富士登山道のルート比較 Season 2014

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いよいよ2014年夏季登山シーズンの到来ですね!

富士登山に臨む場合、どの登山道を使ったら良いかを比較検討してみました。といっても、標高や地理的なデータ等については毎年そうそう変化するものではありませんので、割愛していきます。なので、ルートのアドバンテージ比較(一番最短で登頂できるのはどの登山道なのか?)やプリンスルート(効率的な登山ルートと下山ルートの選択)の紹介、御来光が拝める場所はどこか?などについて知りたいという場合には、シーズン2013(元祖版)の記事を参照ください。

Season 2014 版では、新しい情報について(必要に応じて)追加・更新していこうと考えています。最新の傾向と対策を提供できれば本望です。

 

2014年シーズンがやってきた

≪5合目までへのルートが開通しました≫

4月下旬、昨年秋から冬季閉鎖されていた区間が開通しました。

富士山スカイライン13km(富士市大渕(2合目)から富士宮口5合目までの区間)
富士公園太郎坊線1.7km(御殿場市中畑から御殿場口新5合目までの区間)
ふじあざみライン11.5km(小山町須走から須走口5合目までの区間)
富士スバルライン(富士山有料道路 5合目までの区間)

5合目より上の登山道については、7月の山開きまで閉鎖中となります。

富士登山ルートは毎年、春から初夏に麓から徐々に開通していき、晩夏に頂上から徐々に閉鎖していく、というサイクルを繰り返しているのですね。さらに、最盛期の7月~8月~9月初旬にかけては、上記の道路においてマイカー規制が行われます(御殿場ルートを除く)。マイカー規制に関する情報はこちらを参照ください。

 

≪最新情報で混雑状況を比較してみました≫

各登山ルートの2013年の利用者数を多い順に並べると下記のようになります。【環境省公表値】

吉田ルート:179,720人

富士宮ルート:76,784人

須走ルート:36,508人

御殿場ルート:17,709人

最も登山者が多い吉田ルートの利用者数は、最も少ない御殿場ルートの10倍以上の比率で混雑していることがわかります。

登山者の実態調査については、山梨県側の吉田口登山道の6合目では、毎年、登山者の実数を目視で調査しているが、静岡県側では2013年まで登山者の実数調査は行われておらず、主に環境省8合目付近に設置した赤外線カウンターや富士宮市などが設置する5合目の赤外線カウンターの数値を参考に登山者数の把握をするに留まっていた。静岡県では2014年夏山シーズン期間中(7/10~9/10)、混雑する週末を中心に30日間を抽出し、5合目などで24時間体制で登山者を計測することになった。静岡県側で人員配置をして登山者の実数を数えるのは初めての試み。ユネスコ世界遺産委員会から指摘されている登山道の収容力調査の基礎情報とし、登山者の分散化などに生かす方針。静岡県富士山世界遺産課によると、富士宮、御殿場、須走の3登山道の各5合目に計測員を配置する予定で、特に混雑が予想される7/20は6合目、8合目、山頂で計測し、登山者の動きや時間帯別の混み具合を調べるという。登山者の混雑については、重要な指標になるので、今後どのようなデータが得られるか、興味深いところですね。静岡県では、さらに、登山者300~400人に衛星利用測位システム(GPS)機器を持たせて登山中の動きを調査する試みも計画中。解析コストがかかるものの、連続的で質の高いデータが得られる期待が高い。期間中に実施する登山者数の実数計測と合わせ、登山者の個別の動きを調べることで的確な混雑緩和策につなげる狙い。GPS調査は混雑する土日と平日の3回実施する予定。事前に協力を呼び掛けた上で、県内3登山道(富士宮口、須走口、御殿場口)の5合目で機器を預け、回収する方式を検討しているという。

 

≪山開きの状況(登山期間はいつから開始?)≫

開山日は各ルートの残雪の影響を受けます。

吉田ルート:7月1日(下山道を含めて開通済み)

富士宮ルート:7月10日(8合目までOK):山頂までの開通は延期(18日に全面開通)

須走ルート:7月10日(山頂までOK)

御殿場ルート:7月10日(6合目までOK):山頂までの開通は延期(18日に8合目までを開通予定 → 18日に全面開通)

富士宮口山頂では2014年は例年に比べ残雪が多いという。静岡県側の3登山道は10日を開山日として予定しているものの、いまだ残雪が多く、開通のめどは立っていない状況。静岡県道路保全課によると、6/26時点で、静岡県側は各登山道の6~7合目で最大3.5mの積雪を確認している。雪が溶けた場所から随時路面補修に入っているが担当者いわく「10日に開通できない可能性もある」という。7/2から再度パトロールを行い、山頂までの開通が可能かどうかを判断する予定。

