船津胎内樹型(ふなつたいないじゅけい)

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富士登山者が山に入る前に身を清めたのが、山梨県富士河口湖町、河口湖フィールドセンターの敷地内にある船津胎内神社(ふなつたいないじんじゃ)です。船津胎内神社は無戸室浅間神社(うつむろせんげんじんじゃ)とも呼ばれています。

神社の社殿内、祭壇の奥にぽっかりと黒い洞穴が口を開けています。

この洞窟こそが、船津胎内樹型です。

船津胎内樹型は世界遺産として登録される見通しとなった富士山の構成資産25ヵ所の内の1つにも数えられています。(→2013年6月22日午後、富士山がユネスコ世界文化遺産へ正式に登録されました。)

河口湖フィールドセンターの荒井正春館長の案内で洞窟の中へ。【2013年5月4日放送「情報7days ニュースキャスター」(TBS)】

「洞窟の入り口の所に社殿を建てたのです」

船津胎内樹型は、およそ1000年前の噴火の際に流れてきた溶岩が樹木を呑み込んだまま固まってでできた自然の洞窟(溶岩樹型)です。

洞窟の中に入ると、腰を低くしたり、しゃがんで進むのが精一杯の細い通路が続き、長さ70mもある洞窟の壁面には細かい奇妙なシワが付き、内臓を思わせる赤黒い岩肌をしています。

「(側面には)肋骨のような模様が浮き出していて、まさに体の中に入ったような世界です」

その形状からいにしえの人たちは、ここを母親の胎内に喩え、中に入って出てくると「生まれ変われる」と信じてきたそうです。

富士講の人々も、この狭い洞窟を抜け出ることで生まれ変わり、身を清めて富士登山に臨んだのだそうです。

まさに自然の神秘。それが霊峰富士の魅力でもあります。

 


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非公開とされている吉田胎内樹型※は、富士スバルラインを挟んで逆側(東側)のエリアに存在します(富士吉田市上吉田)。※吉田胎内樹型の内部は一般公開されていません。

吉田胎内樹型では年に1度の神事「胎内祭」が行われる日に、普段は立ち入ることのできない内部が公開されます。船津胎内樹型と同じように1000年以上前の富士山の噴火で溶岩が樹木を飲み込んでできた洞窟は、その形が、人の胎内を連想させるとして安産祈願や登山者が身を清める場所など富士山の信仰とも関わりが深く、構成資産の一つとなっています。4/29は、富士山の山岳信仰である富士講の信者たちが神事を行い、山盛りの塩に線香を差して紙の札を燃やし、祈りを捧げます。

「大地の温かさというか、エネルギーをすごく感じました」「洞窟自体が御神体なのかなと思って、ありがたく入らせていただいた。」(NHKニュース)

 

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アクセス:山梨県南都留郡富士河口湖町船津6603(電話0555-72-4331)河口湖フィールドセンター

 

●電車・公共交通機関:

≪新幹線利用の場合≫
JR東海道新幹線の地理的な意味での最寄駅は「三島」駅または「新富士」駅となりますが、実際の位置関係は富士山を挟んで反対側(真裏側)のエリアとなりますので、「三島」駅や「新富士」駅からアクセスする場合には、その先は路線バスによる陸路となります(詳細は下記、≪路線バス利用の場合≫を参照)。

もし関西方面から新幹線を利用の場合、新幹線を「新横浜」駅まで乗車し、その後JR横浜線経由で「八王子」駅からJR中央本線を利用するか、または新幹線を終着の「東京」駅まで乗車しJR中央本線に乗り換えるなど、在来線を併用するルートもありますので、合わせて検討ください(下記、≪在来線利用の場合≫も参照)。

 

≪在来線利用の場合≫
(JR中央本線「大月」駅から乗り換え)富士急行大月線「富士山」駅で下車※(※旧富士吉田駅は2011年7月1日から富士山駅に改称されました)。富士山駅から先の河口湖駅からのアクセスの場合は下記を参照。

東京駅から在来線を利用の場合「富士山」駅までは約3時間〜3.5時間です。

富士山駅から富士山世界遺産ループバスに乗車して約22分、「船津胎内樹型」停留所下車。

または、富士山駅からタクシーを利用して約15分です。

【要事前確認】富士山駅前から富士急バス(【夏期富士登山バス】富士山駅・河口湖駅〜富士山五合目(富士スバルライン五合目)線)に乗車して「環境科学研究所」停留所で下車。富士山方面へスバルラインを約50mほど登り胎内洞窟入り口交差点を右折200m。(バスが見えたら手を振って下さい。合図をしないと停車せずに通過してしまう場合があります。また河口湖駅行きは、5分ぐらい早めに通過してしまうことがあるため、時刻の10分前にはセンターの玄関を出発してください。)

 

