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マッコーリー島(オーストラリア) Macquarie Island
2013年5月19日放送「THE 世界遺産」は、「日本初取材!ペンギン140万羽の島 ~ マッコーリー島(オーストラリア)」でした。
カメラを搭載したリモコンカー(ラジコン)を操り、ペンギンたちのコロニーに大接近しました。
好奇心旺盛なキングペンギンたちは怖れる素振りも見せず、興味津々の様子で、嘴で突いてきます。
ラジコンカーはキングペンギンたちに取り囲まれてしまいました。
≪南極近くの海に浮かぶ孤島≫
岸壁に荒波が打ち付け、海面を白い波頭が覆います。
世界最大のミナミゾウアザラシに大接近。
体重4トンの巨体が迫り、ペンギンたちは慌てて逃げるように、道を空けます。
地球上で最も南にある世界遺産が、オーストラリア大陸の南東、ニュージーランドの南西に位置する「マッコーリー島 (Macquarie Island)」です。
今回、日本の撮影隊が初めて上陸しました。
夏の繁殖期になるとマッコーリー島に戻ってくるペンギンたちの群れ、その数なんと140万羽。
まさに、ペンギンたちの楽園です。
オーストラリア大陸の南に浮かぶタスマニア島の州都、ホバートの港町からマッコーリー島へ向かう船が出航します。
赤い船体。
それは、南極圏の氷を砕いて進むことができる砕氷船の「オーロラ・オーストラリス号」です。
砕氷船の航海は関係者や資材を運ぶために、夏に数回だけ行われます。
特別に許可されて、今回船に乗り込むことができました。
ここから1500kmに及ぶ長い船旅のスタートです。
外洋は非常に荒れた海、海面には常に白い波頭が浮かび、船を飲み込むような大きな高波が何度も押し寄せてくる中を進んで行きます。
南緯50度付近は「狂う50度」とも呼ばれ、昔から危険な海域として怖れられてきた場所です。
3日が過ぎ、先方に陸地が見えてきました。
あれが目指すマッコーリー島です。
海岸線まで絶壁が迫っています。
“白い砂浜”に見えたのは、実は海岸線一面を埋め尽くしている膨大な数のペンギンたちでした。
マッコーリー島は、世界屈指のペンギンたちの島なのです。
靴を消毒層に浸けるなど、細心の注意を払い、入念に外来種を持ち込まないための準備を行った上で、砕氷船から海上に垂らされた5mの縄梯子を伝って海上に浮かべたゴムボートに乗り込みます。
日本のテレビカメラで初めて、マッコーリー島への上陸を許可されました。
南北に34km、細長く伸びた島の北端が、オーストラリア政府の観測基地です。
マッコーリー島には観測基地の関係者以外に人間はいません。
上陸後、ヘリコプターに乗って上空へ飛びます。
亜南極の島に冷たく強い風が吹きすさびます。
剥き出しの山の岩肌には、1本の木も生えていません。
眼下に続くのは、切り立った崖のような海岸線です。
季節は夏の盛りですが、気温は昼間でもわずか摂氏5度です。
年間300日以上、雨や雪が降ります。
雹(ひょう)が降ってきました。
海岸に寝そべっているミナミゾウアザラシが、大きなあくびでお出迎えです。
≪山登りをするペンギンたち≫
小柄なペンギンたちが海から砂浜に上がってきました。
体長70cmほどのロイヤルペンギンは、マッコーリー島だけに棲む固有種で、ピンク色の嘴と足、頭の上に生えた黄色と黒の羽毛(飾り羽根)が特徴的なトレードマークです。
海から上がったロイヤルペンギンたちの隊列が一列になって岩山を登りはじめました。
大きい石は両足でジャンプしながら短い足で体を支えながらよちよち歩きで行進して行きます。
ペンギンの骨格を見ると、見えている足は3分の1で、残りの脚の3分の2が体の中にあるのだそうです。
しかも直立した状態でも、ペンギンの膝の骨は椅子に座っているように折り畳まれた状態になっているそうです。
これは泳ぐために進化したためで、水中で横向きになった時は水掻きのある足が水の抵抗を受けづらい体の真後ろの位置になるので、時速30kmものスピードで泳ぐことができるようになりました。