7/1、残雪により燃料を運搬する重機が通行できない為、山頂の山小屋やトイレはすべて使用できない状態。このため、吉田口5合目では山梨県が登山者に携帯トイレの配布を開始した。

7/4、静岡県によると静岡県側の登山道の山開きについて、須走ルートは予定通り10日から山頂まで登れるが、富士宮と御殿場の2ルートについては登山道の雪解けが進んでいないことから山頂までの開通を延期すると発表した。7/2時点で1~3m程の残雪を確認している。山開き当日は富士宮ルートは8合目まで、御殿場ルートは6合目までの開通とし、山頂までの開通日については7、8日に現地パトロールにより状況を確認したうえで、週明け以降に改めて公表されるという。

7/9、静岡県の発表によると、富士宮ルートの通行規制について、7日時点で山頂付近に残雪はあるものの、雪の解けた部分から随時、路面整備に入り、19日からの連休に間に合うように、7/18には山頂まで全面解除される予定だという。また、御殿場口では山頂付近の雪が多いことから、7/18に8合目までを規制解除するが、山頂までの開通見通しはまだ立っていない状況だという。(ちなみに過去5年間で山頂までのルート開通が最も遅かったのは2012年の7月20日で、今年もそのあたりまでずれ込む可能性もありますね。)

7/16、静岡県は、富士宮ルートと同様に、御殿場ルートを18日の午前9時に山頂まで開通させると発表しました。御殿場ルートは、開山直前の10日のパトロールで9合目から山頂まで登山道が雪に覆われていましたが、15,16日の調査時には登山道上の雪がほとんどなくなっていたという。なお静岡県道路保全課によると「登山道の周辺には部分的に残雪があるので、通行に注意してほしい」という。

 

≪トイレにご用心≫

昨年の開通直後は、山頂の公衆トイレが使えない状況になりました。そのため、山頂近くの山小屋で早めにトイレを済ませることを促し、携帯トイレの持参も呼び掛けられる状況となりました。

そもそも山頂には環境省が管理するトイレと、山小屋などのトイレが計2ヵ所あるのですが、環境省のトイレは6日、山小屋のトイレは10日に運用が開始される見込みとなっていて、トイレの開設時期としては例年通りの日程なのですが、昨年は登山道の開通が予想より早まり、7月1日の開山日での登頂が可能となったことで、山開きからトイレが使えるようになるまでの5日間について対応が求められることになったわけです。トイレ開設の前倒しは、使用する水などを運び上げるブルドーザーの運搬ルートが残雪の影響で通行できず、難しいのだそうです。

山頂に最も近い山小屋のトイレはどこかというと、御殿場が7合9勺(しゃく)目の赤岩八合館、須走が8合5勺の御来光館となっています。山頂までの往復時間の目安は、それぞれ2時間程度とされています。

※トイレの利用には協力金が必要です。100円玉の小銭の用意を忘れずに。
【昨年の情報です。今後更新予定。】

◎富士宮口山頂付近公衆トイレ(バイオ式)
供用期間:2013年7月6日(土)~
供用時間:4~16時
チップ:300円

◎吉田口山頂付近山小屋トイレ
供用期間:2013年7月7日(日)~ 一部
※気象状況の関係で供用期間がずれる可能性あり
チップ:300円

静岡県側の登山道が開通するまでの期間、および9月上旬については、山頂付近のトイレは使えません。各自、簡易トイレを持参しましょう。

【2014年】
山頂にある環境省設置の公衆トイレは7/10からの稼働に向けて準備中。静岡県富士山世界遺産課によると、山小屋のトイレも7/10頃から使用可能になる見通し。

→7/10現在、山頂登山が可能となった須走口ですが、山頂の山小屋の営業開始が台風の影響で遅れていて、トイレの使用開始はできていない状況だという。静岡県はトイレが使用可能になるまで、須走口5合目で登山者への携帯トイレの配布・回収を行う。環境省設置の公衆トイレは使用可能。

 

≪日の出の時刻≫

富士山から御来光を拝みたいという方は多いですよね。昨年に引き続き、日の出の時間※について調べてみました。(※計算地点は富士山頂、標高3776mとしています。「日の出」時刻は太陽の上辺が地平線に一致する時刻としています。暦は2014年調べです。当然ながら観測地点の場所、高度によっては日の出時刻にズレが発生しますので、その点ご了承のうえ、十分に余裕を持って行動ください。)(情報提供元:自然科学研究機構 国立天文台 天文情報センター 暦計算室)

