、腹部と脚部を銃撃され現地の病院で手術を受けて入院していた妻が順調に回復し退院(今も自力で歩くのは難しいが、痛みが引いたことから、車いすで移動する許可が医師から出た。)。付き添いの家族と共に出国し、日本への帰国の途に就いた。関係者によると、10日にも帰国し実家がある金沢市へ戻るとのこと。
→11日午前、成田空港着のKLMオランダ航空機で家族とともに帰国。同日午後4時半頃、羽田空港からの国内線で石川県の小松空港に到着した。父「衝撃的な出来事で悲しい。日本政府、エクアドル政府のサポートに感謝している。体も心も傷ついている。大きい傷を受けたので、静かに見守ってほしい」
両家ともにここまで悲惨な状況にあいながらも感謝の言葉を口にできるというのは大変素晴らしいことだと思います。
→1/15、現地捜査当局は旅行者らを一時的に拉致して金品を奪う「特急誘拐」を繰り返していた犯罪グループの容疑者10人の身柄を拘束。携帯電話や銃器などを押収。
→1/28未明、関与した可能性のある容疑者7人を新たに拘束したと発表。グアヤキル市内など関係先12ヵ所を捜索し、車やバイク、拳銃などを押収。事件に使われた銃弾と一致するかどうか照合作業を開始。ちなみにこの7人は当局が15日に拘束した10人とは別の人物であり、先の10人の事件関与の疑いは低いと判断したとのこと。まさに特急誘拐を生業にしている組織も1つどころではなく、恐らく無数に存在していることを物語るものなのではないでしょうか。特急誘拐自体がありふれた日常の一コマであるならなおさらとも思えてくるようなぐだぐだ感です。事件からもう1ヵ月ですからね。なんとなくこのまま有耶無耶に迷宮入りしていきそうな予感が漂ってきていて怖いですね。
→1/28続報、捜査当局がグアヤキルで誘拐事件を繰り返していたとして8人を拘束(拘束者が1人増加)。関係先の家宅捜索で押収した拳銃が日本人夫妻の殺傷事件で使われたものと同じ口径だったことが判明。セラノ内相はうち6人について「夫妻の事件に関与した疑いで逮捕した」と在エクアドル日本大使館に通知し、「銃弾が一致したことが決め手だった」と説明したという。近く起訴する見通しだという。ただ同じ口径のピストルを持っていたというだけでは犯人であるという証拠にはなり得ないと思いますが、果たして「銃弾が一致した」というのは「事件の証拠として保管されている弾丸の線条痕が、今回押収した銃のものと一致した」という意味で解釈して良いのであろうか?(発砲時に弾丸に残される線条痕は、銃ごとに異なり「銃の指紋」ともいわれる)
→逮捕した容疑者の関係先から捜査当局が押収した拳銃が、現場に残されていた銃弾と一致しなかったことがわかったという(2/4日、地元検察当局がホームページで公表した)。この容疑者らが所属する犯罪組織は1月28日未明に検挙された。この事件を巡っては、セラノ内相が不正確な発言を繰り返しており、事件直後には「情報があるので数時間以内、遅くとも数日以内に逮捕できる」と断言。1月15日に別の犯罪組織10人が拘束された際も、事件への関与を示唆する発言をしていたが、その後無関係と判明している。イヤな予感が的中してしまいました。さらにこれまでの酷い連続誤認逮捕の経緯から見て少なくとも特急誘拐グループが複数存在していることが明らかになったわけだし(というか、この調子だとたぶん無数に存在しているものと思われますが)。そこはかとなく漂い始めていたぐだくだ感がいよいよ現実のものになりつつあります・・・。
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現地時間 2015年5月25日(月)の早朝、ガラパゴス諸島西側に位置するイサベラ島の「ウォルフ火山」にて噴火が発生いたしました。
イサベラ島は、面積 4,588km2 ガラパゴス諸島最大の島で、今回噴火したウォルフ火山は 北部にある標高1,707mの イサベラ島最大の火山です。
ウォルフ火山は、ガラパゴス諸島へ入る際に多くの方が利用する バルトラ島の空港からおよそ 100km 離れていることから、現在ガラパゴス諸島内での観光に支障は出ておりません。
なおこの噴火による人的被害は出ておりませんが、イグアナや ゾウガメが多く生息する地域であることから、これら希少性の高い動植物への影響が懸念されています。
また、噴火の影響による観光時の訪問先等の変更は伝えられておりませんが、今後の噴火状況によっては、観光時の訪問先や、航海ルート等が変更となる場合もあります。
今後、風向き等によっては火山灰の影響などが生ずることもあるかもしれませんが、現時点では危険情報などは発令されておりません。
同地域への旅行予定の方は、最新情報に十分ご注意ください。
エクアドルの邦人夫婦殺傷事件
被告に禁錮35年判決
2013年12月、南米エクアドルのグアヤキルで新婚旅行中の日本人夫妻が銃撃され死傷した事件で、地元の裁判所は、強盗殺人罪に問われたエクアドル人の男に禁錮35年の判決を出した。検察当局によると、判決は2015年12月15日に関係者に伝えられた。命を奪った残虐さなどから、同国の強盗殺人罪の量刑としては最も重い35年が適用された。被告はこの事件の誘拐罪についてもすでに有罪判決を受けており、服役している。この事件は 2013年12月28日の夜に発生した。旅行中だった埼玉県出身の人見哲生さん(当時30)と妻がタクシーでホテルに戻る際、乗り込んできた男たちに連れ去られ、哲生さんが胸を撃たれて死亡した。妻も重傷を負い、現金を奪われた。
地元メディアによると、エクアドル政府は懸賞金をかけて有力情報を収集。犯人の可能性があるとして地元警察が日本に送った複数の写真の中から、妻が被告を犯人と選んだという。
“乗り込んできた男たち”ということから複数犯のはずなのに、結局1人しか逮捕されていないってことか?