沢伝いの険しい道、これはロイヤルペンギンたちが山登りで地面を踏み固めてできたものでした。
道端にはペンギンたちの死骸が無数に転がっています。
天敵に襲われることが多いためだそうです。
ロイヤルペンギンの一行は、道の至る所に転がっている力尽き野垂れ死んだ仲間の屍を踏み越えながら、次々に前へと進み、上へ上へと岩場を登っていきます。
1時間かけて登った先には、およそ1万羽が集うコロニーがありました。
山の中腹、標高150m付近の斜面が、彼らの一大繁殖地になっています。
普段は海で暮らしているロイヤルペンギンたちですが、9月頃になると自分が生まれた繁殖地に帰って、翌年の3月頃まで子育てに励みます。
オスは小石を1つ1つ嘴で挟んで運んですり鉢状の巣を作り、メスが卵を産みます。
レンジャーのポール・ブラックさん「ここは小石が豊富です。しかも斜面で水はけが良いため、卵が泥に浸かってしまうこともありません。巣作りに適した場所なんです。」
泥に浸かり冷えてしまうと卵は孵らなくなってしまいます。
斜面の上の方ほど水はけが良いため、先を争って自分のスペースを確保します。
子育てが終わる頃、親鳥の古い羽毛は水を弾く力を失い、抜け始めます。
新しく羽毛が生え替わるまで、4週間ほど海に入ることはできず、絶食に耐えるのだそうです。
繁殖の大切な時期であり、コロニーには近づけません。
小型カメラを載せたラジコンカーを無線で操縦して接近を試みます。
鳴きながら首を左右に振り動かすのはオスの求愛のダンスです。
つがいの夫婦はお互いに羽繕いをして絆を確かめ合っています。
マッコーリー島全体でロイヤルペンギンは90万羽生息しています。
マッコーリー島の観測基地には、16人の越冬隊員たちがいます。
地球儀のような大きな丸いドームは通信施設で、亜南極の気象データを日々本国へ送信しています。
砕氷船が載せてきた水陸両用車やヘリコプターを使用して、資材や食料を搬入します。
ミナミゾウアザラシが基地内で動き回る度に作業を中断します。
≪脂のために乱獲した歴史≫
19世紀、マッコーリー島ではアザラシやペンギンたちを乱獲し、体の脂肪から燃料用の脂を採取していました。
ペンギンを蒸して脂を採っていた大きな圧力鍋のような機械が2つ、表面が赤茶色に錆びて丘の上に残っています。
乱獲によってアザラシやペンギンたちの生息数は激減しました。
1948年に観測基地が設置されると、以後、動物たちの保護に力が入れられるようになりました。
≪越冬隊員の地ビール≫
食堂に仕事を終えた隊員が集まっています。
彼らの楽しみは基地で醸造している地ビールです。
次の夏まで1年間乗り切ります。
植物の調査のためにマッコーリー島を訪れた学者に同行。
島の東側の海岸では、ところどころで岩にこびり付いた緑色のコケのような姿をしているコロバンサス・ムスコイデスは、小さな植物がびっしりと集まって花まで咲かせています。
オーストラリア国立大学のダニエル・スタントンさん「このコロバンサス・ムスコイデスは、枯れるとまたその上に生えます。そして何層にも重なってクッション状になって、自らが肥料になっているんです。」
養分に乏しい岩だらけの島で生き延びてきた植物なのです。
≪ゾウアザラシの群れも東側に≫
マッコーリー島はミナミゾウアザラシたちの繁殖地でもあり、その数およそ8万頭。
1頭のミナミゾウアザラシが海に向かって砂浜を腹這いで突進し、ペンギンたちが慌てて身を避けます。
世界最大、体重4トンもの巨体に押し潰されてはひとたまりもありません。
ミナミゾウアザラシのオスが大きな鼻を膨らませて強さをアピールしています。
オスはメスの集団を従えてハーレムを形成します。
メスをめぐるオス同士の闘いは、一方が尻込みするまで体当たりをし合います。
のんびり砂浜に横たわる大きなミナミゾウアザラシの群れをはじめ、動物たちが集まるのはすべてこの島の東側の海岸なのだそうです。
東海岸の崖を覆い尽くしているのは、マッコーリーキャベツ(固有種)です。
なぜ動物だけでなく植物までもが島の東側に集まっているのでしょうか?