日付 日の出時刻 方位

2014/06/30 4:21 58.6
2014/07/01 4:21 58.7
2014/07/02 4:22 58.8
2014/07/03 4:22 58.9
2014/07/04 4:23 59.0
2014/07/05 4:23 59.1
2014/07/06 4:24 59.2
2014/07/07 4:24 59.3
2014/07/08 4:25 59.5
2014/07/09 4:25 59.6
2014/07/10 4:26 59.8
2014/07/11 4:26 60.0
2014/07/12 4:27 60.1
2014/07/13 4:28 60.3
2014/07/14 4:28 60.5
2014/07/15 4:29 60.7
2014/07/16 4:30 60.9
2014/07/17 4:30 61.1
2014/07/18 4:31 61.3
2014/07/19 4:32 61.6
2014/07/20 4:32 61.8
2014/07/21 4:33 62.1
2014/07/22 4:34 62.3
2014/07/23 4:35 62.6
2014/07/24 4:35 62.8
2014/07/25 4:36 63.1
2014/07/26 4:37 63.4
2014/07/27 4:38 63.7
2014/07/28 4:38 64.0
2014/07/29 4:39 64.3
2014/07/30 4:40 64.6
2014/07/31 4:41 64.9
2014/08/01 4:42 65.2
2014/08/02 4:42 65.5
2014/08/03 4:43 65.9
2014/08/04 4:44 66.2
2014/08/05 4:45 66.5
2014/08/06 4:46 66.9
2014/08/07 4:46 67.2
2014/08/08 4:47 67.6
2014/08/09 4:48 67.9
2014/08/10 4:49 68.3
2014/08/11 4:50 68.7
2014/08/12 4:50 69.1
2014/08/13 4:51 69.4
2014/08/14 4:52 69.8
2014/08/15 4:53 70.2
2014/08/16 4:54 70.6
2014/08/17 4:54 71.0
2014/08/18 4:55 71.4
2014/08/19 4:56 71.8
2014/08/20 4:57 72.2
2014/08/21 4:57 72.6
2014/08/22 4:58 73.1
2014/08/23 4:59 73.5
2014/08/24 5:00 73.9
2014/08/25 5:01 74.3
2014/08/26 5:01 74.8
2014/08/27 5:02 75.2
2014/08/28 5:03 75.6
2014/08/29 5:04 76.1
2014/08/30 5:05 76.5
2014/08/31 5:05 77.0
2014/09/01 5:06 77.4
2014/09/02 5:07 77.9
2014/09/03 5:08 78.3
2014/09/04 5:08 78.8
2014/09/05 5:09 79.2
2014/09/06 5:10 79.7
2014/09/07 5:11 80.2
2014/09/08 5:11 80.6
2014/09/09 5:12 81.1
2014/09/10 5:13 81.6
2014/09/11 5:14 82.0
2014/09/12 5:14 82.5
2014/09/13 5:15 83.0
2014/09/14 5:16 83.4
2014/09/15 5:17 83.9
2014/09/16 5:17 84.4
2014/09/17 5:18 84.9

 

≪入山料(保全協力金)≫

2013年夏に試験実施された入山料。今年の夏から本格運用がスタートします。各登山道の5合目に仮設の施設が設けられ、徴収業務は業者委託。時間帯は昼間限定。登山者1人当たり千円を基本として任意で協力を依頼するかたちとなります(支払いは任意で上限はありません)。台風で風雨が強い場合など荒天時には現地徴収を中止する。集めた入山料は環境保全や安全対策に充てられることになっています。

【現地徴収の実施期間】

吉田ルート:7月1日から9月14日 対象は山梨県側の吉田口登山道を利用する登山者

富士宮ルート:7月10日から9月10日 対象は静岡県側の富士宮口登山道を利用する登山者

須走ルート:7月10日から9月10日 対象は静岡県側の須走口登山道を利用する登山者

御殿場ルート:7月10日から9月10日 対象は静岡側の御殿場口登山道を利用する登山者

※インターネットなどを通じた24時間体制の支払いも可能にするため、山梨、静岡両県は、現地徴収の開始までに、専用サイトを設置する予定だという。

2014/06/19、山梨県が今夏から任意で徴収する富士山入山料の事前支払いを6/20午後6時から受け付けると発表し、昨夏に続き協力者に進呈される記念バッジのデザインも公開されました。事前支払いは山梨県ホームページとコンビニ5社(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルKサンクス、ミニストップ)の店頭で受け付ける。原則千円。記念バッヂの意匠は葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景」の作品の一つ「甲州石班澤(こうしゅうかじかざわ)」(山梨県立博物館蔵)が使用され、吉田ルートの標識カラーである黄色の縁取り「2014 富士山保全協力者証 山梨県 Certificate of Cooperation in the Conservation of Fujisan」があしらわれています。

