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クリル湖
2012年10月21日放送「THE 世界遺産」は、カムチャツカ火山群 part2 でした。
今も噴火を繰り返す27もの活火山がひしめくカムチャツカ半島の生き物にスポットを当てていました。
200万匹のサケが帰る故郷の湖は、カムチャツカ半島の南の端にあるクリル湖です。クリル湖は8000年前にイリギンスキー火山の麓にできたカルデラ湖なのだそうです。
温泉が湧き出していて水温が32度もあって暖かいため、北方の湖ですが冬でも凍らないそうです。
火山灰の栄養分が湖から川へ、川から海へと注がれていて、その豊かな海からサケが戻って来ることで自然の栄養分が循環しているのだそうです。
クリル湖と海とを繋ぐ1本の川には、6月から半年間、遡上するベニサケがひしめいていました。
海でたんぱく質や脂肪分をたっぷりと蓄えたベニザケを狙って、湖にはヒグマたちがやってきます。
ヒグマがベニサケを捕まえて豪快に食べていました。クリル湖は彼らの絶好のエサ場なのだそうです。
ヒグマは生態系の頂点に君臨し、大自然のサイクルの中心的な存在になっています。
食べ残しは鳥たちが食べています。そしてまた土壌に還ります。
カムチャツカ半島にはヒグマが1万頭以上も生息しているそうです。
意外に泳ぐのも上手いです。木登りも得意らしいですし、走ると40キロ以上のスピードが出せるそうなので俊敏性も高いです。
カムチャツカのヒグマの体は知床のヒグマの2倍以上の大きさがあり、火山の周りは暖かいので冬眠も短くて済むらしいです。
カムチャツカ半島の周りの豊かな海にはイルカ、シャチ、エトピリカ、トド、ラッコの群れがいました。
カムチャツカ川の川下りで、ロシアの伝統のスープ「ウハ」が美味しそうでした。
ヒグマが食べたガンコウランの実などの木の実は、ふんに混じって運ばれていき春になると芽吹くそうです。持ちつ持たれつという言葉がピッタリ、うまいことできてますね。自然の循環と相互作用を実感しました。
ヒグマは子育てするのはメスだけなのだそうです。
冬眠を控え、たらふくサケを食べていたヒグマの親子のところへ、放浪するオスグマが現れました。そして子グマにふりかかる危機・・・。
オスグマが幼い子グマの兄弟を執拗に追いかけてきます。不安そうに後ろを振り返りながら雄熊と距離を取り、よちよちと逃げる子グマの兄弟たち。
2頭の子グマが他のオスグマに絡まれた時の、母グマと子グマたちが雄熊に立ち向かって追い払うシーンを見ていて涙ぐんでしまいました。
アクセス:
ロシア カムチャツカ州 カムチャツカ半島
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シベリアトラが増えました!
ロシアから嬉しいニュースが届いています!
ロシアの天然資源省から極東ロシアを中心に生息する シベリアトラ(アムールトラ)の総個体数が増加の傾向にあるとする調査結果が、2015年5月末に発表されました。2005年の推定結果428~502頭から推定480~540頭へ増加。過去10年間におよぶさまざまな保護活動の結果、トラの個体数が着実に増えていることが明らかになりました。
先日、ロシアから嬉しいニュースが届きました!
野生復帰したシベリアトラが2頭の仔トラの母親になった!というのです。
そのトラは2012年、仔トラの頃に親とはぐれて保護されたメスのシベリアトラです。
そこから野生復帰のためのリハビリを受けて、約1年後に自然保護区の森に戻されました。
野生復帰したこの仔トラは、「ゾルシュカ(ロシア語でシンデレラの意)」と名付けられ、自然保護区のスタッフはその後も自動撮影カメラなどによる追跡調査を実施していました。
そして2015年12月、「ゾルシュカ」が2頭の仔トラを連れている姿が自動撮影カメラに捉えられたのです!
40年ぶりともいわれる、今回の繁殖の確認は、トラの個体数の回復が始まったことを裏付ける出来事の一つといえるでしょう。
今後、この自然保護区がトラの親子の保護を確実に実施するため、また、トラが生きる「自然」を守るために、WWFは必要な備品を提供するとともに、地域の人々の協力を得ながら支援を続けていきます。
(http://www.wwf.or.jp/activities/2016/01/1302826.html)
今WWFジャパンでは、トラの保護活動を一時的なもので終わらせないために、活動を継続するためのご支援をお願いしています。ぜひ、あなたの力を貸してください。ただいま2,000円以上ご支援いただいた方に、特製カレンダーをプレゼント中!★http://www.wwf.or.jp/campaign/2015_wt/
NHK「ダーウィンが来た!」で ユキヒョウ・プロジェクトが紹介されます
2016年1月31日(日)19:00~ に NHK総合で放送される、ダーウィンが来た!生きもの新伝説「大追跡!幻のユキヒョウ」で、WWFモンゴルのユキヒョウ保護活動が紹介される予定です。是非ご覧ください!
アジアの山岳地帯に生きる、希少なネコ科の野生動物ユキヒョウの生態と共に、その保護に取り組むWWFモンゴルの活動も紹介される予定です。
モンゴルでのユキヒョウ保護については、2010年に日本の皆さまからご支援をいただき、WWFジャパンからも密猟対策のパトロールに欠かせない四輪駆動車を、現地に送ったことがあります。(http://www.wwf.or.jp/activities/2011/01/963726.html)
今回、番組では、そのモンゴルのフィールドと、現場で頑張るWWFモンゴルのスタッフが紹介されます。
お時間がありましたら、ぜひご覧ください。
今後ともWWFの活動にご関心を賜りますようお願いいたします。