≪地下のマントルとの関係≫
マッコーリー島の生い立ちは、オーストラリアプレートと太平洋プレートの2つの地殻がぶつかってできた、といいます。
約1000万年前、海底が南北に細長く隆起し、マントルが地表に現れてできた島なのだそうです。
海底の更に下の地下6kmから隆起したマントルは、波や風雨に削られて現在のように地表に顔を出しました。
マッコーリー島は、マントルでできた、地球で唯一の島なのです。
西側から吹いてくる強い偏西風を島が遮るため、穏やかな環境の東海岸の方に動植物たちが集まったのだといいます。
日本の海洋研究開発機構のチームが2014/03/30日付の英科学誌ネイチャージオサイエンスに、プレート移動の原因がマントルであるという裏付け証拠を発見した、と発表した。チームは北海道の南東沖約100~700kmの太平洋で、調査船から人工的な地震波を出し、反射波などを観測する方法で海底のプレートの構造を分析。地球の表面を覆うプレートと呼ばれる岩板が動くのは、下で対流するマントルが原動力になっているとの説を直接裏づける証拠を発見したという。マントル流動に原因があるとする説は、かねてから広く世間でも受け入れられてきたものの、今まで確かな証拠がなかった。ちなみにマントル流動以外の原因説では、プレートが自らの重さでマントルの中に沈み込む際の力が原因という説もある。
≪観測基地の活動を支えている砕氷船≫
マッコーリー島での滞在は1週間。
撮影隊が宿にしたのは砕氷船(船内泊)。
島内の観測基地にはベッドが少ないため、研究者達も毎日、砕氷船からゴムボートに乗って島との間を行き来しています。
砕氷船の乗員は100人余り。
船室の多くは4人部屋で、就寝時はソファが二段ベッドになります。
運動不足解消のためにジムが設置されています。
本格的なサウナも完備されています。
食堂はブッフェスタイルで、本日のメニューは鶏肉の煮込みに、トマト味のミートボール。
新鮮な野菜もたっぷりと食べられます。
撮影スタッフも大満足です。
1年間基地で過ごした隊員もやって来ます。
越冬隊員「基地では冷凍食品ばかりでしたが、新鮮な食材が食べられるので嬉しいです。」
南極に近いマッコーリー島で子育てするペンギンは140万羽に上り、岩だらけの島で棲み分けています。
コウテイペンギン(皇帝ペンギン)に次いで2番目に大きな体を持つキングペンギンは、コロニーを海辺の砂地に作ります。
体長90cmほどで、冷たい海に絶えるため細かい羽毛がびっしりと生え、黒い足、頭〜首の左右に付いている大きな耳のようなオレンジ色の丸い模様が特徴的です。
キングペンギンは巣を作りません。
両足の上に卵を載せて暖め、孵化した雛も足元で守ります。
全身ダークブラウンの羽毛に覆われたヒナ。
ヒナの羽毛には防水効果が無く、海に入ることはできません。
親鳥はイカや小魚などを呑み込んで、ヒナが独り立ちするまで口移しで餌を与えます。
ペンギンたちのコロニーに、卵を狙う天敵が現れました。
オオトウゾクカモメたちです。
地面の死骸を、オオトウゾクカモメたちがついばんでいます。
キングペンギンのヒナが襲われたようです。
空を飛ぶことをやめたペンギンたちの敵は、まさに”天敵”、空を自由に飛ぶ鳥なのでした。
成長したヒナたちがお互いに体をくっつけて固まり、天敵から身を守ります。
オオトウゾクカモメたちの次なる狙いはペンギンたちの卵です。
親鳥が必死に追い払おうとします。
メスが1回に産む卵は、たった1個。
執念深く隙を窺っていたオオトウゾクカモメが、親鳥が離れた卵のところへやって来ると、嘴で殻を破り、中身を食べ始めました。
周りを気にしながらオオトウゾクカモメは美味しそうにピンク色の肉片をついばみます。
孵化寸前でした。
その後、1匹の親鳥がやってきて食い破られた卵の殻の残骸の傍で、所在なげに佇んでいました。