静岡県側の3登山道の缶バッジデザインも葛飾北斎の代表的な風景画・浮世絵作品で、こちらは「東海道江尻田子の浦略図」の絵柄が使われています。登山ルート別に3色用意されます(中央の絵柄は同一で、「2014 富士山保全協力者証 山梨県 Certificate of Cooperation in the Conservation of Fujisan」と印字される縁取り部分の色が、各登山ルートごとの標識カラーとなり、それぞれ富士宮が青色、須走が赤色、御殿場が緑色)。せっかくなら縁取りの色だけじゃなくて、ルート毎にそれぞれ絵柄を変えたら良かったのにと少し残念な思いもしますが・・・。ちなみに静岡側では登山知識や構成資産の紹介などを盛り込んだガイドブックも合わせて進呈予定ということです。昨年の登山者数や試験徴収の協力率から協力者を7万9千人と予測し、缶バッジは8万7千個用意するという。制度的に任意協力ですが、100%以上の期待値なんですね。具体的な日時は未定ですが7月上旬にはインターネットやコンビニ払いも開始予定。

→2014/07/01、静岡県はネット払いとコンビニ払いの入山料事前支払いの受け付けを、7/8から県のホームページや主要なコンビニ各社で開始すると発表。納入者には缶バッジや世界文化遺産に登録された富士山のガイドブックを郵送するという。

【事前納付を行った場合の缶バッジの受領方法】
現地での直接納付ではなくネットやコンビニで事前納付した場合、どのようにして記念品を受領することができるのでしょうか?ネットから事前納付を行った場合には、携帯電話やパソコンに送信される受領通知メールなど入山料支払いを証明できるものを現地に持って行き提示すれば、記念品(缶バッジ)を受け取ることができるという。また、コンビニ払いで事前納付を行った場合には、支払時に引換証を受け取り、それを登山道入り口に持参すれば記念品と交換することができる。また、登山道開通期間以外にも記念品を郵送で受け取れる仕組みを準備中という。

【課題】
なお、昨年の試験実施以降、協力金事業を運営する際の徴収コストは依然として課題となっています。2014年度は収入見込み7900万円に対し、バッジの制作費や人件費など初期投資を含めた支出は予算ベースで4400万円(静岡県側の例)。

【結果】
山梨県は、9/1朝の時点で現地での徴収額が9618万円。目標の2億円には達しそうにない。
→9/2の発表ではトータル9701万円。
→9/18、総額1億1394万円(協力者11万6184人)で、徴収率は55.8%だったと発表。徴収率80%、収入2億円を見込んでいたが、大きく下回った。開山期間の7/1〜9/14、富士山5合目の総合管理センター前など3カ所の窓口で徴収を行ってきた。今年は25万人と見込んだ登山者が天候不順などの影響で実際は21万人弱に落ち込んだ上、ツアー客や外国人らの素通りも多かったという。また、インターネットやコンビニ店での事前支払いについては、85万6000円(協力者856人)だった。

静岡県は、4382万274円(協力者4万3312人)で、目標徴収額7900万円を大幅に下回った。内訳としては7/10から9/10の2カ月間(インターネット、コンビニエンスストアは7/8から)実施した。登山道別の徴収額は富士宮口が1967万円、御殿場口が381万円、須走口が1287万円。全体の協力率は41.1%で、登山道に徴収員を配置した時間帯に限定すると、3登山道での受付時間帯の協力率としては、昨年の社会実験での協力率に近い67%だった(環境省の8合目で計測する登山者数を基に算出した数字)。シャトルバスの乗り換え駐車場では656万円が集まったのに対して、インターネット・コンビニでの支払いは40万2千円(402人)と予想よりも利用者が少なかった。また、県庁にも電話などで支払いの申し出があり490人分を受け付けたという。

→9/24、定例記者会見、川勝静岡県知事は「徴収率の低さが懸念材料」と指摘し、来夏に向けて徴収方法を再検討する方針を示しました。

2015年2月、静岡県では、入山料(保全協力金)を活用し、5合目以上で安全対策や環境保全対策を実施する山麓市町やNPO、山小屋などに助成する方針が決まり、2015年度当初予算案に、入山料収入を見込んだ補助枠が盛り込まれることになりました。2014年の御嶽山噴火の事例を受けた対策として、ヘルメットなどの装備を山小屋が整える場合も補助対象となる見込みです。また、トイレの改修なども視野に入れ、これまで県の事業で賄えなかった富士山関連の対策費として活用されるという。入山料の使い道は有識者らの事業選定委員会によって決定される仕組みとなっていて、2013年度の試験徴収で集まった約1500万円は県の6事業に充当されることが決まりましたが、委員からは「地元関係者が必要としている事業などを幅広く募って使い道を考えるべき」との意見が出ていました。