☆富士急行河口湖線「河口湖」駅からのアクセスの場合

【推奨】河口湖駅からはタクシーを利用して約10分です。

【要事前確認】河口湖駅前から富士急バス(【夏期富士登山バス】富士山駅・河口湖駅〜富士山五合目(富士スバルライン五合目)線)に乗車して「環境科学研究所」停留所で下車。富士山方面へスバルラインを約50mほど登り胎内洞窟入り口交差点を右折200m。(バスが見えたら手を振って下さい。合図をしないと停車せずに通過してしまう場合があります。また河口湖駅行きは、5分ぐらい早めに通過してしまうことがあるため、時刻の10分前にはセンターの玄関を出発してください。)

富士急行バス(富士山駅-河口湖駅・北麓-富士山五合目 富士山駅行き) 時刻表 経路 運賃 検索 http://transfer.navitime.biz/fujikyu/pc/map/Top 富士急山梨バス(株)本社営業所 Tel.0555-72-6877

【要事前確認】河口湖駅前(富士観光開発本社駐車場)から富士桜高原バスに乗車して「富士スバルランド・ドギーパーク」停留所で下車。富士山方面へスバルラインを約800mほど登り胎内洞窟入り口交差点を右折200m。

 

≪路線バス利用の場合≫
・三島駅南口から乗車:富士急バス(三島駅、御殿場プレミアム・アウトレット〜御殿場駅〜山中湖〜富士急ハイランド〜河口湖駅)で、「富士山駅」下車(乗車約2時間(御殿場駅での接続待ち含む))※先の「河口湖駅」まで行くことも可能

・御殿場駅から乗車:富士急バス(三島駅、御殿場プレミアム・アウトレット〜御殿場駅〜山中湖〜富士急ハイランド〜河口湖駅)で、「富士山駅」下車(乗車約1時間)※先の「河口湖駅」まで行くことも可能

・新富士駅から乗車:富士急バス(新富士駅、下部温泉郷〜本栖湖〜精進湖〜河口湖駅〜富士急ハイランド〜富士山駅)で、「河口湖駅」下車(乗車約2時間5分)※先の「富士山駅」まで行くことも可能

・富士宮駅から乗車:富士急バス(新富士駅、下部温泉郷〜本栖湖〜精進湖〜河口湖駅〜富士急ハイランド〜富士山駅)で、「河口湖駅」下車(乗車約1時間30分)※先の「富士山駅」まで行くことも可能

・甲府駅から乗車:富士急バス(甲府駅〜石和温泉〜県立博物館〜河口湖駅〜富士急ハイランド〜富士山駅)で、「河口湖駅」下車(乗車約1時間20分)※先の「富士山駅」まで行くことも可能

 

≪高速バス利用の場合≫
・新宿駅西口より(中央自動車道経由)

・東京駅より(東名高速道路経由)

・横浜駅より(東名高速道路経由)

・京都、大阪方面より(夜行バス)

 

 

●自動車:

≪東京方面からの場合≫
中央自動車道 河口湖ICより国道139号線、富士スバルライン経由、約3km

 

≪甲信越・甲府方面からの場合≫
中央自動車道 一宮御坂ICより国道137号線、御坂峠、河口湖大橋、富士スバルライン経由、約28.5km(約1時間)

 

≪神奈川・三島方面からの場合≫
東名高速道路 御殿場ICより国道138号線を北上、東富士五湖道路を利用し、富士吉田ICより富士スバルライン経由、約3km
(東富士五湖道路を利用しない場合は、国道138号線を道なり。≪小田原・箱根方面からの場合≫を参照)

 

≪小田原・箱根方面からの場合≫
国道138号線を北上し御殿場、山中湖、富士スバルライン経由(小田原より約2時間10分、62.1km)

 

≪京阪神・富士宮方面からの場合≫
東名高速道路 富士ICまたは新東名高速道路 新富士ICより西富士道路・国道139号線、富士スバルライン経由、約55Km(約2時間)※
(※富士ICの位置は、富士山を挟んで丁度真裏側となります。そのため場合によっては富士ICで下りずに東名高速道路 御殿場ICより国道138号線を北上、東富士五湖道路を利用し、富士吉田ICより富士スバルライン経由の方が短時間(富士ICより約1.5時間・72.4km)となります。)

 

 

富士山へのアプローチには大きく分けて、

北側・富士五湖側(JR中央本線、富士急行、中央自動車道など)からのアプローチ

南側・海側(JR東海道新幹線、JR東海道本線、JR御殿場線、JR身延線、東名高速道路、新東名高速道路など)からのアプローチ

の2つがあります。

北側エリアと南側エリアを結んでいる電車がJR身延線であり、富士山の西側の天子山地(てんしさんち)と身延山地(みのぶさんち)の間に流れる富士川に沿って半円形状に走っています。JR身延線は甲府から富士(始発駅〜終着駅)の間を約3.5時間で繋いでいる路線です。

 

 

霊峰富士山が世界遺産に登録されるまでの道のり

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コメント

    • k-co
    • 投稿日 (Posted on):

    富士すばるランドでは「すばるランドのクリスマス」が開催されます。
    “ふじのすけサンタ”が登場し、みんなに素敵なプレゼントを配るよ!
    「すばるランドのクリスマス」をお楽しみに!

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