最南端の世界遺産、絶海の孤島に見た命の物語。
海に生きるペンギンも、子どもを残すために陸地が必要です。
地球がもたらした贈り物、マッコーリー島、夏が来る度、彼らはここへ帰ってきます。
アクセス:オーストラリア連邦
マッコーリー島
Macquarie Island
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今回は、腐乱してバラバラになりながら土に還っていく仲間の死骸の横を、脇目も振らず、ただ取り憑かれたように一心不乱に山の斜面を登っていくロイヤルペンギンたちの姿や、キングペンギンの赤ちゃんの体が天敵に襲われ食いちぎられている様子など、ただ可愛いとか珍しいとか美しいとか表面的な綺麗事ではない、一瞬一瞬が生きるか死ぬか、いつ死んでもべつに不思議ではない世界、恐ろしいほどに当たり前に生と死が極限で背中合わせになっている、なんとも静謐な時の流れが広がっていて、もっともっと奥深い、自然界の厳しい摂理がひしひしと伝わってくる映像が満載だったと思います。
以前、ハーマン・メルヴィル著「白鯨」(Moby-Dick; or, The Whale by Herman Melville)を読んでからというもの、人類がかつて鯨油としてクジラを殺して体から油脂・オイルを採っていたのは知っていましたが、クジラからのみならずアザラシ、更にはペンギンからもオイルを搾り採っていたという事実は、さすがに衝撃的でした。そして、脂を採るために全身をマンゴーフルーツのように切り裂かれたミナミゾウアザラシの巨体を囲みながらカメラに向かって得意げにポーズを取っている人間たちの写真や、かつてペンギンを入れて蒸したという大釜のようなタンクが、荒涼とした風が吹く丘の上で今なお朽ち果てることなくひっそりと赤茶色く錆び付いている様子など、巨大な圧力釜の横の部分には、スクリュー式のコック(蛇口)が付いていて、そこから搾った液体を取っていたんだろうな・・・というのがまざまざと想像されてきてしまえるくらいの切迫した距離感、何とも言えない突き刺さるようなリアリティがあった。ペンギンを捕って焼き鳥にして食べていたといわれるほうが、油を搾り取っていたといわれるよりまだショックは少ないかもしれないけれど、どちらにしろ、かくも恐ろしいことが平気でできるものなのかと、何か狂気すら感じさせるような、自らの利益のためなら何でもする、目的のためなら血も涙もなく造作なく残酷なことができる、人間というものが持っているダークな一面、ダークな歴史の流れをも、まざまざと見せつけられて、非常に印象に残りました。
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2015年5月24日放送 TBS「世界遺産 The World Heritage」第333回は、「氷河が生んだ! ペンギンの森 ~ テ・ワヒポウナム」でした。
ニュージーランド 南島の4つの国立公園から成る「テ・ワヒポウナム (Te Wahipounamu – South West New Zealand)」は、温帯のジャングルが広がる、大自然の宝庫です。約2000万年前から続く地殻変動と氷河が生んだ絶景が広がる地です。
標高3000m級の大山脈 サザンアルプスは、140もの氷河を抱き、氷河が削った内陸の入り江フィヨルドには世界でも、珍しい生態系が育まれています。フィヨルドランドへと流れ込む滝や川は、山から大量の土砂を運び込みます。この水には含有するタンニンなど植物性の色素成分が含まれて濁っています。淡水は海水よりも比重が軽いため、この濁った淡水の層がフィヨルドの海の表層部分を覆った状態となるため、海中には太陽の光が届かず、海藻も育ちません。水深わずか10mほどの深さでも、黒い骨格を小さな白いサンゴが覆って白い木のように見える 黒珊瑚(クロサンゴ)などの珍しい深海生物が生息しています。