2015/2/10、静岡県は入山料(保全協力金)の現地徴収時間帯を2015年の夏から拡大する方針を明らかにしました。富士宮口、御殿場口、須走口で受付開始時間を3時間早め、早朝にも時間帯が広がります(2014年夏の午前9時〜午後6時までの9時間から、午前6時〜午後6時までの12時間体制に変え、山頂でご来光を見て下山してくる時間帯を狙うという)。富士宮口のマイカー規制の際にバスに乗り換える水ケ塚駐車場でも、2014年は週末やお盆の混雑時期に限って受付していたが、開山期間中、毎日受け付けできるようにし、時間帯も従来の午前5時半〜午前8時までから、午前5時半〜午後8時へと大幅に広げるという。
これら受付時間帯の拡大施策により、2015年の静岡県の入山料見込み額は7割増の7500万円、入山料を支払う登山者の割合は40%から70%に増加すると想定されていますが、果たして有人受付を増やしたからといって実入りが増えるのかどうか・・・。その分、人件費も増えるわけなので。

 

≪臨時派出所≫

静岡県警は、富士宮口と須走口の各5合目に臨時警備派出所を開設。両派出所は7/10から8/31までの53日間、警察官が日中約8時間駐在し、登山者への安全指導、けが人の救護、遺失・拾得物届の受理などに当たることになっています。

 

≪富士山頂郵便局≫

2014/07/10、日本郵便の発表によると、例年7月中旬から開設している富士山頂郵便局について、郵便物の上げ下ろしに使う富士宮口登山道の全面開通が残雪で遅れていることから、今年の開設日を7月下旬ごろに延期となった。決定次第、日本郵便のホームページなどで公表するという。開設場所は昨年と同じ、御殿場口頂上の銀明館となります。

→7/18の午前6時から開設されることになりました。郵便物の引き受けや風景印の押印のほか、オリジナル商品の販売などが行われます。郵便物や荷物の上げ下ろしに使う富士宮口登山道の開通に伴う営業で、開設期間は8/24までの38日間。原則として無休。取扱時間は午前6時から午後2時まで。販売商品などに関する問い合わせは日本郵便東海支社営業部 電話052-963-6214 まで。

 

≪冬季閉鎖予定≫

2014/08/27、静岡県の発表によると、静岡県側の3ルートは9/10正午から冬季閉鎖となり、夏山シーズンが終了します。富士宮ルートは6合目から山頂(5合目から6合目までは例年11月下旬まで通行可能)、御殿場ルートは新5合目から山頂、須走ルートは5合目から山頂までが全面通行止めとなります。

山梨県側の吉田ルートは9/15午前0時から冬季閉鎖される予定。

→9/10の正午頃、静岡県内3登山道がフェンスで閉鎖され、夏山シーズンが終了しました。富士宮口は6合目から、御殿場口は新5合目から、須走口は5合目から、それぞれ富士山頂までを通行止めにする柵が設置されました。静岡県富士土木事務所によると、冬季閉鎖後は登山道が整備されず、落石の恐れが高まるという。担当者は「遭難事故の危険が高まる。登山は自粛を」と呼び掛けています。9月に入り山頂付近で2度の降雪が確認されるなど、これから気象条件は厳しさを増していきます。9/12午前には、閉山後の富士山頂の剣が峰付近で岩肌がうっすらと雪をまとったように白く覆われて見えました。静岡地方気象台によると、11日、強い寒気が日本列島を通過し、上空5500m付近で氷点下12度を観測。富士山頂付近の最低気温はここ数日、氷点下で推移しており、12日午前6時の気温は氷点下5.3度まで下がったという。

山梨県、吉田口の夏山期間は9/14まで。
→9/15、県が吉田口登山道に登山道の閉鎖を知らせる看板を設置。

→2014/10/31、静岡県は、富士宮口5合目に通じる県道について、11/10午後5時から冬季閉鎖(全面通行止め)すると発表。今後冬にかけての時期は積雪や路面凍結の影響で安全確保が困難になるため。閉鎖される区間は富士宮口2合目から5合目にかけての富士山スカイライン(13km)。宝永火口の来訪者向けに開通していた5〜6合目の登山道も合わせて通行止めとなります。

→2014/11/06、静岡県は、須走口5合目と御殿場口5合目へ通じる県道について、11/17正午から冬季閉鎖(全面通行止め)にすると発表。今後冬にかけての時期は積雪や路面凍結の影響で安全確保が困難になるため。閉鎖される区間は、県道足柄停車場富士公園線の小山町須走―須走口5合目間(ふじあざみライン、全長11.5km)と、県道富士公園太郎坊線の御殿場市中畑―御殿場口新5合目間(全長1.7km)。2013年の閉鎖は11/25から実施されましたが、安全を考慮して閉鎖時期を早めたという。

静岡側の通行止め解除は3県道とも来年4月下旬ごろの予定で、県ホームページなどで告知されます。

→2014/12/17、山梨県、静岡県は、2015年夏の開山期間について、2014年夏と同様に、山梨側の吉田口登山道を7月1日〜9月14日、静岡側の3登山道を7月10日〜9月10日、に設定する方針を固めた。富士宮市内で開かれた世界遺産協議会作業部会にて報告。11月下旬に都内で開かれた同学術委で、「来訪者のことを考えた場合、開山日が異なるのは望ましくない」との意見が出ていたが、両県のそれぞれの主張の歩み寄りはできず、引き続き来夏も平行線のままになる。両県は年明けにも、山小屋関係者を交えた会合を開き、開山期が異なるために生じる山頂のトイレ問題などの対応策を協議するという。