そして、海岸線のすぐ近くまで森が迫った独特の地形であることから、海辺の森の中には木の根元に巣をつくり子育てする固有種 フィヨルドランドペンギンが暮らしています。古来から、森の妖精といわれる彼らの生息数は、およそ3000羽。黄色い羽毛が眉毛のように生えているので、キマユペンギン とも呼ばれます、マッコーリー島の ロイヤルペンギンたちと同じように、よちよちと歩きながら森の斜面や崖を登っていきます。フィヨルドランドペンギンは、普通、2個の卵を産卵しますが、育てるのは、大きい方のヒナだけです。残酷なようですが、それが彼らの繁殖方法なのです。彼らが森の中の巣で暮らすのは冬場、子育ての時期の3ヵ月だけで、ヒナが成長すると、また海へと戻っていきます。
Panasonic レッツノート(Let’s note)を製造するパナソニック神戸工場を比嘉愛未(ひがまなみ)さんが工場見学
神戸市営地下鉄 西神中央(せいしんちゅうおう)駅
神戸市西区の工業団地の一角に、パナソニックの神戸工場はあります。
広大な敷地で、緑が多く、自然に囲まれた工場です。
1996年のレッツノート誕生以来、 ずっとこの場所で、モバイルパソコンをつくり続けています。
耐加圧試験
「レッツノートの上に座るなんて。」
まず始めに、レッツノートのタフさを体験させていただきました。こんなに薄いパソコンの上に座ってしまって本当に大丈夫なのかドキドキしましたが、100kgの重さに耐えられるレッツノートにとっては、「まだまだ大丈夫!!」だったようで、問題なく起動しました。
工場長の解説
開発時、モバイルパソコンの破損原因の上位に「満員電車での液晶破損」が挙がったため、圧力センサーを身につけて満員電車に乗り込んだところ、なんと最大で980N(100kgf)もの圧力がかかっていました。 そこで、通勤ラッシュ時の混雑を想定した「100kgf加圧振動試験」※1を実施。圧迫されながらの振動にも耐えうるタフボディを実現しています。
※1:当社技術実験室にて、天面と底面全体に均等に980N{100kgf}で圧迫した状態で振動試験を実施。RZ/MXはタブレットスタイル時を除く。非動作時。
●本製品の耐衝撃・耐圧迫性能は、無破損・無故障を保証するものではありません。予めご了承ください。持ち運ぶときは電源を切ってください。
環境試験
「こんなに厳しいテストを いくつも受けているんですね。」
ロビーを進むと、試験装置がずらりと並ぶ環境試験室があります。ここでは、加圧、振動、落下など、レッツノートの耐久性を確かめる検査を行っています。 安心して使えるモバイルパソコンであるために、頑丈さは必須。過酷な環境でも動き続けられたレッツノートが「頑丈」で定評がある理由を体感できました。
「すごい! タフですね。」
実際に「レッツノート76cm落下試験」※2を体験しました。動いているパソコンを76cmの高さから落としても大丈夫か心配で、床にバーンと叩き落とされた音にはビックリ。でも、拾い上げたパソコンは何事もなかったように動いてくれて安心しました。
キーボード打鍵試験
ヒンジ耐久試験
工場長の解説
「76cm落下試験」※2は、一般的な机と同じ高さからの落下を想定しています。また、30cmの高さ(6面・12辺・8角の合計26方向)から落下させる「自由落下試験」※2も実施しています。
※2:当社技術実験室にて。30cm(26方向・非動作時)、76cm(底面方向・動作時)の落下試験を実施。RZ/MXはタブレットスタイル時を除く。落下した場合は点検(有償)に出してください。
●本製品の耐衝撃・耐圧迫性能は、無破損・無故障を保証するものではありません。予めご了承ください。持ち運ぶときは電源を切ってください。
神戸工場内で様々な利用シーンを想定した試験が行われている部屋の名前は?
正解は「環境試験室」。
落下試験やキーボード打鍵試験など、さまざまな試験をおこなっている部屋。レッツノートの頑丈さを裏付けるための大切な場所です。
生産エリア
「基板の実装から組立、検査まで、すべて神戸で行われていました。」
レッツノートの生産エリアは工場の2階にあって、4つのエリアに分かれています。出発地点は、部品を基板の上に取り付ける「実装エリア」。 続いて、基板の検査をする「ボード検査エリア」、パソコンを組み立てる「完成組立エリア」、最後に、動作チェックをする「検査エリア」で、検査に合格したパソコンだけが、神戸工場から出荷できます。
「1台1台が大切に管理されていました。」
レッツノートは、QRコードを基板にレーザー印字し、すべての生産工程から製造後の修理までを管理するシステムを採用しています。1台1台の生産履歴を日時や部材のロット単位で把握し、厳密に管理することで高い品質を保っています。
QRコードを活用した品質管理
基板の実装
ここは製造の出発点「実装エリア」です。実装とは、部品をプリント基板の上に取り付けること。大型機械が目にも止まらぬスピードで基板に大小の部品を実装していきます。
最先端のFA機器による基板実装
ボード検査
実装エリアで組み上げた基板を検査する工程です。精密作業が得意なロボットが検査をしていて、品質の高い基板を完成させています。また、ロボットの導入により、製造のリードタイムを短縮することができました。
ロボットアームによる基板検査
完成組立
基板ができあがると、パソコンの組み立て作業です。レッツノートは熟練の作業者によって1台1台のパソコンを完成させるラインセル生産方式。「みなさまにお使いいただく大切なレッツノートを自分が作っている」というモノづくりの責任を持って組み立てています。
知識と経験豊かな作業員によるラインセル生産
検査
最後に、組み立てられたレッツノートには、厳しい検査という難関が待っています。1台1台、専門のスタッフによる徹底した動作チェック。ランダムに抜き出されて振動試験にかけられるものもあります。こうして、検査に合格したレッツノートだけが神戸工場から出荷できます。
機械で、人の目で、手で、最終検査が行われる
工場長の解説
品質管理「KISSシステム」
Kobe Intranet Solution of Super-production
●不良・障害情報を”自動的に知らせる”仕組みを構築
●品質を保証する製品履歴書の作成
●生産プロセスごとの点検と修正(仕様照合保証機能)
●ネットワーク化や情報のWeb化による、生産品質情報の共有
例えば、検査で不良が発見された場合、情報が各部門に自動的に送られます。各生産プロセスでは、その時点で点検や修理ができ、不良品の発生を大幅に減少しています。
電波暗室
「電磁波を測定する部屋は、電波吸収材が 一面に貼られていて不思議な空間でした。」
ここでは、レッツノートから放出される電磁波が他のモバイル機器などに影響を与えないかチェックをしています。 室内は天井が高く、変わった形をした電波吸収材が一面に広がっていました。
「MADE IN KOBE それは高品質の確かな証でした。」
神戸工場は1991年からずっとお客様のさまざまなニーズにお応えするため、開発現場と生産現場が一体となったモノづくりをしています。
あっという間に年末です。あれよあれよと年を越してしまう悩み事が。
それは、お祝いにもらった“圧力鍋”を1度も使わずにフタの部品を無くしてしまったため、使ったことがないというもの。
捨てるのはもったいない、けど部品を取り寄せるのも面倒。
こうして、私の圧力なべデビューが刻々と遅れていくのであった。
圧力なべは便利という噂。私はいつデビューできるのかな・・