両県の方針
山梨県
静岡県
開山日 7月1日(伝統神事の日程に合わせる) 7月10日(山小屋やトイレの環境整備が整う妥当な時期)
閉山日 9月14日(安全に登山ができる気象状況の限界) 9月10日(山体の保全を考慮して2ヵ月以内)

 

≪登山者数の集計結果≫

環境省は9/10、今夏の登山シーズン(7/1~8/31)に富士山の8合目まで登った人が、前年同期より約6万7千人少ない24万3662人だったと発表した。環境省によると、同時期で25万人を割ったのは2007年以来だという。梅雨明けが前年より2週間遅かったことや、台風で悪天候が続いたことが主な原因とみられます。今年は登山者で混雑するはずの週末とお盆に天候に恵まれませんでした。登山道別では、吉田ルートが14万1996人(7月は58835人、8月は83161人)と全体の約60%を占め、富士宮ルートは5万7054人(7月は21331人、8月は35723人)、須走ルートは2万9109人(7月は13648人、8月は15461人)、御殿場ルートは約1万5503人(7月は6360人、8月は9143人)。データ欠損期間は、御殿場口の7/10 0:00〜7/12 13:00(台風8号の為)。
(環境省箱根自然環境事務所 赤外線カウンターデータ http://www.env.go.jp/park/fujihakone/data/fuji_tozansha.html)
(関東地方環境事務所による報道発表 http://kanto.env.go.jp/pre_2014/0910b.html)
 カウンター設置協力山小屋
  吉田ルート:太子館
  須走ルート:見晴館
  御殿場ルート:赤岩八合館
  富士宮ルート:池田館
 (具体的は位置図は、環境省富士箱根伊豆国立公園 http://www.env.go.jp/park/fujihakone/data/files/counter.pdf)

今期は梅雨明けの遅れや台風の襲来で、登山者の多い週末やお盆に悪天候が重なりました。減少幅は2005年の集計開始以来最大となりました。登山道別では富士宮口が25.7%減、須走口が20.3%減、御殿場口が12.5%減、吉田口が21.0%減、全登山道で軒並み減少しました。環境省の 7〜8月の登山者集計は経年変化をみる最も信頼性の高いデータであり、入山規制や適正な登山者数についての議論に影響を与える可能性があります。環境省は理由として、残雪による7月の登山道開通の遅れやマイカー規制期間の延長なども挙げましたが、今年から本格導入された入山料徴収については「影響は分からない」としました。

静岡県は今夏初めて実施した富士登山者の実数計測を終了した。夏山シーズン中の週末など混み合う31日間を抽出して富士宮、御殿場、須走の5合目の通過人数を24時間目視で計測し、総数は10万2629人だったという。1日の登山者が一番多かった日は、富士宮口は3898人(8/22 午後6時~8/23 午後6時)だった(1日の登山者数が3千人を超えたのは4日間のみ)。須走口は1748人、御殿場口は1542人がそれぞれ最多だった。ちなみに2013年の環境省による8合目の計測では、1日の最多登山者数は2899人(富士宮口)。静岡県では実測データや登山者の動向調査の結果を基に、混雑日の安全対策や登山者の分散化などを検討する方針だという。富士宮口6合目の山小屋、宝永山荘のおかみ 渡井弘子さん「雨の日が多く、予約を突然キャンセルする登山者もいた。さみしい夏山だった」という。下山時の大砂走りが呼び物の御殿場口、新5合目の登山者交流施設「マウントフジ・トレイルステーション」では「いろいろなPR行事を企画したが、天候不順で閑散としたり、中止を余儀なくされたり」と嘆く。

→9/11、山梨県の横内正明知事は記者会見で、今夏から9/14までと登山期間の延長を実施した吉田口登山道に関して「混雑のピークが分散され、安全な登山という観点で良かった」と成果を評価した上で、今夏の状況を踏まえ来年夏の登山期間を設定する考えを示しました。

→9/29、環境省は夏山開山期(7/1〜9/14)の全登山者数を発表(4登山道の8合目で赤外線計測したデータ)。昨年の開山期(7/1〜8/31)の31万721人を8.1%下回る28万5494人だった。環境省は2005年から2ヵ月間(7、8月)の登山者数を発表してきたが、より正確な登山者数を把握するため、今年は調査期間を延長して集計したという。
2014年夏、静岡側(富士宮口、須走口、御殿場口)では開通期間が7/10〜9/10だった。また山梨側(吉田口)では9月に入っても登山者が多いなどの現状を受け、例年の7/1開通はそのままに、9/14まで期間を延長した。2013年よりも期間が長かった中での全ルートでの減少は、静岡側の登山道の開通遅れ(須走口9日、御殿場口17日、富士宮口10日の遅れ)や梅雨明けの遅れや最盛期に台風が接近するなどの天候不順(富士山地域の梅雨明けが7月21日と昨年より2週間遅く、また、梅雨明け後も、8/10の台風11号の影響による悪天候など、利用者の多い週末やお盆に登山に適した天候の日が少なかった。)、五合目へのマイカー規制期間延長(吉田口22日、須走口3日、富士宮口11日の増加)などが影響したとみられるという。
ルート別では吉田ルートが全体の6割を占める17万947人。富士宮ルートは6万4492人、須走ルートは3万3092人、御殿場ルートは1万6963人だった。
(関東地方環境事務所による報道発表 http://kanto.env.go.jp/pre_2014/0929a.html)

【今後に向けての動き】
2014/09/25、都内で富士山世界文化遺産学術委員会が開かれました。
この日は保存管理の全体構想など、2016年2月までにユネスコに提出する保全状況報告書の中身となる項目の素案が示され、この中で、富士登山者について1日あたりの上限人数(目標値)を登山道別に設定する方針が明らかにされました。安全性の確保など、複数の観点から数値目標が設けられる方針とのことで、山小屋関係者らとの協議を経て年末までの合意形成を目指すという。これはユネスコ世界遺産委員会(ICOMOS)から策定を求められている来訪者管理戦略の一環であり、1日当たりの目標値を設定することで週末や連休に集中する登山者数の平準化を目指すものだということですが、事実上の登山者抑制となるため、数値の設定には曲折も予想されるのではないでしょうか。
数値の設定に向けては、アンケート調査などにより算出した安全登山が実現可能な人数(未定)、環境省が設定する登山道別の最大宿泊者数(山頂と4登山道の合計で1日当たり4900人)、過去のデータによる1日の平均登山者数(3500〜4500人程度)など、参考となりうる具体的数値があるという。
 ・1日あたりの登山者数:現状は最大でおよそ8千人から1万人 →目標:今後登山ルート別に決定
 ・山頂で御来光を見た登山者の内、山小屋宿泊者数:現状は67%(富士宮口など計測値) →目標:0人
 ・弾丸登山者数:現状は21463人(吉田口など計測値) →目標:0%
 ・無理な追い越しに危険を感じた登山者の割合:現状は2%〜29%(4登山道アンケート) →目標:0%
 ・複数の構成資産の認知:現状は47%(アンケート調査) →目標:80%以上
委員の有識者からは「物理的な上限をまず設定し、さらに神聖さを保つための人数を検討するべき」「宿泊登山だけを推奨するのは疑問」などさまざまな意見が出ているという。静岡県富士山世界遺産課「登山規制を行うわけではないが、保全に向けてある程度の目標値を定めることが必要」

2014/11/26、都内で富士山世界文化遺産学術委員会が開かれました。
事務局の山梨、静岡両県が登山者の安全確保のため「世界遺産富士山ビジョン・各種戦略」の最終案を示し、4登山道ごとに登山者数の上限の目標値を設ける方針が了承されました。ユネスコ世界遺産委員会から策定を求められている来訪者管理戦略の一環で、両県知事が出席する12月下旬の富士山世界文化遺産協議会で採択し、2015年にまとめる包括的保存管理計画に反映されます。この最終案では、登山者へのアンケートなどで弾丸登山者数や登山道の混雑に不満を感じた人の割合などのデータを調査の上、今後3年をかけて収集したデータを分析し、1日当たりの上限になる登山者数の目標値を登山道ごとに定めるという。

 

富士山にも避難シェルターが必要
2014年9月27日に起きた御嶽山(おんたけさん 長野県・岐阜県)の噴火により、56人の死亡が確認されるなど多くの人的被害が発生したことを受けて、静岡県の川勝平太知事は富士山でも噴石から登山者の身を守る避難壕(シェルター)の整備を検討していくことを明らかにしました。同県によると、富士山には現在、避難壕は設置されていない。川勝知事は世界文化遺産に登録されて開発が制限されていることを踏まえた上で「まだ建設を決めたわけではないが、シェルターのようなものがなければ(噴石から)逃げられないことははっきりした。(整備の)検討を始める段階だ」と述べるとともに、山梨県の横内正明知事が富士登山者にヘルメットやマスクを持参するよう呼び掛けたことに関しては「オートバイに乗るように富士山でも(登山者が)ヘルメットなどを携行することは大事」と同意を示しました。【2014/10/14 記者会見】

噴火時に登山者らが噴石から身を守るコンクリート製の避難シェルターは、火山活動が活発な桜島(鹿児島県)や浅間山(群馬県・長野県)などでは既に設置されているという。山梨県の横内正明知事も10/8の記者会見で「緊急避難所が1箇所しかない(山梨県側の)富士山の下山道にはシェルター設置が必要ではないかと考えている」と述べています。静岡、山梨、神奈川の3県などで組織する富士山火山防災対策協議会は2014年度内に、登山者や観光客も誘導対象に含めた広域避難計画の対策編を策定するといい、今後、協議会でもシェルター設置の可否が検討されるものとみられています。

山梨県によると、富士山の突発的な噴火に備え、5合目の観光施設にヘルメットと防塵マスクをそれぞれ約1500個を2014年度中に配備する方針を固めたという。観光客らの安全対策の一環で、今後は噴火パターンに応じた避難ルートの検討を進めるなど、備えを強化するという。

12/5、静岡県議会12月定例会
川勝平太県知事は、噴火警報発表時、「緊急速報メール」を登山者や地元住民の携帯電話などに自動配信するシステムの整備について、「年明けの運用開始を目指している」と明かしました。これまで2014年度中の整備とされていましたが、2015年1月にも運用が始まる見通しだという。登山道や山頂では情報入手の手段が限られるため「衛星携帯電話やアマチュア無線など、さまざまな手段の活用も検討している」とも。山小屋の協力を得た上で、登山者に確実に情報を伝える態勢づくりを進めていく考えだという。桜島(鹿児島県)、阿蘇山(熊本県)、浅間山(群馬・長野県)などの噴火対策の事例を参考にしていくという。

12/26、環境省、山梨県、静岡県、富士山麓の市町関係者らでつくる「富士山における適正利用推進協議会」の会合が富士宮市内で会合を開かれ「富士登山ガイドライン(指針)」を改定し、ヘルメットの携行を推奨する方針を固めたという。今後、同省と両県の事務局が改定案を取りまとめ、2015年3月の次回会合で正式決定される見通し。

2015/1/26、静岡県が、富士山など県内の活火山にレベル3(入山規制)以上の噴火警報が出た場合、住民や登山者の携帯電話に緊急速報メールを配信する取り組みを始めました。これまでは防災行政無線を使って伝えてきましたが、県は情報伝達の多様化を検討。県危機管理部によると、配信対象者は富士山周辺の8市町と、1989年に海底噴火した伊豆東部火山群がある2市の住民や登山者で、「噴火警報(噴火警戒レベル3)が発表されました。登山者は下山してください」というメッセージで、避難を促すメールを送るという。富士山の登山シーズン中は、携帯電話各社が基地局を設置するため、山頂付近でも受信できる。他に津波注意報と東海地震予知情報も配信するという。

 

 

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富士宮口登山道(富士宮口新五合目)へのアクセス:詳細記事はこちら


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吉田口登山道(富士スバルライン五合目)へのアクセス:詳細記事はこちら


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須走口登山道(須走口五合目)へのアクセス:詳細記事はこちら


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御殿場口登山道(御殿場口新五合目)へのアクセス:詳細記事はこちら


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霊峰富士山が世界遺産に登録されるまでの道のり

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コメント

    • k-co
    • 投稿日 (Posted on):

    富士山は標高 3,776 m の日本で最も高い山です。気候の変化が激しく夏でも氷点下になるなど気象条件は厳しいにも関わらず、軽装で登山をする方が多く見受けられます。富士山を登山される方は、現地の情報を十分に収集し、万全な装備で安全に留意して登山するようにお願いいたします。
    なお、環境省・山梨県・静岡県では、安全な富士登山の普及を図るため、富士登山に関する登山道の状況や基本的な装備、安全やリスク、規制やマナー、また、気象などのリアルタイム情報を取り入れた『富士登山オフィシャルサイト(http://www.fujisan-climb.jp/)』を開設しています。

    • k-co
    • 投稿日 (Posted on):

    4登山道に目標値“適正人数”設定へ

    2015年10月23日、世界文化遺産に登録された富士山の環境保全をめぐり、山梨、静岡両県知事らでつくる協議会は、適正な登山者数を 2018年7月までに設定することを決めた。4登山道ごとに 1日当たりの目標値を設ける。これらを盛り込んだ保全状況報告書が 2016年2月までに、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の世界遺産センターに提出される。報告書によると、2015年から3年間、GPS(全地球測位システム)を使った登山者の動態調査やアンケート調査で登山道の混雑状況や登山者の満足度を調べ、目標値を設定する。
    環境省によると、富士山の登山者数はここ10年、20万~30万人で推移し、2015年夏は約20万4000人だった。ユネスコの諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)は世界遺産登録時、「多数の登山者の圧力が神聖な雰囲気を阻害している」と指摘し、対策を求めていた。

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